

ばく
@ab9_awaw
読みはじめた本は読み終わったら消しています
- 2026年2月26日
夜明けのハントレス河崎秋子読み終わった著者買い。読みはじめて一気に読了。 冒頭はかなり現代チックというか、とっつきやすい軽さがある。しかし主人公マチの内面は意外ともっとドロっとしてるんではないかなーと読み進めて終盤でカチッとはまるのが面白かった。 フィクションとしてのコーティング層は、これまでの著作の中で一番分厚いかもしれない(それが著者の良さを殺している感は若干ある)。実家が円山のご令嬢がハンターに、までは良かったが、一年目に立射で命中は流石にフィクションすぎるので、白けてしまった感は否めない。 - 2026年2月23日
虚弱に生きる絶対に終電を逃さない女読み終わったはじめに抱いた感想が「虚弱だって、言ってもいいんだ」だった。 筆者ほどではないが私も学生・社会生活を営む体力が乏しく、紆余曲折の果てに今の暮らしに至っている。週5日8時間の勤務は私にとって厳しく、適応しようとした結果、身体と心の両方に不具合をきたした。完全に壊れ切る前に脱出するしかなく、諸々を実行に移した。 今の暮らしになって、体調はかなり戻っている。しかし、社会が平然と「ノーマル」として用意している枠組みに至れない私は不適合であり、不足した人間なのだという劣等感がずっとあった。それくらい、社会は画一的だ。だから、私ははじめに言った通り「虚弱さを口にしてはならない」と強く自分に命じていた。 過酷なのは、今の社会が用意した枠組みの方ではないか。24時間働きたければ働けばいいが、強制はするべきではない。働いてを4回繰り返してもいいが、働けない人にも働ける範囲を持てる社会の枠組みを用意すべきではないか。そう視点を変えてくれる良い一冊だった。 最後に、虚弱について書いてくれた著者に感謝を伝えたい。やや虚弱の人間として、私もなんとか生きている、と。 - 2026年2月5日
43歳頂点論角幡唯介読み始めた - 2026年1月20日
熊はどこにいるの木村紅美読み終わった一気に読んでしまった。淡々とした描写のなかにある、登場人物それぞれの生々しさが際立っている。会話文を鉤括弧でくくらないぶん、意識がより登場人物に引き込まれていくような感覚があった。 傷ついてきた女性たちの営みが、赤子の、しかも男のそれによって形を変えていくのが興味深かった。登場人物の女性たちの中にある、男への恐怖と渇望が痛々しいくらい描かれている。そしてまた、そのアンビバレントな葛藤をよそに男の赤子は成長していく。 傷ついているからこそ、女性たちが相容れることができないのも印象的だった。同じ人間が存在しないように、同じ傷も存在せず、だからこそ傷のみで連帯するのは難しい。 いい熊も、わるい熊もいる。それは人間も同じである。 2026/01/20/19:16追記 物語終盤、リツひとりとなった丘の上に、訪れながらも立ち去る女性たちが去り際リツへ投げかける言葉は、じつに家父長制的なものである。リツは性暴力を受けた過去を持ち、男性を遠ざけ、自ら銃を持ち自立の道を選んだのに、そんなリツに家父長的振る舞いが現れて女性たちが去っていくことになるのはなんとも皮肉だ。 性別と性別にまつわる特徴は、ハッキリと分けることはできず、どこかでどちらかも内包し、複雑に折り重なるものなのかもしれない。 - 2026年1月19日
差別はたいてい悪意のない人がするキム・ジヘ,尹怡景読み終わった長い長い積読と長い読書期間を経てやっと読み終わった。韓国国内の状況を踏まえて書かれている部分も多いが、現日本にも通ずるところあり、「他人事ではない」ことを一冊通じて考えた。 そもそも、差別自体が本来誰にとっても「他人事ではない」はずだ。良かれと思って、とか、不快にさせたら申し訳ない、とか、自分も被害者なんだ、とか言ってないで、自分事として考えることなのだ。 >本文p201 差別をめぐる緊張には、「自分が差別する側でなければいいな」という強い願望、ないしは希望が介在している。ほんとうに決断しなければならないのは、それにもかかわらず、世の中に存在する不平等と差別を直視する勇気を持っているかという問題である。差別に敏感にも鈍感にもなりうる自分の位置を自覚し、慣れ親しんだ発言や行動、制度がときに差別になるかもしれないという認識をもって世の中を眺めることができるだろうか。自分の目には見えなかった差別を誰かに指摘された時、防御のために否定するのではなく、謙虚な姿勢で相手の話に耳を傾け、自己を省みることができるだろうか。 - 2026年1月15日
- 2026年1月10日
生活史の方法岸政彦読み始めた - 2026年1月10日
可視化される差別五十嵐彰読み始めた - 2026年1月10日
「いきり」の構造武田砂鉄読み終わった立ち止まりながらも読了。 参院選後のラジオ番組での石丸氏とのやりとりは記憶に新しい。ああした問答が罷り通るように、かつ増えたような肌感がある。ましてや世界レベルでも。いきりきってるこの社会、つか世界が、自分の頭で考えて言葉を厳密に扱える空気にせねばならない。戦争なんてするんじゃない。まずは世界に与する自分も脱・いきりを実践する必要があるだろう。 >いきっている人は熟考しない。熟考すると、いきってなんかいられないからだ。(本文P222より) - 2026年1月4日
性的であるとはどのようなことか難波優輝読み終わった冒頭は多少目が滑るものの、「えっちさ」の分解からぐっと引き込まれて一気に読了。私はサモトラケのニケがたまらなく好きなのだが、それはまさに「崩れのえっちさ」であろう。自分が歌謡曲や演歌に惹かれる理由もわかったような気がし、また、そんな自分を許せるような気がした。 - 2026年1月3日
女の子の背骨市川沙央読み終わった中編「オフィーリア23号」と短編「女の子の背骨」収録。個人的には「オフィーリア23号」が好み。主人公の中で思想と家族関係と肉体と性欲がねじれにねじれており、最後にぐるりと転じるのがとても良かった。てっきり評価されていると思ったがそうでもなくて落胆し、すぐにブックレビューは閉じた。 - 2026年1月2日
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