熊はどこにいるの
80件の記録
きなこ@kinako20252025年11月18日読み終わった考えさせられるリツとアイと先生は、下界から閉ざされた山奥に住んでいた。ほぼ自給自足で、僅かにぬいぐるみなどを作り販売し暮らしていた。 ある日アイと先生はバレエ公演を見に行き、帰りに立ち寄った道の駅のトイレに置き去りにされた男の赤ちゃんを拾った。 男嫌いのリツには女の子と偽り、3人の女たちは慣れない子育てを始めるが。 読み終わり、すぐタイトルの『熊はどこにいるの』の意味を考える。 登場人物の誰が口にするかで、「熊」が誰を指すのか、何を指すのかが変わってくる秀逸なタイトルだと思う。 リツもアイもユキも、ヒロやサキでさえ、女性として生きてきたせいで苦しんできたこと、社会から苦しめられてきたことが物語の隅々に感じられ、読んでいて胸が苦しくなる。(ユキは男の子だけれど、リツに一時女の子だと認識されていたので) 特にリツの生きづらさ、幼いころの性被害によるトラウマが、読んでいて辛く、社会に蔓延る性犯罪について憤りを感じずにはいられなかった。

Sanae@sanaemizushima2025年10月23日読み終わった傷を抱えた女性たちが山で自給自足の生活をしているところ、拾ってきた子供を育てるストーリーで始まる。そして、いろんなことがちょっとずつ絡まっていく。 子供はどこから来たのか、母親は誰なのか、父親は誰なのか、誰もわからない。日本にある社会問題が垣間見えるようで、ハッとする。 山に住む女性たちは子供を迎え、少しずつ住人の関係性が変わっていく。生活環境が閉鎖的であり、女性である故なんだろうか、嫉妬も見え隠れする。 このような閉鎖的環境で生活している一人、リツという女性が気になった。子供の時に性暴力を経験したトラウマがあり、男性は絶対拒否なのだが、家父長的な面があり、子供を迎えてトラウマを乗り越えるのではなく、違う方向に行ってしまう。 このストーリーででてくる食事はどれも美味しそうで、皆ができることをして補い合って生きているように見えるが、実は助け合って生きているわけではない気がする。 子供に向けられているのも慈しみであることは間違いないのだが、それを取り囲む女性たちの関係性がどんどん歪になっていき、社会にある(ちょっとイヤな)人間関係の姿を究極の形で見せつけられたような気がした。 性暴力の場面、子供の孤独、母親たちの絶望に比べればとるに足りないものかもしれないが、それも同じように重く印象に残った。




- 舳野@henomohe2025年5月9日読み終わった男から逃げてきた女達が狩や野草採取や畑での栽培などの自給自足で暮らしていて、購入しなければならない日常品を買うためにリサイクルで作られたぬいぐるみで収入を得たりしているとかの設定ってこう穏やかで温かな梨木香歩的な設定に思えるけど、読み始めたらもうしんどくてしんどくて。 アイもリツも歪な価値観でかつ性に対する色々が生々しくて目をそらしてしまう。特に男からの性暴力を受けた過去のあるリツのあの行為は気持ち悪かった。また家父長制的な横暴さを女達にふるうのもやられたことをそっくりなぞってるみたいで救いがない。自然の暮らしの細々した描写が楽しかった。



夜空@karashi_wasabi2025年5月6日読み終わった借りてきた子どもの描写は自分の娘を連想してしまい読むのが辛くて、読んでは閉じて、読んでは閉じての繰り返し。 5歳くらいまでのお子さんがいる方は読むと辛くなっちゃうかも。

くんちゃん@soup00552025年4月16日読み終わったそうかー、ユキやヒロ、そしてリツはその後どのようになっていくのかなぁ。上手く表現できないけれど、自然な終わり方で余韻もあるようで良かったです。 この著者の他の本も読んでみたい。
くんちゃん@soup00552025年4月15日読んでる各人の話からいろいろ事情がわかってきた。 こっちともう一方の話はやっぱりユキで繋がるのか? 決してほのぼのした話ではないけれど、リツの作るお菓子がとても美味しそうだ。暮らしのようすにもちょっと惹かれる。



























































