犬婿入り
28件の記録
JUNYA WARASHINA@junya-warashina2026年5月18日読み終わった北村みつこの前に現れる謎の男・太郎。人とも獣ともつかないその存在は、『南総里見八犬伝』が示した「犬との婚姻=異界への通路」という古い記憶を、静かに呼び覚ます。 この物語の不気味さは、異形の存在そのものではなく、みつこが太郎をあまりにも自然に受け入れてしまうことにある。世界の綻びは見えている。なのに誰も、それを破綻とは呼ばない。噂は歪みながら共同体に吸収され、日常はそのまま続いていく。 異界を飼い慣らしたのは、人間の側だったのか。それとも——気づかないうちに、飼い慣らされていたのは私たちの方だったのか。 多和田葉子は、その答えをあえて手渡さない。
山田三平@Yamada3P2026年5月8日読み終わった今回、初の多和田葉子体験なのですが、 感想を言葉にするのが難しいです。 でもせっかくだから、つたないなりに言葉にしてみます。 「とにかく、面白い!最高!ヒャッハー!」 やっぱりつたないですね。
読書猫@bookcat2025年8月1日読み終わった(本文抜粋) “道子は自分の日本語が、坂を駆け下りるように下手になっていくのを感じたが、もうどうにもならなかった。本当に思っていることを言おうとすると、日本語が下手になってしまうのだった。” “小説を開いて読み、それについて書きたいと思って読み、読んでいくうちに何か暗い予感のようなものが、道子の本を抑える両手の指にからみついてきて、道子を下へ下へと引っ張っていくのだった。下の方では、形のない冷たく湿ったからだのようなものが蠢いていた。道子は、その仲間入りをしたくないのだった。したくはないけれども、小説を読んでいると下へ下へと引きずられていって、論文を書くどころの話ではなくなってしまうのだった。“ (「ペルソナ」より) ”なんだか、いつも、ねばつくような感じのする手のひらで、時々、耳をいじったり、もの想いにふけったりしながら、ぐずぐず箸を動かしている利発とは言えない扶希子をみていると、みつこは、よく、苛立ちと似た強い愛情が湧き起こってきて、胸が苦しくなり……(略)」 (「犬婿入り」より)
夏しい子@natusiiko2025年3月7日かつて読んだ『ペルソナ』も『犬婿入り』も面白かった。 多和田葉子さん自体、初めてだったけれどとても読みやすくあっという間に読んでしまった。 あれは何かを意味していてとか、あれはそういうことで等、難しい解釈は分からない。 ただ私が読んでいて好きだなぁと思ったのは、ペルソナにしても犬婿入りにしても主人公の女性が周りで起こっている変な事の割に、妙に現実的な考え方や過ごし方をしているところだ。 周りが全部おかしくて、主人公だけが現実のような。不思議の国のアリスのようなところが初心者読者の私も取り残されず楽しめた。




























