町の本屋はいかにしてつぶれてきたか(1079)

102件の記録
- 渡辺洋介@yskw05142025年5月12日読み終わった2025 年を代表する 1 冊だろう。 新書ながらものすごいボリュームで読み応え充分。データバッチリ 自分語りで恐縮だが、書店(アルバイト)→取次(正社員)→版元(正社員)と経験しているので各々の立場が骨身に沁みついている。 なので、条件闘争等には触れずにおく。 分岐点となったのはやはり 1979 年 8 月の公正取引委員会から示された 「事業者団体の活動に関する独占禁止法上の指針」だろう これにより 「書店と取次、出版社は業界団体同士での交渉ではなく、各社が個別に契約するほかなくなる。結果、中小書店は出版社や市場を寡占している大手取次との要件闘争が事実上不可能になった。」P95 ただ以下の面から見るとまた違った印象も受けるのではないだろうか 「『町の本屋以外の動きを妨害して、本屋は得するだろうが、本を買う側は便利になる のを邪魔されているのでは?』その通りだ。」P93 上記は第三章「闘争する町の本屋」からだが、そんな側面もありながらの公取の指針については理解もできるのだが別の流れはなかったのかとも考える。 第十一章「ネット書店」 Amzonnに敗れたbk1 の流浪の末の消滅は大河ドラマを見ているようだった。 そして私が Amazon を使わない理由は全くもって以下のとおりである 「だが従業員や取引先を消耗させてまで効率化を徹底し、コストを削り、複雑な節税 なテクニックを駆使して現金の流出を最小化し、浮いた資金を顧客の利便性を高める 投資に回してきたから、国内事業者よりも強い」P292 もちろんこれは私的な感情であって、注文があればその先の読者の為にも可能な限りの出荷を出来るようにするのは言うまでもない。
- おかゆ@okayu40302025年5月5日読み始めた@ カフェ出版業界にいる身としては容赦なくえぐられてます。ところで前書きで「ややこしい、わからないところは読み飛ばしていい」「先に各章のまとめと終章読んでから読むと全体の見通しが良くなる」と書かれていたり、最初に用語集があったり、読むための丁寧なアドバイスや心遣いがすごく良いと思いました。
- おかゆ@okayu40302025年5月5日読み終わった@ ホテルネット書店のあたりがとくに興味深かったです。値下げはダメ、ポイントカードもダメと聞いてきたが、今Amazonめちゃくちゃポイント還元してるが? というあたりとかわかりやすかった。
- Hayashi@books_8842025年5月3日読み終わったこれまでも町の本屋は大変だったし、今のままでは今後もどんどん潰れていくということがよく分かった。読者として取り組めるのは、 ・なるべく本を買う ・どんどん本が高くなるな…と感じてもそういうものとして受け入れて買う ・本屋で予約・注文し、Amazonより遅くなっても文句を言わない(利便性を求めすぎない) ・カフェ併設の本屋ではついでにコーヒーやビールなどを飲んでいく ・図書購入予算を増やすよう自治体や政治家に要望する などだろうか。
- 渡辺洋介@yskw05142025年5月2日読んでる通勤読書だが従業員や取引先を消耗させてまで効率化を徹底し、コストを削り、複雑な節税テクニックを駆使して現金の流出を最小化し、浮いた資金を顧客の利便性を、高める投資に回してきたから、国内事業者よりも強い。P292 新刊部決
- 久保みのり@kubomisan2025年5月2日読んでる版元・取次・書店の「戦争の歴史」って感じ……。大書店に向かうときと小書店に向かうときで、心持ちが変わる。そして、お買い物が投票とか応援みたいな意味を持ちはじめる。
- 渡辺洋介@yskw05142025年5月1日読んでる通勤読書しかし高齢化がすすむ町の本屋は「TS流通協同組合の最大の課題は書店のPC操作」「書店側のパソコン習得にかかっている」て書かれるレベルだった 中略 TS組合は2018年に解散する。P.287
- 久保みのり@kubomisan2025年4月30日読み始めた読んでるびちばちと「本屋経営・出版業界は難しい」と言われて、気持ちいいまである。私は本が好きだ。これからも、たくさんの新しい本を読みたい。だからこそ、この本を読まねばだ。
- 渡辺洋介@yskw05142025年4月28日読んでる通勤読書たが、書籍商組合側が戦前、「客がすぐ行ける低層階に本屋を置くな」と迫った歴史を見るとシャワー効果はあとづけだったのではないか。P.214 新刊部決
- ブックスエコーロケーション@books-echolocation2025年4月27日新刊入荷@ ブックスエコーロケーションブックスエコーロケーション、4月27日(日)オープンしております。19時まで。ご来店お待ちしております。 飯田一史『町の本屋はいかにしてつぶれてきたか 知られざる書店抗争史』平凡社新書 かつて本屋は「帰り道にふらっと寄る」場所だった。だが、いつのまにか町から本屋の姿はなくなり、「わざわざ行く」場所になってしまっている。いったいいつから、どのようにして、本屋は消えていったのか? 本書では、出版社・取次・書店をめぐる取引関係、定価販売といった出版流通の基本構造を整理した上で、戦後の書店が歩んだ闘争の歴史をテーマごとにたどる。 公正取引委員会との攻防、郊外型複合書店からモール内大型書店への移り変わり、鉄道会社系書店の登場、図書館での新刊書籍の貸出、ネット書店の台頭――。 膨大なデータの分析からは、書店が直面してきた苦境と、それに抗い続けた闘争の歴史が見えてくる。「書店がつぶれていく」という問題の根幹を明らかにする一冊。 同著者の『「若者の読書離れ」というウソ』もオススメです。 #飯田一史 #町の本屋はいかにしてつぶれてきたか #信州 #長野県松本市 #松本市 #本屋 #書店 #古本屋 #ブックスエコーロケーション
- 渡辺洋介@yskw05142025年4月23日読んでる通勤読書くわえて、物価全体の上昇率と比べて出版物は価格の上昇率はかなり低いという大前提を無視した1970年代の高価格帯の書籍の値上げに対する批判的報道と公取の介入P.113 新刊見本出し作業
- 渡辺洋介@yskw05142025年4月21日読んでる通勤読書取次の三大経費はスペース(施設)、人件費、運賃だ。出版社が低価格で部数が多い商品を増やすと、スペース、人件費、運賃はすべて増える。 P.31 新刊見本出し作業
- -ゞ-@1038sudf2025年4月20日世の中に蔓延る本屋の衰退は、インターネットの登場や読書離れといった外的要因で語られることが多い。 本著はそんな外的要因に対して「本当にそうか?」「むしろ、本に関わる業界内部における争いが原因ではないか?」と問う。 本好きは読むのが辛いかもしれない。本屋がつぶれていく過程をつぶさに見ていくのだから。しかし、それでも読んで損はないと言い切れる一冊だった。
- 散策舎@sansakusha2025年3月14日気になるまだ発売前なので分からないけど、業界の成り立ちから衰退の経緯まで定量的に分析されているようで、面白い本になりそう。書店すら潰してしまうような社会構造の批判まで踏み込んでいてほしい。