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かみちー
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@kamichiiii
どうでもいいことをただ書き連ねたい人
  • 2025年1月13日
    ナナメの夕暮れ
    どこか上がらない気分で読むのに心地いい一冊。 オードリー若林のエッセイなんだけど、文章が上手いわけでも言葉選びが上手いわけでもない。 ただただ不器用さが伝わる素直な文章かな。 色々な日常の中での出来事が若林の視点で綴られているんだけど、それが良い意味で残念で生きづらそうで親近感が湧く。 それは僕も基本的に残念な人間で考えすぎて生きづらい日々だからなのか…何か友人とダラダラ雑談してるような気持ちになれる同族の心地いい温度感を持った一冊。 オードリーのオールナイトニッポンで若林のトークゾーンが好きな人ならすごく疲れた夜に良い一冊になると思う。 僕もリトルトゥースの若様推しなので、この文章には癒されるところもあり… 日々うだうだ面倒に考えてることをそのまま文章にしてくれた!みたいな共感性の高い、傷の舐め合いみたいな気分は上がらないけど癒される、日常の中にスッと入ってくれるそんなエッセイですね。
  • 2024年7月1日
    夜と霧
    夜と霧
    ナチスの強制収容所で人間の残酷さとその狂気を体験した精神医学者の手記。 ホロコーストをテーマにした映画の公開をキッカケに読んでおくかと手に取ったものの… 読んでみるとその悲惨さはもちろんなんだけど、それよりも人間の精神が持つ気高さみたいなものに感動させられた部分もあり。 ホロコーストを知るにも良い一冊だし、人生をどう生きていくかというのを考えるにも良い一冊。 印象に残ったのは… 『何のために生きるのかを問うのではなく、生きることが私たちに何を期待しているのか問われている側であり、一般論ではなく個人が具体的な行動で答えなければならない』 という部分。 これ何をやっても窮屈で生きづらい現代人にすごく刺さると思うんだけど…! 人生の意味って何?とかじゃない。 人生があなた達に意味を問うているんだよ? ということ。 自分の決断とか、態度とかを決められるのは自分だけの自由であって、それこそが人生で、それを多くの人が見ているということ。 少し勇気をもらえる一冊かもしれない…!
  • 2024年5月18日
    表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬
    オードリーのラジオが大好きなリトルトゥースなのですが、そこでの若林が好きな人向けのファンブック! 決して魅せる文章というわけではないんだけど、若林の不器用で少し背伸びをしたような拗らせたような人柄が出てて、その人柄が強烈に惹かれるものだから作品としても魅力ある一冊に仕上がっている海外旅行記。 キューバの街並みの中で、亡くなった父親を回想して会話するシーンはグッときた。 キューバを選んだ意味やタイトルに込められた意味もお見事! 痺れたセリフ。 『この街で誰にもバカにされずに生きるにはいくつ手に入れればいい?』 現代社会と戦いながら窮屈さを感じている人にはすごくリラックスを与えてくれる作品かもしれない。 海外一人旅してみたいなぁ。
  • 2024年2月18日
    変な家2 〜11の間取り図〜
    前作に引き続き間取りをテーマにしたミステリー! 今作は11の間取り図ということで、オムニバス形式ながら書き方がすごく丁寧なのでしっかり読みやすい。 登場人物が、時代背景が、間取り図が、複雑に絡み合いながら結末へ向かっていくのはお見事。 雨穴さんのミステリーはオカルトとか人間の怖さみたいなものが盛り込まれていくのが面白い! 今作も最後の最後までストーリーが揺れ動いていく目が離せない展開に。 読みやすいしエンタメ作品としてライトに楽しめるのもいい!
  • 2024年2月18日
    夜明けのすべて
    夜明けのすべて
    PMSとパニック障害というテーマながらすごく温かい温度感で人間関係を描いた作品。 何か大きな山場があったりラストに衝撃のどんでん返しがあるわけでもない。 潤う恋愛シーンがあるわけでもなく、ただただ温かい人たちの中でのんびりした日常が描かれる。 それが本当にちょうどいい! 読み終えた後にもう少しだけ頑張ってもいいのかも? そう思える作品。 もう少し頑張ろう! これじゃないの。 頑張ってもいいのかもな? これぐらいの温度感なのがすごくいい! 仕事とかに疲れた時に染みる一冊。
  • 2023年4月30日
    コンビニ人間
    コンビニ人間
    最初は画一化されていく現代社会への警鐘みたいなものがテーマなのかな?と思ってたけど全然違う! 主人公が周囲と同じでありたいともがき現代を生きる窮屈さや葛藤が存分に表現されている。 普通に生きるということが実はマニュアル化されていてそれに忠実に行動することが求められるこの社会で、誰よりもそれに忠実に生きようとしている主人公の個が最も目立つというか輝く瞬間を目の当たりにする。 個人的にはそこに在り方を見つけたどこか喜劇的なハッピーエンドに見えたけど他の人たちはどう見えるんだろう。 コンビニがどこかシステマティックで無機質な人間関係、この社会の縮図のように見える本作品。 正常な世界はとても強引だから、異物は静かに削除される。 この文章には痺れた!
  • 2023年2月6日
    試着室で思い出したら、本気の恋だと思う。
    渋谷にある一軒の服屋さんを舞台に様々な登場人物の恋愛模様がオムニバス形式で楽しめる作品。 そのどれもが日常の中でありそうな恋愛模様であって、職場の人から悩みを聞いているように共感できる温度感がいい。 恋をする誰もが抱えていそうな人間関係の悩みが一軒の服屋さんで解決されていくという舞台装置的な要素もまた面白く、主人公とも言える店員さんの寄り添う接客に読者も癒されてしまうという心地よさ。 少し文章の書き方が独特なのか、設定が少し前後して書かれていたり気になる部分はあるものの、ライトに読み進められるのでカジュアルな恋愛小説を読みたい人にオススメ! ファッションが好きな女性は特に情景も浮かびやすくて楽しめるかも。 終わり方がすごく綺麗で読後感もいい、晴れた暖かいお昼に公園やカフェで読みたくなる一冊でした!
  • 2022年12月13日
    おいしいごはんが食べられますように
    食事×職場×恋愛ということで、ライトなテーマかなと思いきやさすがは芥川賞作品。 『食事』がここまで人の心情を掘り下げて人間の本質みたいなものを照らしてくるとは。 僕は食べることが大好きなので、食事は楽しいものとしか思ってなかったけど、だからこそ考えさせられる部分が多くて面白かった。 食事は価値観の確かめ合いであること、それ自体が密度の濃いコミュニケーションであること。 人それぞれに正しさはあって、違うルールで生きていること。 主人公が無機質で人間らしさが無いのに、一番人間らしく見えてくる。 人間なんて皮一枚剥がせばこんなものなのかもとも思う。 そこに何故か癒される。 それは多分自分を飾りに飾って生きているからなのだと思う。 印象に残った文章。 『誰かと食べるご飯より一人で食べるご飯の方が美味しい』 ここだけ切り取るとアレだけど、文脈で見るとすごい分かるそれ! 温度感がとてもよい作品。
  • 2022年12月11日
    変な絵 (双葉文庫 う 23-01)
    変な家に続き今度は絵を巡って繰り広げられるミステリー。 今回も何てことはない絵、ブログから始まり一つの違和感が大きな違和感、恐怖に広がっていく。 雨穴さんは間取りといい絵といい、仕掛けを作っていくのが本当に上手い。 今作はオカルト要素はほとんどなくて、純粋に人間の怖さという感じで。 一つ一つの章に違ったミステリーがありながら、それが人間関係として複雑に絡み合っていくのが面白い! 最後は一つの物語にまとめるあたりお見事。 何よりミスリードからのドンデン返しが面白く、多少設定に無理がある場面もちらほらあるけど結末の収まりがいいこともあって、読後感は好き!
  • 2022年12月10日
    変な家
    変な家
    ふと違和感を覚えた間取りから始まる恐ろしい物語。 間取りという生活感があるテーマがリアルで面白い! 会話形式の軽快さもライトに読めていい。 間取り一つから始まる突飛な発想がだんだんと真に迫った不気味さに仕上がっていく。 そして最後は思いもしなかった展開に。 雨穴さんのミステリーは和製オカルト要素満載なのが好き! ジャパニーズホラーの湿度が感じられるのがいいよね。
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