

こづえ
@kozue3373
人文社会系を中心に年間120冊ほど読んでいます。
- 2025年11月25日
夕あり朝あり三浦綾子読み終わった実家にあったクリーニングの白洋舎の創業者の半生。 小説をあまり読んでこなかった身としては、ドキュメンタリーやノンフィクションに近く、かつ一人語りの形式で書かれているのが入り込みやすくてよかった。 友達に冒頭を読ませたら「むちゃくちゃすぎる」と一蹴されるような波乱のドラマチックな人生。 小説、読むのに根気がいると感じるけど、もっと読んでいこうと思えた。 - 2025年11月11日
ウェルビーイング前野マドカ,前野隆司すすめられた読み終わった幸せってなんだろね。 今年に入ってから、労働環境を改善すべく興味のある内容の職場に転職したのだけれど、ここ最近勤労意欲がゼロで、一刻も早く仕事を辞めたい、働くことを辞めたい、という考えで頭が日々一杯に。働かなくても生活できるなら辞めてもいいのかな、とは思いつつ、かつてはキャリア志向だった自分の存在も思い出し、何か今の自分に問題があるのかなと検証したいと家族に伝えたところお勧めされた本。 仕事についての幸福感に関しては、冷静になってみると、今の仕事は確かにオフィスワークで以前の肉体労働感情労働よりは直接的な身体的・精神的負担感は少ない。けれど、勤務時間中に求められるハードワークの程度としては、負担が大きいのだなあと。 常に120%力を出し切らないと、自分に割り振られた仕事が終えられない、責任を果たせないという強迫観念。周りのみんなが優秀なだけに、自分だけ甘えてはいられないという感覚。そして実は、残業も今は前の職場と同じくらいになってるかも。 そんなことない、ホワイトな職場だと思い込んでたけど、そうでもない部分もあるかもなあ、今の自分、頑張ってんだなあ、と見直すきっかけにはなった。 - 2025年10月30日
- 2025年10月25日
建築というきっかけ永山祐子読み終わった図書館で借りた図書館の新着図書コーナーで何気なく手に取った本。永山祐子さんというお名前は存じ上げなかったけれど、三軒茶屋の昭和女子大の正門改修やドバイ万博の日本館、東急歌舞伎町タワーなど見聞きしたことのある建築を手がけている方。基本は幼少期から今に至るまでの時系列での自伝なのだけれど、章ごとに父親や恩師、師匠、仕事のクライアント、同僚などから見た永山さんの話がコラムとして挟まれていることで永山さんという人となりとその時代が立体的に浮かび上がってくる読み物としての面白さが強烈にある。良質なドキュメンタリーをみているかのよう。今の時代にああいう創造的な建築を生み出すことができる建築家は、こういう環境と経験を経てきたのだからこそなのだという説得力にあふれている。 小難しい話もなく、愛と情熱に溢れたサクセスストーリーという感じで、夢中で読んだ。 - 2025年10月22日
群れから逸れて生きるための自学自習法向坂くじら,柳原浩紀読み終わった図書館で借りた高校大学受験生向けの本だったけど、社会人の自分も「こうやって勉強すれば苦手だったあの科目も克服できたのかなあ」と思う内容だった。 巻末のおすすめ参考書を思わずメモった。 - 2025年10月13日
- 2025年10月6日
- 2025年10月5日Die with ZeroBill Perkins読み終わった図書館で借りた将来への不安から「節約しなきゃ」と比較的お金のかかる楽しみを諦めて目的意識なくお金を貯め込んでしまう思考の癖をやめたいと思い手に取る。 稼いだお金は自分の人生の時間の対価なので、お金を有効に使い切らない=自分の人生を浪費することというロジック。 特に、子孫や寄付として残す分についても、自分が死ぬ時=子供が年老いてからよりも、よりお金の価値が高い若い時に生前贈与する方がお金の価値を最大化できるという話はもっともだなと思った。 そして、死ぬ前にお金が足りなくなる事態を避けるためには自分の余命を知ること、として生命保険会社とかの余命診断サイトを利用することが推奨されている。実際に適当に見つけたサイトでやってみたら97歳まで生きるとの結果が出て、理想より長すぎる現実に直面するなどした。何歳までどう働くかによるけど、今のところは97歳までに使い切れるかよりも97歳までにお金が不足しない方法(終身まで続く個人年金に入るとか)を考える方が優先だなとなるなどした。 いつかやりたいと口にする旅行や親孝行や体が元気なうちしかできないアクティビティとかは、残された時間を考慮して(そのタイムリミットは寿命よりもずっと早く来る)計画せねばと思う。 図書館に日本語版の蔵書がなかったのですぐに借りられた原書版で。英語で本を読むのは大学卒業以来で、分からない単語も辞書を逐一引かずに読み飛ばしながらだったので理解度は8割くらいだけど、意外と原書でも読めるんだなと自信になった。
- 2025年9月26日
暇と退屈の倫理学國分功一郎読み終わった広く読まれる哲学書がある社会って希望があるなと思う。 人間的/動物的という言葉の使われ方が今ひとつ理解しきれなかった(考えることは動物的らしい)。生きることに必死にならなくて良くなった人間は、暇や退屈を感じる宿命にあるし、それらを感じることができる自由がある。そのため、人生には暇や退屈を忘れさせる気晴らしが必要。「教育は以前、多分に楽しむ能力を訓練することだと考えられていた」(ラッセル)。楽しんで生きていこうね。 - 2025年9月20日
強運元谷芙美子読み終わったアパホテルの部屋にあったうちの一冊。リーマンショック前に耐震偽装問題で売り上げが落ちて持っていた不動産のほとんどを売り抜けたからリーマンショックでのダメージが少なくすみ、さらにリーマンショックで値下がりした一等地を数多く購入できたという話は強運だなあというか、ピンチをチャンスに変える力があるんだなあと感心した。 - 2025年9月15日
間違いだらけの省エネ住宅日経クロステック,日経アーキテクチュア,松尾和也読み終わった図書館で借りた根拠が明確で、自身の設計経験やコンサル経験にも裏付けされていて、ポイントが明確でとても参考になる。戸建で夏涼しく冬暖かい家を作るって相当困難なんだなあということがわかり、それらを求めるなら窓の性能が良いマンション中間住戸の方がよっぽど手っ取り早いな…と思ってしまった。今のマンション冬で空調つけなくても17-18度だし…。。 - 2025年9月12日
有閑階級の理論[新版]ソースタイン・ヴェブレン,村井章子読み終わった図書館で借りた"本書を一度も読んだことのないという人は読書家とは言えない。最低限の教育しか受けていない人でも、出典は知らないままな「衒示的消費」、「衒示的浪費」、「金銭的競争」といった言葉を耳にしたことが一度ならずあるだろう"(ジョン・ケネス・ガルブレイスによる前文) 恥ずかしながら経済学の超有名な名著だということを知らずに読んだ。 生産的労働をしないことが高貴な身分の証。大筋は理解したし考え方としては面白かったけど時代背景とかちょっと解説がないと消化しきれなさそう。 - 2025年9月6日
断面図でわかる建築設備大澤良二,柿沼整三読み終わった図書館で借りた建築設備は配管や機械が天井裏や床下、梁の中などに隠されていることが多く住んでいる家でさえも何の管がどこに通っているかわからないくらいだけれど、こうやって示されるといかに建物の使用用途や形状に沿って考えられて選択・配置されているかがわかって面白い。技術でありアートだなあ。 - 2025年9月3日
ロゴスと巻貝小津夜景すすめられた読み終わった図書館で借りた読書家の友人が最近読んで良かった本、と教えてくれたエッセイ。詩人のエッセイっていいよね、とわたしは長田弘の『私の好きな孤独』をお返しに勧めた。 読書にまつわるエッセイが多いのだけれど、いわゆる文学作品や詩に疎い自分には到底わからない感覚が認められていて、ああ本をちゃんとよく読む人ってこういうふうに物事を感じたり表現することができるんだ、と思った。音楽や料理の味を言葉にすることができるのって、読んだ人も決して書いた人が感じた通りに感じることはできないのに、意味あるのかな、と思いつつも、面白いなとは思う。 - 2025年8月30日
- 2025年8月30日
ふうふ写真散歩小池紀子読み終わった図書館で借りた写真愛好家の夫婦が散歩しながらとった風景やお互いの写真と、妻の文章と。撮るのは趣味のお二人でも撮られる姿はあくまで素朴なぎこちなさがあって、ああでも身近な人を撮った写真ってこういうものだよねという親しみがある。ライカで撮ってても決して近寄り難いアートとかではなくて、あくまで家族写真とありふれた日常が鮮明に写っている。そんな日常も、いつまでも続くわけではない。それを知ってか知らないか、人は写真を撮る。残す。いつか見返した時にどんな気持ちになるかなんてつゆも想像せずに。 - 2025年8月30日
- 2025年8月30日
心を癒やす環境デザイン田中直人,老田智美読み終わった図書館で借りた「バリアフリーとデザイン性は両立しない」か?という問いって結構大きいかもしれない。機能面だけを考えたら「握りやすいグリップ」や「視認性の高いコントラスト」などの発想になってくるけれど、じゃあそれだけで心穏やかに心地良く過ごせるかというと必ずしもそうではないし、「使いやすいけど落ち着かない」ということはいくらでもあるだろうなと思う。 伝い歩きをするには横手すりではなく腰高の棚でも十分だし、住み慣れた家と同じ見た目や間取りならトイレだって迷わない。 巻末の、施設の中に「お地蔵さん」を置くという実証実験がとても興味深かった。他の試みとしておいた「おくどさん」や「縁側」は他人の家だという認識であまり利用者が寄り付かなかったが、「お地蔵さん」には積極的にお参りやお祈りをする人が集まってきたと。 落ち着く場所や心の拠り所は人それぞれだけれど、施設が生活の場であるならば、信仰の場はたしかに重要だよなと思った。家族と、役割と、信仰が必要なのかもしれない。 - 2025年8月30日
- 2025年8月28日
大和言葉つかいかた図鑑海野凪子読み終わった図書館で借りた柔らかい語彙を増やしたいなと思って手に取った。言葉ごとに一つついているニシワキタダシさんの挿絵(一コママンガ?)が絶妙で、読みながらずっと笑顔で時々吹き出しながら楽しんだ。語彙としては殆ど広く使われているものだけれど、時々これは聞かないし使わないし明治大正昭和の文学作品にはあるかもな〜な馴染みのないものも。もっけのさいわいとか使ってみたい。
読み込み中...

![ゼロからはじめる建築の[法規]入門 第3版](https://m.media-amazon.com/images/I/51YHJRXbgrS._SL500_.jpg)