
ひつじ
@mgmgsheep
- 2025年7月2日マーダーボット・ダイアリー 下マーサ・ウェルズ,中原尚哉読み終わった弊機がただの弊機としてあるために旅立った上巻、自分も答えもまだ分からないけれど、居場所を見つけられた下巻。まさに「行きて帰りし物語」で、そういう意味でやはり帰る場所は初めからあそこだったんだなと思う。 弊機のぼやきのような地の文を読みながら、「人間っぽさ」とは何なのか、その輪郭をなぞって何度も考えるのが楽しかった。
- 2025年7月2日マーダーボット・ダイアリー 上マーサ・ウェルズ,中原尚哉読み終わった
- 2025年6月28日ストーンサークルの殺人 (ハヤカワ・ミステリ文庫)M Wクレイヴン読み終わった同じく早川から出ている『特捜部Q』の主人公カールに負けず劣らず色んな意味で厄介な主人公。共に事件に挑む仲間のキャラクターも魅力的で、シリーズの続きを読むのが楽しみ。 切ない決着を迎えた本作のラストは色んな気持ちがあるものの、それでも思わず拳を突き上げてしまった。
- 2025年6月16日本当にはじめての遠野物語富川岳読み終わった著者や著者の周囲の人たちの遠野への愛情が、こちらにも手渡されたかのようにとてもよく伝わってくる本。「遠野物語」にはじめて出会う人も、この本があればきっと、遠野の世界を楽しくやさしく歩いていけるだろう。 ビジュアルブックとしても素敵にデザインされていて、この本自体誰かに手渡して教えてあげたくなる魅力がある。
- 2025年6月6日大都会の愛し方オ・ヨンア,パク・サンヨン読み終わった映画を観る前にと読み始めたが、どうやら映画で描かれるのは「ジェヒ」の章のみ?なるほど商業映画として構築するとこうなるのか…と読了後に予告映像を見返して色々考えてしまった。 恋とセックスを繰り返す主人公たちの気持ちは正直私にはよく分からなかった。でもそこに切実な何かがあるだろうことは分かる。 だからこそラストは切ないし、その後のジェヒは幸せでいるのだろうか?
- 2025年5月31日河合隼雄 物語とたましい河合隼雄読み終わった『モモ』と並行して読んでいたせいもあるかもしれないが、なんとなくエンデの物語とリンクしている部分を感じた。調べてみると対談本もあるらしい。 今回は随筆集だったが、やはり「物語」について論じている本をきちんと読んでみたい。
- 2025年5月30日モモミヒャエル・エンデ,Michael Ende,大島かおり読み終わったかつて読んだ帰省した際に実家で再読…というか、子どもの時読んだ以来なので、改めて読了に近い。 こんなに生々しく現実に引き寄せて読める物語だっただろうか。こんな昔に書かれているのに色褪せないどころか、「今そのもの」のように感じる物語だっただろうか。 きっと私はこれからも歳を重ねるほど、自分の中の「モモ」を、「円形劇場」を、心の中で描いては考え込んでしまうだろう。
- 2025年5月20日
- 2025年5月11日海獣水族館の素顔中原史生,村山司読み終わった水族館という飼育下での、海棲哺乳類を中心とした研究に関わる研究者や水族館員の話をまとめた本。 各研究者の経歴も研究内容もとても面白く、単純に研究結果を読んでいるだけでは分からない研究の楽しさ、面白さも感じることができた。 最近ずっと気になっている動物福祉、アニマルウェルフェアにも触れた内容がありとても勉強になった。
- 2025年5月5日地べたから考えるブレイディみかこ読み終わった過去の著作から編まれたアンソロジーだったので、内容のほとんどはすでに読んだことのあるものだった。ブレイディさんが書かれてきた文章の核のようなものが、とてもシンプルで分かりやすい形になっていると思う。 あと巻末に「次に読んでほしい本」として『それで君の声はどこにあるんだ?』が紹介されていて驚いた。少し前に古本屋で偶然惹かれて購入し積んでいる本だった。これは運命なので、やはり早く読まなければ…。
- 2025年5月4日東日本大震災 あの時の図書館員たち日本図書館協会「東日本大震災あの時の図書館員たち」編集委員会読み終わった東日本大震災で被災した各図書館の被害と、当時の図書館員の体験記をまとめた本である。 印象的だったところや覚えておきたいと思ったところは山のようにあるが、何より一番感じたのは、「あの震災を記録し次に繋げなければ」という図書館に関わる人たちの強い意志だった。それはもちろん、この本も含めて。
- 2025年4月3日挑発する少女小説斎藤美奈子読み終わった(Audible) 偶然にも『赤毛のアン』の新アニメがあまり良くない意味で注目を集めてしまった、その直前に読了。 私は元々少女小説があまり馴染まない子どもだった。でも今ならまた別の視点で楽しめそうな気がする。 今度はこの本を副読本として、あの頃の少女たちに会いに行きたい。
- 2025年3月31日妖奇庵夜話 千の波 万の波(10)中村明日美子,榎田ユウリ読み終わった(Audible) 角川ホラー文庫から出ているものの、ホラーというよりはミステリー仕立て。 かなり長く続いたシリーズだったが、初期の頃から明確に「反差別」が物語の核にあったと感じている。それは「妖怪」というモチーフを使っていることからも伺えるだろう。 キャラクターものとしても読めるのだが、「社会」を意識した物語を毎巻楽しく、そして今も起きているあらゆる出来事を考えながら読んだ。
- 2025年3月20日淡島百景5志村貴子読み終わった最終巻まで買っていたものの、積んでいたので1巻から読み直し。 そうか、このラストにこのエピソードを描くのか…と、目次を見た瞬間思わず緊張してしまった。 どう描いても美しく、正しくはならない、消化することも難しいだろう話をそれでも最後まで描かれたことに、長年漫画家として積み上げてきた著者の力を感じた。 そしてこれをアニメ化…するのか〜!?本当に〜!?という気持ちは少しあるが、この真摯な思いをきちんと継いで作ってほしいなと思う。
- 2025年3月19日図書館は生きているパク・キスク,柳美佐読み終わったアメリカの公共図書館の話を中心に、社会における図書館の役割、特に社会福祉の場としての図書館について語られる内容が印象的だった。 理念や様々な思いのもと、市民のために働く司書さんたちには本当に頭が下がる。 単純かもしれないが、やっぱり図書館が好き!これからも大好きな図書館を大切にしていきたい、と思える本だった。
- 2025年3月14日三十の反撃ソン・ウォンピョン,矢島暁子,矢島暁子訳読み終わった(Audible) 少し内向的で思っていることをはっきり他人に言えない、行動できない主人公。 でも、競争に勝ち、成功したいという上昇志向のようなものはある。 こういうキャラクターは日本だとあまり見かけない気がして、似ているようでやはり違う日本と韓国の社会背景を思った。
- 2025年3月13日回復する人間ハン・ガン,斎藤真理子読み終わった通底するテーマが同じ物語を、表に現れる小さな共通点でリレーしたような短編集だった。 ハン・ガンさんの小説はいつも静謐な映像が頭の中で再生される。 本書の中では少し異質な、「左手」のような抑圧された痛みも掬い上げられるようになるといいなと思う。
- 2025年3月12日嘘つきアーニャの真っ赤な真実米原万里,長尾敦子読み終わった(Audible) 愛国心について語られているところでなるほどな、と思った。 タイトルにもなっているアーニャの章は、ラストの一文で「ああ…」と何とも言えない気持ちに。
- 2025年3月7日女性たちの韓国近現代史崔誠姫読み終わった『虎に翼』とそれに絡めた著者のイベントをきっかけに読んだ。 歴史が得意でない人間にも分かりやすく読みやすい。この本を入り口にもっと知識を深めていけたら良いなと思う。
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