
ひつじ
@mgmgsheep
- 2025年10月5日
- 2025年10月5日Tシャツの日本史高畑鍬名読み終わった日本においてTシャツがどう受容され、定着し、その流行が移り変わっていったのかを追う。タックイン/タックアウトについての話は、フィクション内での描かれ方の考察が面白かった。 ただ、流行の発生や変遷を追えば当然そうなるのは分かるし本当に勝手な感想なのだが、「街」も「ストリート」も結局「東京」の話なんだよなあ…と読んでいて途中少し萎えてしまった。
- 2025年9月23日よみがえる「学校の怪談」吉田悠軌読み終わった今「学校の怪談」について知りたければこの本を読めばOK、と思えるほどの充実ぶり。 個人的には「学校の怪談」自体の変遷や分析、特に戦争の影響を見る論考も面白かったが、怪談と学校、子どもをとりまく社会の変化への言及がとても興味深かった。 社会学的なアプローチになるのだろうか?その方面から掘り下げた研究をもっと知りたいなと思う。
- 2025年9月21日この星のソウル黒川創読み終わった主人公のとある男性の人生を軸に、歴史の大きな流れを辿りながら、韓国と日本のそれぞれの場所 で生きていたあらゆる人たちの人生や感情にフォーカスしていく。 主人公も、そして私たちも、やはりその流れの中にいて、今もそれぞれ生きているのだと感じる。「行くべき道を」と思いながら。 (他の人の感想を見て、虎と鹿のリンクに初めて気が付いた…なるほどな…)
- 2025年9月20日
- 2025年9月14日リスボン日和 十歳の娘と十歳だった私が歩くやさしいまちイム・キョンソン,熊木勉読み終わった恥ずかしいことにリスボンがどこにあるのかすらぼんやりしたまま読み始めたのだが、読み進めるうちに美しい街の様子が自然と頭の中に立ち上がってくるようだった。巻末に答え合わせのように旅の写真が収録されているのも嬉しい。 著者の両親との思い出を辿る旅は、そんな経験などないはずの自分にも様々なことを思い起こさせるものだった。
- 2025年9月14日都市に侵入する獣たちピーター・アラゴナ,川道美枝子,森田哲夫,正木美佳,細井栄嗣読み終わった訳者あとがきにもあるように、この本は野生動物との共生について即効薬的な解決策を示してみせるものではない。(そもそも載っている事例の多くがアメリカなのでそのまま当てはめて考えるのは色んな意味で難しい) あまりにも複雑で、長期的な視点が必要で、それでも私たちひとりひとりが考えて決めていく必要がある問題なのだと改めて考えさせられる。
- 2025年8月19日じゃむパンの日赤染晶子読み終わった面白いエッセイを書く人は「やっぱり何か持ってるな」と思う。本書の最後に収録されている岸本佐和子との交換日記は、持ってる人同士の言葉の重ね合いで、もうなんだか謎の迫力があった。 エッセイは普段あまり読まないのだが、もっと読んでみたかったな。
- 2025年8月11日台湾漫遊鉄道のふたり三浦裕子,楊双子読み終わった湾生の方のお話を伺う機会があり、この機に読まねばと長らく積んでいたのをやっと読了。 結果的に、このタイミングで読めて良かったと思う。 当時の台湾の街や鉄道事情などを事前にある程度理解していたことで、この本の「しかけ」を知っていてもなお、2人の旅や生活の様子を詳細にイメージし身近に感じられた。 また、当然ながら当時を生きた人々の中にはそれぞれ色々な感情があり、簡単には言い表せない複雑さがあることを改めて感じている。 日本統治時代を扱ったフィクションやノンフィクションは近年増えているとのことなので、これからまた触れていきたいと思う。
- 2025年7月21日
- 2025年7月16日SISTER“FOOT”EMPATHYブレイディみかこ読み終わった狭い世界で暮らしている私に、「こんな靴もあるし、あんな靴もある」と著者の本はいつも教えてくれる。 他者の靴を履いて、この社会をもっと歩きたい。と書くと大言壮語すぎるから、まずは自分の足元から。
- 2025年7月12日検証 ナチスは「良いこと」もしたのか?小野寺拓也,田野大輔読み終わった元々義務教育程度の知識しかなかったので、具体的な政策やその結果について知れたのは単純に勉強になった。 歴史分野に疎い身としては、本書の冒頭で解説される〈事実〉〈解釈〉〈意見〉という三層の考え方は、「なるほど」の一言だった。 まだまだ身になっているとは言い難いが、これまでなんとなく違和感を感じていたものの上手く言語化できなかった、どう整理していいか分からなかったものについても、今後調べたり考えたりするヒントになると思う。 改めて、初学者向けにこのような本を出してくださったことに感謝したい。
- 2025年7月2日マーダーボット・ダイアリー 下マーサ・ウェルズ,中原尚哉読み終わった弊機がただの弊機としてあるために旅立った上巻、自分も答えもまだ分からないけれど、居場所を見つけられた下巻。まさに「行きて帰りし物語」で、そういう意味でやはり帰る場所は初めからあそこだったんだなと思う。 弊機のぼやきのような地の文を読みながら、「人間っぽさ」とは何なのか、その輪郭をなぞって何度も考えるのが楽しかった。
- 2025年7月2日マーダーボット・ダイアリー 上マーサ・ウェルズ,中原尚哉読み終わった
- 2025年6月28日ストーンサークルの殺人 (ハヤカワ・ミステリ文庫)M Wクレイヴン読み終わった同じく早川から出ている『特捜部Q』の主人公カールに負けず劣らず色んな意味で厄介な主人公。共に事件に挑む仲間のキャラクターも魅力的で、シリーズの続きを読むのが楽しみ。 切ない決着を迎えた本作のラストは色んな気持ちがあるものの、それでも思わず拳を突き上げてしまった。
- 2025年6月16日本当にはじめての遠野物語富川岳読み終わった著者や著者の周囲の人たちの遠野への愛情が、こちらにも手渡されたかのようにとてもよく伝わってくる本。「遠野物語」にはじめて出会う人も、この本があればきっと、遠野の世界を楽しくやさしく歩いていけるだろう。 ビジュアルブックとしても素敵にデザインされていて、この本自体誰かに手渡して教えてあげたくなる魅力がある。
- 2025年6月6日大都会の愛し方オ・ヨンア,パク・サンヨン読み終わった映画を観る前にと読み始めたが、どうやら映画で描かれるのは「ジェヒ」の章のみ?なるほど商業映画として構築するとこうなるのか…と読了後に予告映像を見返して色々考えてしまった。 恋とセックスを繰り返す主人公たちの気持ちは正直私にはよく分からなかった。でもそこに切実な何かがあるだろうことは分かる。 だからこそラストは切ないし、その後のジェヒは幸せでいるのだろうか?
- 2025年5月31日河合隼雄 物語とたましい河合隼雄読み終わった『モモ』と並行して読んでいたせいもあるかもしれないが、なんとなくエンデの物語とリンクしている部分を感じた。調べてみると対談本もあるらしい。 今回は随筆集だったが、やはり「物語」について論じている本をきちんと読んでみたい。
- 2025年5月30日モモミヒャエル・エンデ,Michael Ende,大島かおり読み終わったかつて読んだ帰省した際に実家で再読…というか、子どもの時読んだ以来なので、改めて読了に近い。 こんなに生々しく現実に引き寄せて読める物語だっただろうか。こんな昔に書かれているのに色褪せないどころか、「今そのもの」のように感じる物語だっただろうか。 きっと私はこれからも歳を重ねるほど、自分の中の「モモ」を、「円形劇場」を、心の中で描いては考え込んでしまうだろう。
- 2025年5月20日
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