大都会の愛し方

75件の記録
- りら@lilas_lilacs2025年7月8日読み終わったラストが切なすぎる……! 刹那的な生き方では埋められない孤独や人生に対するあきらめや焦り。どんなに陽気に振る舞っても隠しきれない寂しさに胸がきゅうっとなった。明るく軽やかな文章で語られるからこそ際立つ彼らの悲哀に、なんだか無性に泣きたくなった
- もぐもぐ羊@sleep_sheep2025年6月28日かつて読んだまた読んだ映画を観たので原作を振り返りたくて、ジェヒの章を再読した。 原作のジェヒと映画のジェヒはちょっとイメージが違って、原作のジェヒは社交的で映画のジェヒは個性的な一匹狼という感じで、原作がヨン(映画ではウンス)の視点で描かれているけれど映画では俯瞰するように描かれていたのでジェヒのキャラクターが立体的に見ることができたからそう感じたのだと思う。 原作を損なうことなくキャラクターとストーリーをとても魅力的に映像化した監督の手腕が素晴らしいと思った。
- K@weitangshaobing2025年6月16日読み終わった【好きなところ引用】 当時の俺たちは、互いを通じて人生のさまざまな裏側を学んだ。例えば、ジェヒは俺を通じてゲイとして生きるのは時にマジでクソだってことを学び、俺はジェヒを通じて女として生きるのも同じくらい楽じゃないってことを知った。そして俺たちの会話はいつだって一つの哲学的な質問で終わった。 ──うちら、なんでこんなふうに生まれたんだろうな。 ──わかんない、あたしだって(p.32) 俺はジェヒをぎゅっと抱きしめた。俺の悪魔、俺の救世主、俺のジェヒ。(p.32) 小説の中で社会的に多少敏感なテーマを正面から扱ううえで、僕自身もこうしたあらゆる問題から自由ではいられないこと、自分も完全無欠ではないということを忘れずにいようと努力した。それはいくらか勇気のいることだったと言い切れる。(p.225)
- 本屋lighthouse@books-lighthouse2025年6月16日映画を観た原作未読で映画から。異性愛者のジェヒはとりあえずハッピーエンドと言ってよいだろうけど、ゲイのフンスの現実は変わっていない。変わったのは当人たちの意識や生き方であり、社会構造は変わっていない。そういうことを画面の中に残す形で描いていたように思える。交番でジェヒの説明とフンスのカミングアウトに賛同した警官らは酔っていた(その前にサッカーの試合を観るのに熱中している様子が挟まれる)。ゲイが主人公の映画を観たフンスの母の、その後は描かれない。あるいは、ほんとうに目を向けなければならないのは「描かれなかったこと」かもしれない。誰が、なにが、描かれなかったのか。
- もぐもぐ羊@sleep_sheep2025年6月11日読み終わった再読中2〜3年前に読んだけど、うろ覚えだったので新鮮な気持ちで読めてよかった。 主人公のヨンがゲイなのはさすがに覚えていたけど、ヨンがさらに世間的には差別を受ける属性だったことはすっかり忘れていた(すごく重要なことなのに) 恋人のギュホとの別れのシーンには思わず泣いてしまった。
- もぐもぐ羊@sleep_sheep2025年6月9日かつて読んだ再読中今週末から映画が公開になるので、映画の原作の「ジェヒ」の章を読んだ。 以前読んだ時よりも軽い読み心地で、キャスティングはぴったりだななどと思いながら。
- ひつじ@mgmgsheep2025年6月6日読み終わった映画を観る前にと読み始めたが、どうやら映画で描かれるのは「ジェヒ」の章のみ?なるほど商業映画として構築するとこうなるのか…と読了後に予告映像を見返して色々考えてしまった。 恋とセックスを繰り返す主人公たちの気持ちは正直私にはよく分からなかった。でもそこに切実な何かがあるだろうことは分かる。 だからこそラストは切ないし、その後のジェヒは幸せでいるのだろうか?
- もぐもぐ羊@sleep_sheep2025年5月18日買ったかつて読んだまた読みたい数年前に図書館で借りて読んだけど映画化(邦題は『Love In The Big City』)と読書会のために購入。 基本的にどんな作品でも映画と原作は別物と考えているので、観る前に復習するつもりで。 映画になったのはこの本の中の「ジェヒ」の章で、小山内園子さんが『〈弱さ〉から読み解く韓国現代文学』でとりあげていたので、そこもあわせて読み直したい。 6/13公開の映画も楽しみにしている。
- こばこ@chek_honda2025年5月10日6月の映画公開(邦題は Love In The Big City)に向けて再読を始める。 去年ソウルで映画を見たとき、小説の4章のうち1章目の「ジェヒ」に焦点を当てて描かれていたので、小説とはまた違う物語にとても惹かれた。そして日本語字幕で早く見たいと思っていたので公開を心待ちにしている。 私は恋愛や愛について深く考えたことがなく、あまり興味がないのだけれど、この小説を読むたびに、ロマンチックでも劇的でもない愛が確かに描かれていると思う。 毎日ぼんやりと過ごしている中で「執着が愛じゃないって言うなら、俺は誰かを愛したことなんて一度だってない。」という一文を思い出して何度も励まされる。 本文から、作者あとがき、オ・ヨンアさんの訳者あとがきまで、切実さと率直さが貫かれており、5年前の出版から推薦する人が絶えない理由がわかった。もっと早く読めばよかった!と1度目のみならず何度読んでもそのたびに思ってしまう。 出版時から時が流れ、社会も作家も変わっているだろう。 今のところの切なる願いは、パク・サンヨンさんの小説やエッセイが続々と翻訳されてほしいということであります。
- いくぽぽ@ikureadsbooks2025年5月6日読み終わった永遠を望んでいるのになぜこれほど刹那的なのだろう。絶対的に確信しているのに、諦めもあり、もがいているのにふとそのまま身を任せていく。私にとって全員魅力的だった。体温を感じて全員幸せであって欲しいと願った。
- ゆりな@yurinabc2025年3月9日かつて読んだ@ 自宅映画版の日本公開が決まり、しかも表題作ではなく大好きな巻頭の「ジェヒ」が題材で歓喜。 元はゆっきゅんのおすすめにて。初めて読んだ韓国小説。ゆっきゅんの歌詞や文章がよく「なんとかじゃん」なのがなんとなく分かった。 その後の「メバル」も胸がキュッとしたし、もっと著者の本が日本でも翻訳されますように。
- 水海@minamimag2025年3月5日読み終わった比喩表現が悪徳ながらも美しい。ここまでのキレとユーモアで悪口をいえる人間になりたいな。 作者の自伝のようでいて、すべての主人公が少しずつ異なっていて、彼であり彼ではないのが不思議。(でも人ってそうね) あとがきに「僕に、酒をおごり、こころよく自らの人生の一部を差し出し、時には大切な感情まで割いてくれたすれての人たちに、今は別れてしまったけど、かつて互いに精いっぱいだったその気持ちに、心からありがとうと伝えたい。」と綴っているのがすてき。