

酒飲みぱんだ
@sakenomipanda7
- 2026年2月16日
- 2026年2月5日
好日日記森下典子歩いて十分。私は稽古に通い続けた。するとある日突然、お湯の音と、水の音が、違って聞こえるようになった。お湯の音はまろやかで柔らかく、水の音は硬く澄んでいた。その時から私は季節を、匂いや音や肌ざわりで感じるようになった。 - 2026年1月29日
- 2026年1月20日
- 2026年1月11日
クスノキの番人東野圭吾一瞬一瞬を大切にして、前から石が転がってきたら素早くよけ、川があれば跳び越し、越せない時は跳び込んで泳いで、場合によっては流れに身を任せる。そんなふうに生きていこうと思っています。そうして死ぬ時、何か一つでも自分のものがあればいいです。 - 2026年1月11日
ペンギン・ハイウェイ森見登美彦ぼくはかつてお姉さんの寝顔を見つめながら、なぜお姉さんの顔はこういうふうにできあがったのだろうと考えたことがあった。それならば、なぜぼくはここにいるのだろう。なぜここにいるぼくだけが、ここにいるお姉さんだけを特別な人に思うのだろう。 - 2026年1月5日
それでも旅に出るカフェ近藤史恵彼女はいろんな場所に旅に出て、その旅先でおいしいものを見つけて帰ってきた。 人から教えてもらったものも、自分でレシピを探したものも、努力して再現したものもあると言っていた。 彼女の作るものは、彼女がゼロから作り上げたものではない。その土地で長いこと愛されて、多くの人たちの手によって伝えられたものなのだ。 - 2026年1月5日
ルビンの壺が割れた宿野かほるお返事はもちろんないものと承知しています。亡くなった方からの返事はあるはずもありませんから。 私の住んでいる町ではもうすぐ桜が咲きます。 貴女の町ではどうでしょう。 水谷一馬 - 2025年12月30日
- 2025年12月29日
神戸、書いてどうなるのか安田謙一どちらかといえば「パルシネマ」は文芸作というか、品のよいプログラムが多く、観客もまた同じイメージがある。それに対して「シネマ神戸」は、ガサツな私のような人間が好むアクションやSF映画を上映してくれる。山手の名画館と下町の名画館。なんとなく、うまく住み分けが出来ている。 - 2025年12月23日
- 2025年12月20日
マカン・マラン古内一絵たとえ勝ち組になれなくたって、サラダにはサラダの意地がある。 自分の舞台から降りないために、少しずつ、ひとつずつ、足りないものを埋めていこう。 そしていつか、きっと供そう。 私だけの、世界で一番女王なサラダ。 - 2025年12月9日
おいしいが聞こえるひらいめぐみ『3月9日』を聴くと、妙に涼しい風が吹いた夏の日を思い出す。暑くなってくるとシュークリームを食べたくなる。シュークリーム、よく見たら入道雲みたいだし。冷たくて食べてて気持ちいいし。思い出さなきゃ、と意識しなくたって、ずっと忘れることなんてできなかった。 - 2025年12月7日
平場の月朝倉かすみ「おまえがどんなにおまえ自身を嫌っても、おれ、おまえが大事なんだわ。なんかこう、どうしようもないんだわ。おまえは、おれが一緒になりたいと思うようなヤツじゃないと言ったが、それ、おまえが決めることじゃないだろうよ、ちがうか?どっちかって言うと、おれが決めることなんじゃないの?おれ、おまえと一生いくと決めたんだわ。おれはおまがだいぶ好きなんだよ。どんなおまえでも、おまえだったら、それでいいんだよ」 - 2025年12月2日
- 2025年11月28日
- 2025年11月23日
ぶらんこ乗りいしいしんじ父さんはこっそり教えてくれた、指輪を買ったんだよ、って。向こうで贈ろうと思うんだ。青くて小さくて、品のいいやつ。 指輪は木の小箱にはいっていた。父さん自作の箱だ。ふたには母さんの顔、四方には私と弟、父さんとおばあちゃんの顔が彫りつけてある。そっくりっていうんじゃないけれど、どれも私たち以外の誰にもみえなかった。 - 2025年11月21日
- 2025年11月19日
国宝 下 花道篇吉田修一舞台の中央に立ち、上手下手、一階から三階までを見渡しました喜久雄の顔に、またゆっくりと笑みな浮かんだのはそのときで、 「きれいやなあ……」 そう呟いた次の瞬間、まるで雲のうえでも楽しみ歩くように、なんと喜久雄が舞台を降りてきたのでございます。 - 2025年11月15日
国宝 上 青春篇吉田修一「……今の舞台、しっかり見せてもらいましたよ。……あなた、歌舞伎が憎くて憎くて仕方ないんでしょ」 一瞬、俊介の視線が揺れます。 「……でも、それでいいの。それでもやるの。それでも毎日舞台に立つのがあたしたち役者なんでしょうよ」 これほど熱のこもった万菊の震えた声を、竹野は初めて聞いたのでございます。
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