隣人のうたはうるさくて、ときどきやさしい

10件の記録
- saki@53hon_to2025年5月25日買った読み終わった初めましての作家さんで、完全にタイトル&装丁買いの一冊。 コミュニティ型マンションやシェアハウスのような場所には住んだことはないけれど、ここなら住んでみたい。それが第一の感想。さまざまな背景や問題を抱えてはいるけれど、住民たちの距離感がちょうどいい。 自分の親や祖父母の世代からしてみれば、今のご近所関係はとっても希薄なものだと思う。コロナ禍を経たからなおさら。ただ隣に住んでいるだけでも警戒される / してしまう、良く言えば用心深い。そんな世の中(悪くならなんぼでも言えてしまう)。 それでもやっぱり、人の価値観を変えたり、かたく閉ざされた心を開いたりするのは、やっぱり人と人とのコミュニケーションだ。そんなふうに改めて考えさせられた物語だった。 ちなみに、「さすけね」が出てきた時点で「康子さんぜったい福島出身でしょ」って思った。大正解でした。笑
- 麻乃@asano042025年5月5日読み終わった借りてきた読了。すごく良かった。 コミュニティ型マンション「ココ・アパートメント」を舞台にした短編連作集。 優等生の高校生、妻を亡くした兄の頼みで甥っ子のサポートに来る叔母、子どもが欲しいと思えない男性、長かった離婚調停が終わったシンママ、特性のある子ども達を育てるパパ、東北出身のおばあちゃん。 それぞれに抱えるものが真に迫っていて、もう一度ゆっくり読み返したい本だった。