隣人のうたはうるさくて、ときどきやさしい

20件の記録
- 七@mi_sprout2025年9月15日読み終わった「隣人の花は」 本編ラストの章はずっとココ・アパートメントで暮らしてきた康子さんが語り手。彼女の過去もまた壮絶で、悲しくて寂しくて、でも決して不幸だけのものではなかった。勲男さんが亡くなったのはとても悲しいけれど、生死含めてうつろい続けるアパートメントの在り方が現実的だと思った。 章を経るごとに少しずつ年月が流れていって、いつのまにか花野も高校卒業しているし龍も大我も大きくなってるし、賢斗もアパートメントとずっと縁を持ち続けていて、群像劇ならではのあたたかさと寂しさが入り混じっていた ほんとにずっと良くて、心地の良い作品だった!
- 七@mi_sprout2025年9月14日読んでる「隣人の庭は」 夫に苦しめられる母と娘の苦しさに泣いてしまうし、母から娘に向けられる愛情にも泣いてしまう。賢斗が康子さんと穏やかに過ごしている描写もほっとするし、テイストバラバラな食卓の風景はそのままココ・アパートメントのあり方を表しているようだ。 「隣人の手は」 家族のために、自分のために、キャリアよりも大事なものをきちんと優先できる和正さんは強いし憧れる。 わたしもそんなふうに生きられたらいいなぁ
- 七@mi_sprout2025年9月11日読んでる「隣人の涙は」 大我が泣くところで一緒になって泣いてしまった。本読んで泣くことそんなにないから自分でもびっくりした。最近涙腺が弱い。 大きな喪失をした東原親子を膜のように守ってくれるココ・アパートメントという存在が、とても優しくてあたたかい。 「隣人の子は」 亨のかかえるトラウマが辛い。そんな家族を見てたらそりゃあ子を持つのがこわくなるよね。子供を作る、欲しい、という表現に違和感を覚えるのもわかる。 茜や和正さん一家、良いなぁ。あたたかい、包み込むような人たちだ。
- mayu@i__am__mayu2025年8月14日読み終わった@ 自宅ご近所付き合いが薄くなっている今 家族でもない友達でもない関係って良いなと思った作品 表面上は分からない今までの時間が、それぞれあって 幸せそうに見えても、何かしらを一緒に持ち歩いてることをじんわりくる温かさで書かれていた。
- saki@53hon_to2025年5月25日買った読み終わった初めましての作家さんで、完全にタイトル&装丁買いの一冊。 コミュニティ型マンションやシェアハウスのような場所には住んだことはないけれど、ここなら住んでみたい。それが第一の感想。さまざまな背景や問題を抱えてはいるけれど、住民たちの距離感がちょうどいい。 自分の親や祖父母の世代からしてみれば、今のご近所関係はとっても希薄なものだと思う。コロナ禍を経たからなおさら。ただ隣に住んでいるだけでも警戒される / してしまう、良く言えば用心深い。そんな世の中(悪くならなんぼでも言えてしまう)。 それでもやっぱり、人の価値観を変えたり、かたく閉ざされた心を開いたりするのは、やっぱり人と人とのコミュニケーションだ。そんなふうに改めて考えさせられた物語だった。 ちなみに、「さすけね」が出てきた時点で「康子さんぜったい福島出身でしょ」って思った。大正解でした。笑
- 麻乃@asano042025年5月5日読み終わった借りてきた読了。すごく良かった。 コミュニティ型マンション「ココ・アパートメント」を舞台にした短編連作集。 優等生の高校生、妻を亡くした兄の頼みで甥っ子のサポートに来る叔母、子どもが欲しいと思えない男性、長かった離婚調停が終わったシンママ、特性のある子ども達を育てるパパ、東北出身のおばあちゃん。 それぞれに抱えるものが真に迫っていて、もう一度ゆっくり読み返したい本だった。