アイヌがまなざす

25件の記録
- はるにれ@Elms11302025年5月18日読み終わったまた読みたい追加のメモ 印象的なまなざしを持っている表紙の作品はインタビューを受けた方のもの。行動的でインタビューも読み応えあったけれど、この表紙のまなざしは本当にいい。
- はるにれ@Elms11302025年5月17日図書館本再開した「アイヌもやもや」(初心者向けの書籍)でマジョリティはどうすればいいかについて、「当事者の声を聞こう」という提案があった。(p156)インタビューやルポルタージュ、自伝などで「すでに生の声は響いている」し、「相手に2次被害を与えるリスクを避けるためには、すでに記録されているものを読み込むのが最良でしょう」と結論づけられていた。 もう一度この本の「痛みの声」に戻って、インタビューとその分析を読み込んでみる。
- はるにれ@Elms11302025年5月17日読み終わった読書メモ図書館本行ったり来たりを繰り返して、なんとか最後までよろよろたどり着いた。 当事者の声を聞くためには、背景知識も必要だし、突きつけられた言葉を受けとめる覚悟もいる。両方とも足りていなかった。著者二人が丁寧にその人の言葉を拾い上げて、解きほぐしてくれているが、それでも「生の声」を受けとめきれていないところがかなりあると思う。 アイヌのルーツを持たない村上さんは書き手としての難しさを述べられているけれど、先住民と植民側のお二人が議論しながら書いた本があることそのものに感謝したい。アイヌの女たちが命を守り抜くためにしてきたこと、アイデンティティの問題、地域の違い、アイヌによる運動の歴史。気になったことはたくさんある。また出直してきます。
- はるにれ@Elms11302025年5月11日読んでる図書館本今日はとりあえず6章まで。気になったところ。 アイヌの人たちの中の女性に対する複合差別 日本人知識人女性の白人性 (p195)「マジョリティの女性は、同じ女性としてマイノリティ女性を包括してしまっていたがために、マイノリティ女性の疎外を深めてしまっていた。」 研究者も支援者も法律も、アイヌに対して固定化したイメージを押し付けていて、そこからはみ出した人たちは「なかったこと」にされている。 イメージを押しつけるという点では支援者とヘイターは同じ、と書かれていて印象的。 (p232)「雑なイデオロギーとスピっているイメージ、そして文化研究によって、現実のひだが覆い隠され、個別のナラティブと具体的な歴史も隠されるのだ。」「文化史や言語学に偏った先行研究では、自分と過去の人が結びつかない。過程が見えない。」 著者2人はインタビューによって、「いろんなナラティブ」を掘り起こしている。村上靖彦さんの役割はそこにあるようだ。
- はるにれ@Elms11302025年5月11日読んでる読書メモ図書館本Readsでこの本を見かけた時、目を引いたのは、村上靖彦という共著者の名前だった。「ケアをひらく」シリーズで読んだ人?看護やケアに関わっている人じゃなかった?同姓同名?---同じ人だった。 もうひとりの著者である石原さんは「『アイヌ研究』なるものの暴力的で不躾なまなざし」(p8)に対して、まなざし返すアイヌの人たちの声を聴き、問題を洗い出し、分析している。 内容が濃くて重くて、どこまで消化できるのか不安に思いながら、読み進めているところ。
- あずき(小豆書房)@azukishobo2025年4月28日読んでる第一部まで完。 「平等幻想」にハッとさせられる。置かれた立場や状況を完全に排除することはできない。 沈黙と言葉の過剰の振り子構造。癒しが必要。 多和田葉子さんの『地球にちりばめられて』(フィクションではあるが)を思い出す。 言語化されることで傷つくことがある。 言語化することで癒されることがある。 語る言葉をもつことはとても大事。 自分の癒しのために安易に言語化することは避けたい。
- あずき(小豆書房)@azukishobo2025年4月17日読み始めたひとまず序章完。 ここでは少しだけ触れられていた1903年の「人類館事件」だが、恥ずかしながらまったく知らなかったので少し調べてみた。かなり衝撃的な内容だった。しかし日本もまた西洋から対比されまなざされてきたという背景もあるのだろう。差別構造の連鎖が悲しい。
- ユウキ@sonidori7772025年4月3日読み終わった借りてきた多重構造になってる差別/植民地主義の招いたアイデンティティの消失と現状まで続く差別、今生きているアイヌへのイメージ消費と無自覚で押し付ける偏見、に自覚がまったくない私たち…読めて良かった本だった。買おう。 内容メモ: 「「アイヌ文化」なるもの自体、和人が研究や観光という植民地主義的なまなざしのもとで規定したものである。」「まなざすことは人を人でないモノへと押し込める。」 入植者による強制移住、差別と暴力が文化、アイデンティティのつながりを阻んだゆえにアイヌ文化に愛着を持てないが、国家や法律が規定する文化がその限定的イメージをつくる/ アイデンティティや文化を持たないが、出自がアイヌ「民族」であることがゆえにヘイトクライムの対象になる/アイヌイメージからはみ出る人々を阻害する/ (例:金カム)コスメティックな消費は見せかけのインクルージョンを生み出し、根本的な課題を不可視化する/ マジョリティ女性は同じ女性としてマイノリティ女性を包括してしまい、マイノリティ女性の阻害を深め、レイシズムの暴力と共犯をしてしまってもいた/アイヌに寄り添っているつもりの知識人や支援者がイメージに押し込め、思想的消費を行使している