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14件の記録
- ぽんぽこピッツァ2号店@tamagodyeah2025年9月8日読み終わった読書記235 原田マハの文章は読むのに気合がいる。よし、読むぞ〜と思わないといけない気がする。でも読み始めると止まらない。それは、原田マハの紡ぐ物語の吸引力のためだと思う。 フィクションと史実が絶妙な塩梅で混ざる。その中にリアリティを感じるから、ぐんぐんと惹き込まれていくのだ。 ゴッホの人生は、つらい。不遇の生だったように思う。でも、彼だって幸せだったかもしれない。そうであってほしい。そんな祈りが込められている物語だ。
- 田中@Imada_desu2025年8月4日読み終わったゴッホとゴーギャン、彼らの人生ではたった少しのアルルで共に過ごしてきた時間、芸術家として苦悩してきたライバル的関係、嫉妬、羨望、尊敬といった感情をまるで今感じられたようだった。 主人公がゴッホとゴーギャンに魅せられた研究者であり、今は決して知ることもできない人々の過去を、途轍もない熱量であらゆる資料などから想像する姿は探偵のよう。 原田マハさんの描く美術ミステリーは、史実を交えた創作だと分かっていても、もしこの、今では誰も知らぬ過去がそうであったら。と思わされずにはいられない。
- 本の虫になりたいひと@reaaaads38692025年6月4日読み終わったブラヴォー そう叫びたくなる作品だった。 主人公の冴はゴッホとゴーギャンの研究者だ。論文をフランスで書き上げたい一心からフランスの中小オークション会社のオークショニアとして働いている。会社の経営も、そして冴自身も行き詰まっていたところにただならぬ雰囲気の女性が現れて鑑定を依頼する。その鑑定品は錆びついた銃であり、彼女曰くこれはゴッホを貫いた銃であるという___ 上のようなあらすじである。物語の登場人物が全員ありありと浮かんでくる物語であった。全員の想いを取りこぼさまい、そういう筆者の意図が感じられるほど丁寧な心理描写が心に残る。 表紙の裏側にも筆者の計らいが感じ取れる。