世界のすべて
30件の記録
ほせ@coffee_dog2025年11月20日読み終わった初めて読んだ作家さんだと思うけど、今時の本だなぁと思った。ここまで現代の波を率直に書いている本を初めて読んだかもしれない。(自分がなかなか単行本に手が届かなくて、新作をすぐに読めないからかもしれないけど…) 多分年代的にはこの世代に区分されて、同じような時代を生きてきたと思うので、共感できる部分は多かった。だけど、個人としてはマイノリティとか性的嗜好に名前をつけて区分することに違和感を感じた。もちろん、区分されることで安心感があったり、自分が一人じゃないことを自覚できたりすることはあると思う。でも、異性愛者の中でもどこからが浮気かとか恋愛観が異なるように、「恋愛」が一人一人違うものだと理解できたら良いのにと思ってしまった。その枠組みの中にいたってみんなが一緒な訳ではないし、趣味の話をするように、同性が好きとか恋愛感情がないとか言う話を、「あぁ自分と相手はその点では違うんだな。」で済ませられないのかと思った。 こう言う自分自身も枠組みの中にいるようなふりをすることが楽な時もあるから(恋愛に限らず…)知らない間に傷つけてしまってたかもと反省する時もある。だから、そんな単純な話ではないことは分かっているけど、多様性な社会にすることを目標にするのではなく、目の前の相手が自分とは違うことを受け入れられる世の中になったらいいなと思った。ある種この本がリトマス紙になって多様性に対してどんな気持ちでいるのかがわかる本だと思った。





- 秋の本読み@puriko2025年10月13日読み終わった物語全体に、表紙のような静かな時間が流れている印象 最近、どちらかといえば重めの濃い色の物語を読んでいたので、薄い紫色のこの物語の世界は、ほっと息をつけるような気がした 当たり前、普通、世間というものから発せられたものは、軽く受け流したつもりでも、どんどん積もって、息をするのが辛くなる時がある そんな時に、窓を少し開けて、心に風を運んでくれるような物語だと感じた




hayata@hayata2025年10月5日読み終わった装丁が目を惹くな、と思い購入したまま置きっぱなしになっていた本。ふと、読み始めてみると自分が普段いる世界とは違うアングルで世界を描いていて、グッと惹き込まれる。この本のテーマは、セクシャリティというところだろうか。特定のセクシャリティにフォーカスをあてるのではなく、いろんな種類の人たちをアセクシャルの主人公がフラットな目線で感じたり、関わったりしていくストーリーが興味深い。出てくる登場人物たちを、ただ単純に闇雲に肯定するのでも、忌避を示すのでもなく、理解を示す主人公の在り方が印象的で、主人公の無色性(色的には紫だが、描き方的には透明なレンズに見える)が他の登場人物の中にある葛藤や逡巡を描き出すのにちょうどよく、そのカラフルな色にあてられて主人公の中でも内的な変化が生まれていく様の描き方が素敵と感じる。白でもなく黒でもなく、赤でも青でもない、劇的なストーリーでもなければ、チルな安らぐ感じでもないが、その曖昧さと不確定さがそれぞれの不確実・不確定さを描いているような気がした。


saki@53hon_to2025年7月25日読み終わった図書館で借りた優しく穏やかな世界の中、さまざまなセクシュアリティの人々が描かれていた。アセクシュアルやアロマンティックについては、他の作品でも触れてきたから何となく知った気になっていたけれど、それは「世界のごく一部」であるんだな、と思い知らされた。 もちろん以前よりは声を上げやすくなってきてはいるのだろうけれど、だからといって堂々と打ち明けられるかと言われればたぶんそうでない人のほうが多いと思うし、人と違うことに関しては自分のことであろうが相手のことであろうがどうしても身構えてしまう感じはあるから難しい。難しいながらに、わかっていきたいし、わかってもらいたい、と再認識した。
Pさん@ahaha___8882025年5月3日読み終わった★★★★@ 自宅セクシュアリティの多様性については年々理解できる人、しようとする人が増えてきていると思うけど、この本を読んでみてまだまだ生きづらい思いをしている人が多くいるのだと思いました。自分を理解するって難しいよなぁ…みんな寄り添い合って幸せになれればいいのになぁ…





















