破戒
39件の記録
水@en_sui_2026年2月28日読み終わった陰鬱と圧倒を行き来するように描写される雪国の景色が、穢多である身を隠し恐れながらもうちに秘めていた破戒への衝動を抑えられなかった主人公の心情と重なった。 結局は、とにかく自分のことを知らない遠く広いところへ差別される側が逃げていくしかない構造に、歯痒さと虚しさが残った。
mimimal@bk55552026年1月30日読み終わった主人公の丑松が部落出身であることを、教師として生徒たちの前で告白する瞬間が切なく衝撃的。 というか決死の覚悟で身分を言わざるを得ない時代があったことが驚愕である。 日本にも差別なるものが、特に過去には一部の地域で強く存在していたのだと…。 物語全体としては、明治後期の信州での生活の様子が素朴に描かれていた。
ゆっきー@yukki_hobby2026年1月26日買った読み終わった感想読書日記BOOK4U(AI選書サービス)にオススメされたので、読んでみました! 2000年代生まれで住宅街育ちの私からしたら、いまいち事の重大さが伝わってきませんでしたが...... でも、フィーリングの次元で差別があったのも事実だと思うし、そういう時代があったんだろうと思うと、なんだか複雑な気持ちになりました。 差別の重さや実態をあまり理解していないのであろう学生らや、それらを知っていながらも流されなかった同年代の存在は、明るい未来を示しているようでとても好印象でした🫶🏻
- クバ@nrikni_6ook2025年10月18日読み終わった授業大学入学後の授業で取り扱うために読み始めた。 ネットで買ったので届くまで厚さが分からず、届いた時に結構な長編でびっくりした。 部落差別は言わなければ気づかれない、しかし勘付かれてしまってはお終い。 今ではとても考えられないが、時はこれが当たり前にあり差別ではなく、「そういう分類の生き物」として被差別部落出身者の人に皆が接するような感じがした。
comi_inu@pandarabun2025年3月7日かつて読んだ長野の山奥に住んでいた祖父は長いこと教職に就いてたからか常に何か課題を見つけて勉強し続けるひとだった。数学と仏像はずっと勉強してたと思う。祖父がいなくなったあと、一人住まいの家から島崎藤村の全集や一節を書き出したメモが出てきた。そういや藤村読んだことないなと思い、とりあえず『破戒』を選んだ。 度肝を抜かれた。面白すぎる。 プロローグで「丑松もまた穢多なのである」と巨大な杭を打ち込み、一気に読者を秘密の共有者に仕立て上げた。その上で始まる飯山での教職員生活では、周囲の何気ない一言や些細な態度に丑松と同じくらいの緊張や疲労を感じた。そして飯山での人間関係を振り切るようにして「それは忘れることのできないほど寂しい旅であった」の一文から帰郷編が始まる。この帰郷編もまた期待のひとつも持たせない喪失の連続だ。読みながらぐったりしてしまう。そうして再び飯山に戻った丑松が子どもたちの前で行う演説も凄まじい。 今更こんなこと言うべきかわからないが、藤村ってマジで小説がうますぎる。(あのオチのつけ方はどうかと思うがそれでもやっぱり小説がうますぎる) わたしは丑松が父の死を理由に故郷へ帰ってからの章がすきだ。 山々の美しさや黒々としてせせらぐ川に和みながらも、自身の行く末を不安がる丑松の心が手に取るようにわかるからだ。この章からやたら自然の描写が多くなるが自然を描けば描くほど、丑松の心に近づいているようにすら思う。 丑松の父は牛に殺された。父を殺した牛が屠られるのを丑松は見届けることになる。血に結び付けられた生業をまざまざと見せ付けられるのだが、そのシーンは淡々としている。憎しみも悲しみもない。仕事、さだめ、業によって生かされ、そして殺されるまでが描かれる。生と死が限りなく近いがゆえの清潔さだけが、わびしい田舎の風景に流れていく。 生前の祖父に藤村の話を聞いたことはなかった。もっとちゃんと聞いておけばよかった。藤村の一節をメモ書きして、壁に貼るほどに何を感じていたのか。今ではもうわからない。































