御社のチャラ男
25件の記録
ケイ@flyingkei2026年9月30日読み終わった初・絲山秋子作品。好きな作風⋯! ビネガーとオイルを扱う小さな会社・ジョルジュ食品には、チャラ男がいる。本作は部長である彼について、章ごとに様々な人の目線で語られていく連作様式の作品となっている。しかし、人々がそれぞれの目線で見るもの、語るものはチャラ男のことだけではない。他の同僚について、会社について、社会、地域、そして自身の人生について彼らは語る。そこで語られるそれぞれの自己認識は、他の章で他人の目で見た姿として描かれる彼らの姿とは一致せず、同様に、チャラ男についても、見る人によってキャラクターは異なり、当然チャラ男自身が語り手となった章ではまた全然違う世界が広がる。 人は人をジャッジする。性格を、価値観を、生き方を、面と向かってにせよ内心のつぶやきにせよ、誰もがどこかで一方的にカテゴライズし、ラベルを貼り、ジャッジして、場合によってはランク付けをする。その怒りは本当に自分の中から湧き出たもの? それとも正義の側から怒りたいから理由を探しただけ? 必死に働く人を哀れむのは本当に心のゆとりから? 必死になれない自分を正解にしたいから相手を低く評価しているだけでは? ⋯すべての目が色眼鏡であり、すべての言動が自己欺瞞であり、人間とは本当に矮小で痛々しい。それでも、誰もが自分以外の何かを、誰かを気にかけている。大切に思いたい、きちんと関わりたい、手放したくない、諦めたくない何かを持っている。矮小で痛々しく、けれどそんな歪んだ視界の中でも揺らがない足場を求めて右往左往する人間たちが、どうしたって愛しく見えてくる一冊。
m-y読書記録@reads_m-y2026年9月21日読み終わったずっとタイトルが気になっていた本です。 ジョルジュ食品の「チャラ男」こと三芳部長。彼をとりまく社内外(社内がほぼ)の人たちの連作短編集。 平成から令和に移行する時期を思い出しました。
ほっこりver2@n08k12y27k052026年9月13日読み終わった図書館本@ 図書館気楽に読めた(笑) こんな人が周りにいたらめっちゃ迷惑…だけどあるあるなのかも。 「石北会計(石北会計事務所)」 「意識高い系」のダジャレ・もじりの比喩表現で笑った。 チャラ男は「外見で自分を守る人間」 の典型を描いている。また、周囲の人物が三芳部長を語る形式をとることで、人間は“ラベル”で誤認される、という構造も見える。 コミカルに描くことで「人は変われる」というメッセージ…変われるか?💦 〈あらすじ〉 地方の小さな食品会社を舞台に、社内で「チャラ男」と呼ばれる三芳部長を周囲の人物が語る連作短編小説
低田@sverchong2026年7月25日読み終わった新世紀最高会社員小説と帯にあったが、闇落ちした源氏鶏太が書いたような小説。辛い労働環境に共感するけど、問題の解決に相当の時間がかかりそうなのが絶望感しかない。 あと、横長の窓ガラスが10個ぐらいついててハンドルを回して開閉する窓をジャロジーと呼ぶことをこの本で知った。
なかしまみさ@misa_k_s2026年5月4日読み終わった夏GOATの編集長さんのおすすめ小説と見かけて、ちょうど図書館にあったので。 登場人物が多い話が苦手な私にとっては、特に個性もないチャラ男の周りの人たちによって語り手が次々に変わっていくスタイルが大層読みにくくって…。 めっちゃ時間かかった。 特に1つ1つの章については何が言いたいのか、全体的な繋がりとかもよく分からない部分が多くてそれが読みにくさの原因だった気もするのだけれども、ただ部分的に読んだ時に、え、弊社のことでしょうか。と思えるくらいにむちゃくちゃ見覚えのある感情だったり、見覚えのあるやり取りだったり、見覚えのある愚痴だったりするところが秀逸すぎた。ちょっと凄すぎた…。リアルすぎるよ。 ラストの展開も、弊社にとっては他人事ではない展開で、近い将来あるかもな……。と思ったし、女性が進出しにくい的な視点の話もめちゃくちゃ共感したわ。 これ中小企業あるあるなんかな。 企業って同じ目的を達するために、目指す最終ゴールは同じなはずなのに、皆がそれぞれ違う考えを持ち(その中には日々プライベートなことしか考えてない人もいる笑)、違うストレスを抱え、誰が居なくなったところで仕事は回るといえども、そのしわ寄せは残った社員にくることは絶対的で。 なんかほんとに弊社すぎて、恐ろしくもあった笑 もう1回じっくり読んでみたいかも。 ただ面白くはないかもしれない笑 これはある意味読む人を選ぶ小説な気がする…。



















