なぜ書くのか

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- mikechatoran@mikechatoran2025年8月9日読み終わった海外文学タナハシ・コーツを初めて読んだが、すばらしい読み応えだった。1章は若者に向けての執筆入門のようなもの、2章は自らのルーツであるセネガルへの旅、3章は第一次トランプ政権後のサウスカロライナへの旅、4章はパレスチナへの旅について。4章がやはりすごかった。10日間の旅だということだったが、パレスチナ(土地と人)へのシステマティックな暴力とアパルトヘイト、イスラエルという国のフィクション的なありよう、シオニズムの植民地主義を暴いている。その上でパレスチナ人自身による発言の重要性を指摘する。アダニーヤ・シブリー『とるに足りない細部』で描かれた不条理がいかによく考えられたものかが垣間みえて一層慄然とした。