ヘヴン

32件の記録
- Motiyama@10010KY2025年5月14日読み終わった得難い読書体験だった。 想起される情景と主人公の感情と、文字列を見るという具体的な視覚体験とが融合して「小説」としてあらわされている。 全ての小説はそういう表現媒体なのかもしれないけれどここまで明確に意識させられた事はなかったな。私が色々読んでないだけかもしれないけれど。 夫が借りてきたので何気なく読み始めたが、自宅のしまい損なっているコタツの一辺で、こんな日常をこじ開けられるような圧倒的な経験ができるなんて。 ラストシーンの世界の輝きは、読者の、日常をこじ開けた先にある世界、の体感と重なるようにも感じた。 後から調べたら、ブッカー賞の候補になっていたのか。そりゃそうだわ、と納得した後、著者が20代前半でこの小説を書き上げていたことを知り驚愕。著者の存在そのものがこの世界の輝きだわ、と思った次第。 他の著書も読みたい。
- ねこ@spring2222025年4月13日かつて読んだ理不尽なつよい力の描写があまりに秀逸で、複雑な言葉を乱用するわけでも無いのに目の前に光景が広がっているみたいだった。コジマという人間をつくる線の細さに心打たれた
- Yukari Niwa@yukarikko2025年4月4日かつて読んだわたしの本棚グサグサ刺さるし、辛いけど最後希望の光が差し込んでほっとした。こういう光にふいに照らされたら、ちゃんと掴まないといけない、と思う。
- mizuki@mizukikometa2025年3月15日読み終わったいじめ(作中では苛め、と表記)の描写が最初から最後まで続き苦しくなる。 わかりあえる相手とわかりあえない相手、強さと弱さ、意味があることとないこと 最後の文章が悲しい。
- oto@sakana__books2025年3月13日読み終わった終始いじめの描写が凄惨で挫折するかと思った… 終盤もなかなか壮絶で苦しい場面が続くけど、その反面描写は美しさもあって不思議な感覚になった いじめに耐える者同士の〈僕〉とコジマの関係性がだんだんと歪にでも強くなっていく様に目が離せなかった 本当の「強さ」ってなんだろう、善悪とは…と哲学的なことをものすごく考えさせられた 川上さんの作品は会話のテンポ感も独特で好きです