

鋏✁
@hasami_choki
ぼちぼち本読んでます。SF、ミステリー、純文学が中心です。時折心理系の本も読みます。読む本はほとんど図書館からの恩恵を受け続けています。
- 2026年9月22日
紙の梟 ハーシュソサエティ貫井徳郎借りてきた読み終わった日本が「人ひとり殺したら死刑になる」という前提になった世の中で起こる5つの事件を描いた短編集。ミステリーやサスペンスといった要素はあるものの、あくまで人が持つ思想・信条が事件をきっかけに揺れ動くさまを描いている。個人的には死刑の是非というテーマに関して各章ミステリ・サスペンス要素を取ってつけた蛇足感を覚えてしまい、宙ぶらりんな印象。また、登場人物たちの拙速さ・稚拙さが読んでいて目立つので、好みが分かれるところ。その点、レミングの群れはミステリ・サスペンス要素が薄かったこともあり、物語として面白く読めた。 - 2026年9月16日
プロジェクト・ヘイル・メアリー 下アンディ・ウィアー,小野田和子借りてきた読み終わった異星人ロッキーとの出会いから宇宙SFにバディものが加わって、自分の生命維持や地球を救うという使命だけでなく、ロッキーの生死やロッキーの星エリドの心配までする必要が出てくる。極限な環境や目減りするエネルギーや食糧を目の当たりにし、緊迫さが増してくる。ただ、主人公の諦めなさや臆病な性格から皆幸せになるための方法を根気よく検証する姿は、希望として映し出され、読んでいて少しうるっときた。結末はぜひご自身の目で確かめてほしい。主人公の人間臭さがいい味出してる、そんなSFでした。 - 2026年9月16日
プロジェクト・ヘイル・メアリー 上アンディ・ウィアー,小野田和子借りてきた読み終わった主人公は記憶をなくし、自分が誰だかわからない。そしてここはどこかもわからない。なぜか室内には男女の死体まで転がっている始末。そんな絶望的な状況から少しずつ自分のことを思い出していく過程は現在と過去の回想としてスイッチして語られている。自分は物理が得意であるとか、今いる場所が宇宙船であることから、ヒントを掴みだし、記憶の断片を繋ぎ合わせ、ようやく太陽が謎の生命体に食われていくことにより氷河期がやってくることを防ぐため、地球を救うべくプロジェクト・ヘイル・メアリーに参画したのだった。下巻に続く。 - 2026年9月2日
廃用身久坂部羊借りてきた読み終わった社会問題は個別具体の問題が集約され、欠陥や不合理、矛盾が標準化されたものである。だから、個人の問題は社会の問題ともいえる。「自身の嗜虐性を社会的に正しいという感覚とすげ替えているだけなのでは」という、視野狭窄に陥っていく漆原の錯乱具合は、グロテスクだった。解説の春日氏が言うように、ここでいうグロテスクとは「もう取り返しがつかない」という実感を指す。社会が取り返しがつかない方向(介護の担い手の不足など)にならないために、個人に取り返しがつかない選択(廃用身を切断する)をさせるというなんとも悍ましい話だった。 - 2026年8月29日
パプリカ筒井康隆借りてきた読み終わった最初はおしゃれなアカデミックサイエンスだなと思いきや、研究所のきな臭い政治論争に巻き込まれ、スリラーな展開になっていく。読み進めると夢か現かどんどん境目がわからなくなっていき、読者と物語との境界も溶け出していく感覚に陥った。また筒井康隆の美女に対する率直で、その理想とする距離感がまざまざと書かれている印象を受けた。リマスターされた映画を見るために読破したので、このハチャメチャな展開が映像化されるとどうなるだろう。 - 2026年8月20日
八つ墓村 金田一耕助ファイル1横溝正史読み終わった買った八ツ墓村に巡る怨念、因縁、血縁、因習が複雑に絡み合い、話は思いもよらない方向へと転がっていく。ミステリであるはずなのに、展開がホラー冒険小説へ。そして結末が気になって読み進めてしまう。辰哉はどうなる?犯人は誰なのか、なぜ9人も殺すことになってしまったのか。動機はあまり納得いくものではないが、やはり血は水よりも濃い話になってしまうのか。金田一探偵よ、わかったら殺人を止めてほしかった。それじゃあ探偵の意味がないって? - 2026年8月6日
- 2026年7月31日
ループ・オブ・ザ・コード荻堂顕借りてきた読み終わった医療人類学×国際政治学×民族学のハードボイルドSF小説。登場人物が多く、反出生主義や国の抹消など重たく入り組んだ思想信条・背景や伏線がモリモリで、これどう展開されていくんだろうなと思っていたらいつの間にか読み終わっていた。数人の感想にも書かれていたが、抹消前の国のことをもっと出してくれてもよかったのになという消化不良感はあるものの、よくまとめてあるなという印象ではあった。また、国連といえども、やはり職場の人間関係はどこも同じような悩みを持つんだなと、親近感が湧いた。 - 2026年7月24日
残穢(ざんえ)小野不由美借りてきた読み終わったおそらく著者が語り手の、今どきでいうならモキュメンタリー式のホラー小説。「なんか部屋から物音がする」という話から、芋づる式に出てくる怖い話のオンパレード。穢れが形を変えて土地や建物に残り、人を媒介して伝播する様子はもはや伝染病よりたちが悪い。怖さもさることながら、登場人物たちの弛みない調査能力とここまで来たからには知りたいという意地で紡がれる世代を超えた穢れへの追求には圧巻である。登場人物たちの穢れへの取り扱いの温度差や距離感は妙にリアリティがあり、それもまたスパイスになっている。とても面白かった。 - 2026年7月21日
魔女の原罪五十嵐律人借りてきた読み終わった血は水よりも濃いのだろうか。そして血は争えぬのか。透析、血縁、儀式など、あらゆる側面から血液にまつわる要素を散りばめたリーガルミステリ。伏線が多く、よくこの要素をまとめ上げたなと感心した。ただ、イカれたことを実行する人間は、やはり動機がめちゃくちゃである。なんでそんなことしちゃうんだよ…。自分に流れる血よりも疑心暗鬼になる認知の歪みのほうが怖いと思うのだった。 - 2026年7月16日
ゾンビ回収婦小砂川チト借りてきた読み終わった仕事が嫌になって、現実逃避でゲームをする時、なぜかほかのシミュレーションゲームや作業ゲームをやってしまう時を思い返す。自分の思い通りになる、スコアが上がる、結末が見れる。それで少し満足する。だって実生活では、誰も褒めてくれない。「頑張れば頑張るほど、細部まで気を配れば配るほど、私の仕事は無視され、軽んじられ、それきり忘れられていく」のだから。自らの発展のために、自らの身体に刻み込まれたタトゥーは、何があるのだろうと、指をじっと見てみるのだった。 - 2026年7月16日
キツネ狩り寺嶌曜借りてきた読み終わったバイク事故で右目を失明したかわりに、三年前の光景が映るようになった刑事を主人公とした警察クライム小説。自身が被害者でもあるバイク事故の真相を特殊能力を使って解き明かしたことをきっかけに、未解決事件の真相に迫る。この特殊能力のさじ加減が絶妙で、能力を使ったからといって何でも分かるわけではない。結局泥臭い捜査は必要であり、薄い状況証拠を頼りに首の皮一枚で綱渡る展開はなかなかスリリング。リアリティのない設定なのに、リアリティがあるストーリーになっていて、かつテンポがよかった。 - 2026年6月30日
- 2026年6月3日
ハウスメイドフリーダ・マクファデン,高橋知子読み終わった恐怖と驚愕のエンタメ小説と銘打たれた事あって、登場人物の少なさとキャラ立ち、明快なストーリーラインと展開でスルスル読める。他の人も感想に書いているが、ワントリックなので、展開は予想できる。結末について私は3つの予想を立てたが、そのうちの一つだった。筆者が脳外科医でもあるからか、患者の描写にリアリティがある。ご都合主義的な部分はアメリカのエンタメっぽさがあるが、それはご愛嬌かな。 - 2026年5月28日
ハウスメイドフリーダ・マクファデン,高橋知子借りてきた読んでる - 2026年5月15日
文庫版 死ねばいいのに京極夏彦借りてきた読み終わった初めての京極作品。比較的短いから読めますよ!と勧められ借りてみる。渡来健也が死んだ亜佐美のことを知るために、亜佐美と関係があった不倫相手の派遣先の上司、隣人、恋人のヤクザもどき、母親、そして警察に話を聞きに行く。とにかく健也は不愉快で不遜な態度で話を聞きに行くので、神経を逆なでされた話し手たちは激昂する。読んでるこっちもイライラしてくる。不遜さは鋭く相手の意表を突き、幼稚なというべきか、純朴なというべきか、鋭利な言葉で刺してくる。「死ねばいいのに」と。話が通じるようで通じない感じがとにかく不気味だった。 - 2026年5月4日
- 2026年5月2日
魔女の原罪五十嵐律人読みたい - 2026年5月2日
正体染井為人読みたい - 2026年5月2日
キツネ狩り寺嶌曜読みたい
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