青い壺 (文春文庫)

76件の記録
- みう@miu2025年8月17日読み終わった青い壺を巡るオムニバス形式の短編集。出てくるストーリーの人たちの思考がマウントを取っていることが多く、そんなにお金と価値を軸に人を比べなくても、、と思った。 でも青い壺という、ブランド価値もないけれど「ただ美しいモノ」を前にした時の人間性が表れているのかと思うと、それぞれのキャラクターが読み取れてとても興味深い。 ただ素敵だから渡す人もいれば、異国の地で売られてたから歴史的なモノに違いないと判断する人。 自分はモノを見た時に純粋に素敵だと捉えることができるのか。まだまだその自信はないが、本質を捉えて、自分が素敵だと思ったモノは素敵と言いたい。
- まりも@marimomo2025年8月3日読んでる第九章の弓香さんの話。あれやこれやと荷物を出し入れしてずっと終わらないパッキングや、出発してみると98%は必要のない心配ごとに頭を悩ませる旅行前の様子が、そのまま自分にそっくりで、おかしくて愛着がわいてしまって何回も読み返してる
- まおとら@maotora2025年7月29日読み終わった評判が気になって 初、有吉佐和子。 いやいや、本当におもしろかった。 文体、ストーリー、登場人物、 どれもさすがさすが。 すっかり有吉ファンになりました。
- ブックねこ@book-neco272025年7月12日買った読み終わった何回か読んで、その度に印象に残る場面が違ってくる。 昭和という時代の、今とは違う感覚も面白い。壺という無機質な物だけど、こんなに人にあげる?と思ったり、今ならアウトな価値観にハラハラしながら読んでしまう。
- ひよこまめ@poischiche2025年6月28日読み終わった壺は人の手を渡り歩いて、美術品としての貫禄をつけていくのかもしれない。持ち主たちの会話と人生を蓄積して、古色をつけなくても、歴史ある一級品のような佇まいになる。 会話が生き生きとしていて、どれもそれぞれの声がそのまま聞こえるようだった。会話の中から見える人間関係がリアルで、喫茶店で隣り合った他人の話を盗み聞きしてしまっているような、そんなおもしろさ。
- 彩@aya_toto2025年6月13日今年、至る所で本当によく見る有吉佐知子。 ひとつの壺を巡って、繰り広げられる人間模様。いろんな人生のいろんな瞬間。 ドライな人間観察と軽い感じで読めるのも寝る前に最適でした。
- おでんち@odenchi2025年6月12日読み終わった話題になってたから読んでみたけど、なかなかにおもしろい! 時代が古いけど、日常の話、人々が思う事って今も昔もあんまり変わらないのね〜☺️ さつまいものフルコースの話はよかった。 自分の作った壺が巡り巡って自分の手元に来たというのに、作ったことを信じてもらえないのおもしろい🤣
- piro@piro2025年6月12日買った読み終わった人から人へ、巡り巡る壺を通して描かれる様々な登場人物たちの物語。 そして、その邂逅を喜ばれたり、少し重荷に感じられたり、盗まれたり、安く売り捌かれたりする、数奇な壺の物語としても楽しく読めました。 この作品が書かれたのは、私が生まれた戦後30年の頃。 私が子供の頃はすでに戦争は遠いもの、、、というイメージでしたが、当時の大人たちにはまだ戦争が身近なものだったことを改めて知らされました。 それから、描かれる人々の人生が妙に生々しくしく感じるのは、私が歳を重ねたからでしょうか。 人の温かさも、世知辛さも読んでいて共感できてしまいます。家族間のあれこれは昔から普遍的なものなのね、、、と思うと、ぼやきのような文章もクスッと笑えます。 また、「美しいもの」を評価するものの曖昧さ。 値段、歴史、目利き、、、価値を決める基準は本当に正しいのかどうか。 約50年前の作品ですが、現代に生きる人にも十分通じる内容だと思います。
- みずかん@mizzzkan2025年6月12日読み終わった完璧な青磁の壺は人の手を渡りながら人生のワンシーンを見つめる。壺は主役ではなく、大きな事件も起こらない。でも人間を上手く描くのでとにかくおもしろい。少しドライな目線が心地良かった。
- かにまる@uri7142025年6月7日読み終わった@ 電車美しい青磁の壺をめぐる短編集 何かに対して美しいと感じる気持ちは同じでも、それにどれだけの価値を見出し、どう扱うのかは十人十色。価値というものの曖昧さを思うお話でした。 自分の身の回りの物で、こんなふうに長い旅をしてきた物ってほとんどない(大抵新品で物を買うから) 解説でも惜しみない賛辞を贈られている砧青磁、本物を見てみたいなあ 有吉佐和子さんの話は初めて読んだけど、文章がさらさらと流れるようで心地よい
- ヒソノソ@hisonoso2025年4月29日読み終わった@ 電車青い壺の神たる視点、ではないのだけれど、俯瞰される人生模様がどれもこれもおもしろい。いるいるこんな人というリアルからさらに一歩進んだ観察眼の鋭さよ。 職場の先輩に押し貸しされ、旅の友にちょうどいいなと持ってきた。連作小説なのにやめられず、ひのとり往復でつるっと読了。
- ざらめ@theLahme2025年4月28日読み終わった某ラジオパーソナリティがちょこっと言及していたので読んでみた初・有吉佐和子。舞台は昭和だけど、語られるものは普遍的。こういうのを名作って言うんだな…としみじみと思う。
- 久保みのり|書店よむにわ@kubomisan2025年3月15日読み終わった美談や愚痴に収束する小説は、おもしろくない。有吉さんの小説はどこまでもリアルで、おもしろい。あぁどこまでも人間だ、生きるって意地汚いこともあるんだと思える本作、ほんとうの名作だ。