編むことは力

140件の記録
- 兎華白 莉犀@togarise2025年6月16日読み終わった作者の実体験という糸と、編み物の社会的貢献という糸で紡がれた物語。 編み物という行為を見事に人生になぞらえている。 久々に編み物がしたくなった。
- ナンシー鈴木@nancy_suzuki2025年5月26日読み終わった@ ロイヤルホスト江古田店人生のほとんどを手芸しながら過ごしてきた身としては非常に興味深かった。 糸が紡ぐフェミニズム的社会史についての考察。
- NorioTonosaki@tonosaki_norio2025年5月17日読み終わった編み物について、著者自身を含めて様々な方々のエピソードが語られ、その一つ一つが非常に面白い。第一次世界大戦での兵士に家族が来ていた衣類の糸を解いて作った靴下を提供した女性とその兵士との物語や、アメリカの大英帝国からの独立に至った羊毛戦争の話、パートナーの癌の発覚を機に政治的なメッセージを編み物に託した60代男性の話、編むことは葛藤ではない、表目、裏目の繰り返しに心を休められ、そしてそれが楽しい、出来上がる作品はただのボーナスである、と話す筆者の言葉など、どれも興味深い。全編を通して、編み物はその多くが利他的な行為であること、またそれが究極の人生のメタファーである、ということが語られ、全く編み物に興味が無い私にとっても非常に興味深かった。 下記は五章の章末にあった、非常に印象的な文。 私たちは国境を超えた糸によって繋がっている、その糸は、自然によって生み出され、私たちが紡いだ素材が塊となってできた、長い確かな糸なのだった。それは凍てつくような冷たさを持つサイバーユニバースの中にあるフェイスブックのページやツイッターアカウントではなく、私たちの地球の恵みであるウール、シルク、コットン、そしてそれを、体や心のニーズのためにどう使うか、ということなのだった。エジプトの綿畑からスウェーデンの羊のウール、モンゴルのヤクの毛まで、私たちが編む糸は、私たち全員がこの地球に属し、また命の奇跡の一部であることを思い出させてくれる。
- ロッタ@rotta_yomu2025年4月11日読み終わった「私は編み手で、素晴らしい編み手ではないけれど、そこそこ良い編み手で、そして、そう、別のカーディガンを編むことができる」 ・ 「編み物とフェミニスト」の宣伝文句に尻込みしていたけれど、(フェミニストという言葉に感じる怖れについては少しずつ自分の中で紐解いていきたいと思っています)、 むしろ「世界史+編み物」を知る読み物として楽しめた。 たとえば、 ◯2本針で編む編み物の発祥は中東 ◯編み物はフランス革命を経済活動の場とした ◯植民地支配への抵抗と編み物 ◯世界大戦ではニッティングスパイ(!)が暗躍 ね、おもしろそうでしょ〜〜。 編み物は紀元前からあった手芸だけれども、日本には江戸時代〜明治時代に輸入された手芸なので、編み物の歴史は世界史と呼応する。 わたしにとって編み物は趣味=娯楽であるから、何かを訴えるための手段でも、わたしという人間を証明する手段でもないけれど、編み物を武器として声を上げる人々が今も昔もいるのだと知ることは大切なことだと思う。 個人的にはカシミアとヤクの産地であるモンゴルの生産状況とその理由を知ることができて、モンゴルという国をもっと知りたくなって、知りたいの円が広がって、やはり編み物はわたしにいろんなことを与えてくれる一生飽きない最高の趣味! ・ 自分用✍️ ・モンゴルの本を読みたい ・オキュパイ・ウォール・ストリート ・スペイン インディグナドス・ムーブメント ・香港 雨傘革命
- opsun@gomi_atsume2025年3月23日読み終わった訳者あとがきより 「当然、私はひとりではない。これまで、世界中のいろいろな場所で、想像を絶するような苦境や抑圧の最中に、編み物は、きっとこうやって多くの人たちの人生に心の平和や勇気を与えてきたのだろう。」 世界に抵抗する術は、声を上げることやデモを行うことだけではない。生き延びることもそのひとつ。 編み物をしながら自分を癒すこと。絡まった糸に忍耐強く向き合い、結び目をほどくこと。誰かを包むためのニットを編むこと。 大きな傷を抱えながらも、息をして、生きていくこと。
- opsun@gomi_atsume2025年3月22日読んでるこの本を読めば読むほど、Dr.STONEにおいて千空の幼なじみに杠がいたことの意味をなんだか深読みしてしまいそうになる。 編み物が生み出す曲線が双曲幾何学の理解の手助けとなるのであれば、航空宇宙のためのモデル翻訳やスケール模型の作成に杠が関わってた可能性とかもあっても面白くない?
- opsun@gomi_atsume2025年3月20日読んでる「時間が解決する」という言葉の広さの中には、時間というよりも「なにかをしている過程が自分をゆっくりと解放する」という一面があるかもしれない。詩を書くこと、短歌を詠むこと、バットを振ること、草花を育てること、パンを焼くこと、ナンプレを解くこと、あるいはなにかを編むこと、など。
- opsun@gomi_atsume2025年3月20日読んでる「子どもの私は、なぜ母が一緒に来ないのか、なぜ冬の週末、妻が家事をする間に、父親は小さな娘とスキーをしていたのかについて考えなかった。(中略)母のことを、広い世界のことを、男性の目線、父親の目線で見ていた。」
- opsun@gomi_atsume2025年3月18日読んでる日々世の中にあふれるマーケティングに突き動かされてあらゆる購買意欲を振り回しながらも、自分の中に時折炎のように燃える資本主義に対する強い抵抗を思い出すような文章がある。編むこととそれに纏わる物語の中には、その力がある。
- ますみん@masumi1112025年3月11日読み終わった読書会にて複数の人と感想シェア。 私にとって、編み物のもつ独特の没入感と、それがこれまでの人類が、編むことと同時に味わった気持ちをリンクさせる面白い読書だった。
- obama@sakiobama2025年3月7日読んでる@ 自宅就寝前に少しずつ読みすすめている🧶 高瀬隼子さんがU-NEXTの連載エッセイで綴っていたように、「手だけが手持ち無沙汰で落ち着かない(ニュアンス)」と編みものに手を出そうかと迷っていたら積読の山で目が合った一冊。間違った編み目までほどいて引き返せることと編み直していくことそれぞれの力を受け取っている
- あるる@aru_booklog2025年2月22日かつて読んだタイトルの訳し方にこの本の言いたいことが全て詰まっている気がする。作者の人生を編み物というフィルターを通して振り返る情感たっぷりなエッセイ。フェミニズムの棚にあるのをよく見るんだけど、私は私的なエッセイとして読みました。 編んだことのない人に、この本を読んで編み物の良さを伝えるとするとかなり難しいと思いました。どうしても編んだことある側の人間の思い入れが強くて。温度感って難しいね。 セラピー効果は間違いなくあるからどんどん編む人増えてほしいよ!楽しいよ!!
- 茉莉@matsuri_hon2025年2月14日読み終わった度々、いろんなハプニングが起こっていく人生で「苦しいけれど、いつか脱げ出せるはず」と、他のことに集中する時間は大切なのだと思う。私も、ほどいて、編みなおす勇気を持ちたい。
- ぼたん@onreadingbotan2025年2月6日読み終わった労働と家事と睡眠を除いた貴重な自分の時間(育児は随分少なくなった)。 それを何に割くのかがいつも難しい問題な訳で。ここ一年編み物が私の時間をものすごい勢いで侵食しており、必然的に読書の時間が少なくなった。 でも本も読みたい。 編み物もしたい。 そんな私にぴったりだった本。 まぁ、読んでいる間は編めないのだけれども。