南洋標本館
97件の記録
もぐもぐ羊@sleep_sheep2026年1月7日読み終わった陳は平教授の提案でジャワの植物園の仕事に就くことになり、名前を日本式の永山豊吉に改名した。 劉偉→陳永豊→永山豊吉と二回目の改名。 インドネシアでの探検や研究生活は概ね充実していたが、戦況の悪化により必要な作物の栽培がメインになり植物学の研究は諦めてしまったのが切なかった。 あと軍人たちが軒並み馬鹿すぎてつらい。 永山になってからの彼はどんどん性格が変わってしまい利己的で少々の不正に手を染めるようになってしまった。 また現地の女性ラトゥナを娶ったものの結局逃げられてしまい、そして終戦… 怒涛のごとく人生が動いていく様子を彼らがどうなってしまうのか心配しながら読んでいたらあっという間に読了してしまった。 後半の緊張感は久しぶりに読書で味わったドキドキだった。 最終的に陳永豊として人生を終えた彼にとって陳として生きた年月が最も幸せだったのかもしれない。 植物学はすぐに役に立つわけではなく儲かるわけでもない、研究すること自体が無駄とされていたけれど、それでも信念を持って研究に打ち込んだ人たちがいたからこそ今がある。 無駄な研究なんてない。 あと本当に軍人たちが馬鹿すぎて、たくさんの兵士が死んだこと、研究者の助言を聞いていれば死なずに済んだ兵士たちのことを考えると愚かすぎて閉口してしまう。 また東南アジアの原住民のジェノサイドについても忘れてはいけない。








もぐもぐ羊@sleep_sheep2026年1月6日まだ読んでる第四章まで読んだ。 生きるために劉偉から陳英豊に名前を変えてお金持ちの家の養子になり学業に励んだけれど、家業は台湾総督府に奪われる形で失い、養父母も病と阿片中毒で亡くしたけれど、それを乗り越えてもともとやりたかった植物学の道に戻れてよかったね。 この頃の中国大陸の情勢がうまくリンクしなくて年表を見ながら読みたい。 激動の時代ではあるもののまだ直接的に影響がある事態は起きていないので平和だと錯覚してしまうけど、台湾島に住む人たちは「日本人」で「日本国籍」で公教育は「日本語教育」と現地の人たちのアイデンティティーまで奪おうとしているのは忘れてはいけない。









もぐもぐ羊@sleep_sheep2026年1月5日読み始めた序章から引き込まれて第一章まで読んだ。 日本統治下の台湾の物語は台湾の作家の小説しか読んだことがなかったので、楽しみにしていた。 ふたりの「日本人」の少年たちが今後どのように成長して時代を生きていくのか、歴史を知っている以上はさまざまなことが彼らを翻弄するのだろうなと思いながら…。









本読みの旅人@hi_tommy9302025年11月30日読み終わった@ 自宅戦争に翻弄される植物学者の2人。戦争のない時代に生まれていれば……とifを考えてしまうが、戦争で日本が台湾統治をしていなければ彼らは出会わなかった。 彼らの恩師にあたる教授陣がかっこいい。戦争を冷静に見つめ、支配層である自身の加害性も認めつつ、植物の前では国籍はないという信念を持って自身の権力を正しく行使している。彼らも彼らで植物学という”何の役にも立たない”学問と戦時平時関係なく言われ続けたからか。すぐ役に立つ=金になるものにしか投資しない今と大差ない。 ただ、永山(陳)が赴任地でラトゥナにそこまで執心したのかいまいち解せなかった。陳はそれまでどちらかというと女性嫌悪な描写も多かったし。 事あるごとに、琴司の素直さ誠実さに救われる。最終章の林さんもいい!

it_shine@it_shine2025年11月4日読み終わった高妍『隙間』を読んだのも何かの縁だったのかもしれない。 戦時中の、二人の台湾の植物学者の話。 『隙間』も『南洋標本館』もすごく沁みた。心に刺さった。こういうことができるから、小説や漫画を読むことをやめることができない。本の中では時空を超える。その人自身になることはできないけれど、その描かれた何かを察することはできる。そういうふうにできているから。 戦時中の植民地支配や、人々の勝手さ不条理さがとても身に染みた。この先どんなことがあるのかなんてわからない。









ヒナタ@hinata6251412025年9月29日読み終わった日本統治下の台湾で最高の教育を受ける陳と台湾生まれの日本人・琴司は気の置けない友人同士であり、ともに夢であった植物学者になれたのに、出自によって隔てられ、それぞれに太平洋戦争に巻き込まれていく。 それにしても陳の人生よ…!対日協力者である父親のおかげで台湾人としては贅沢な教育と生活を得る一方、2等国民としての天井があり、やがて「日本人」としてインドネシアに派遣され今度は現地の人々を搾取する側に立ってしまう…… 陳の人生の後半には、スカルノなど実在の政治家たちも出てくるインドネシアの独立運動にまで話が進んでいくところもめちゃめちゃ面白かった。 波乱万丈の陳に比べれば、何度も召集は受けたにせよ琴司の人生は凪のようではあるのだけど、それでも最後に陳を見送る時に彼が言った言葉があまりに誠実で本質を突いてて泣ける。そこにある友情は本物なのに、時代が二人を引き裂いていく。 反戦、反帝国主義のぶっとい背骨を感じる物語でした。こういう小説を読みたかった。
涼元風花@suzu_fuuka2025年8月31日読み終わったす、すごかった… 戦争の波に揉まれた二人の男性の人生の物語。 決して明るい話ではないし辛い場面も多々あるけど、グイグイ引き込まれて一気読み。 壮大で、読み応えあって、読み終わったあともじんわり考えさせられる。 良い小説を読みました。







さや@saya_shoten2025年8月28日気になるTwitterから知る。 誠品生活日本橋で今日トークイベントらしい。 『南洋標本館』刊行記念 葉山博子さん×池澤春菜さん トークイベントよりあらすじ引用。 日本統治下の台湾で植物学者を志した二人の若者の生涯を描いた、アガサ・クリスティー賞大賞受賞後第1作。 せんそうについて考える時に攻撃された事だけではなく、攻撃、支配した事も見つめていきたいな~と最近思う様になった。

しましま@simasima_30k2025年8月26日読み終わった湿度の高いボタニカルな小説かと思ったら めちゃくちゃ醜い戦争歴史小説で読み応えはあったけどこういうのが読みたかったんじゃないと思った、植物の名前や調査研究の内容はほぼ出てきません。
kirakira30@kirakira302025年8月14日読み終わったまたいつか心に残る一節学び!骨太の物語。ただただ植物を愛した人たちが時代の波に揉まれ、翻弄されていく。平時だったら絶対にしないだろうことも戦時中だとあまり躊躇いもなく?良心の呵責もなく?行動してしまうことの恐ろしさを改めて感じたりしながら、2人と2人を取り巻く人たちの行く末が気になって、最後はゆっくり、でも一気に読み切った。 まさに「国に翻弄され、政治に流され、戦争に消費され、時代の中で夢を見た二人の生き様を、熱く冷静に書き切った。読むことは知ることだ、知ることは考えることだ、考えることは進むことだ。陳と琴司、彼らを取り巻く人々の足跡の先に、わたしたちは立っている。」池澤春菜さんの帯に寄せた言葉に尽きる。 どうして、国は、いや権力をもつ人は、誰かを支配したいと願うのだろう。どうして、それを止められないのだろう。誰も幸せにならない道を突き進んで、崩壊する。崩壊しても、もう過ぎた時間は戻らない。3つの名前を持ち、時代に翻弄されながら生きたひとりの人の人生をどう言葉にしていいものか、まだ言葉は見つからない。 この時代を学び、また読み返したい。 ・「イマムラさん、私たちは、ヨーロッパ法における人権を得るためには、つまり《人間扱い》されたければ、逆説的ですが、まずアジアにおいてインドネシア人にならなければなりません。さもなければ、植民地の被支配民、現地人、未開人、野蛮人……いろいろ呼ばれ方はありますが、いつまでも漠然とした、《あちら側の人間》ではない者、つまり搾取されるにふさわしい、低い、人間以下の存在に押しやられたままなのです。あちらには《物語(ロマン)》があり、雄弁で素敵な格好をした《登場人物》がいます。そして私たちはロマンの登場人物にはしてもらえなかった。だからこそ、私たちがインドネシア人であることを、オランダ人に、ヨーロッパのその他の具体的な国名を持つ民族の人々に、そしてあなた方日本人に、認めてもらえるよう努力しめきたのです」(p302) ・「我々は旧き西洋でも老いた東洋でもない、古い考え方を棄て、やがては和解と発展の盟主となるべき、真に独立した、第三の道を模索しなければならないと予感しています」(p303) ・「インドネシアは人道主義と文明の原則に従って、植民地からの独立を自ら達成しなければなりません。インドネシア人の内面に自由の精神が生まれるように、私たちは民族を教育しつづける。人民が自分のことを自分で決定でき、自己の権利と価値を知るために。しかし……」(p417) ・「ああ、私は本当のことを言うつもりだ。司政長官として行ったすべての事実を。それは私一個人の生命にとってというよりは、人類の歴史に対する誠意からだ。強権的な国、覇権的な国では、政治はおろか歴史を語る者たちの口まで噤まされるものだ。そうしているうちに、人は《円滑な関係を維持するため、お互い歴史は話題にしない》ことが正しいと思い込むようになる。だが、それで満たされるのは当座の利害だけだ。打算が優先された結果、真実が消され、後世には、人民への脅迫に他ならない、独裁者の《ありがたああ語録》だけが残される。私は、二度とは覇権的指導者の思い描く独裁的未来には加担すまい。そのために私は、未来の日本のため、これから独立するインドネシアのため、世界のため、すべてを包み隠さず語ることにしよう」(p448)

kirakira30@kirakira302025年8月12日読んでる心に残る一節「役に立つ物だけを見て、役に立たないものを見ないのは、僕の求める植物学者の態度ではないからだ。植物だって、人間のように社会的を築いて生きているだけなんだ。僕はこの植物社会の、真実を見たいんだな。自分がそうであって欲しい、そうあるべきだという願望をぶつけてもならないし、思い込みや偏見と取り除かなければいけない。だから僕は、たとえ役に立たず、自分の一生とも直接かかわりがない植物であっても、この目で見、自分の手で集め続けるだろう」(p271)
くま@kumasaaan232025年8月2日読み終わった大号泣しながら読んだ。この時期に出版してくれて、ありがとうございますの気持ちしかない。私もあの時代に生きたていたら琴司か、それ以上に偏った人間だったと思う。
冥王星の祈り@playlute_pu2025年7月30日読み終わったし、しんどかった〜!! 博物館作ろうねって植物がたくさん出てくるかなぁなんて期待だけで読み始めた。 植物より戦時中の人生がメイン…永豊と琴司の視点から語られているけど、2人含めてそれ以外のアイデンティティの描き方が豊かでしんどかったけど読んで良かったと思える作品だった。 最後の方にインドネシア独立の動きも書かれていて、これ美は傷(これも読みかけ)に出てきたやつだ…となったりして。 そして作者の葉山さんは、まさかの同世代という恐ろしい才能の持ち主というのを最後に本を閉じるときに知った…月と鼈って言葉体現。
























































