原っぱレスラー
@wrestleratpark
- 2026年6月30日
潮騒 (新潮文庫)三島由紀夫読み終わった初めて読んだ三島由紀夫は「仮面の告白」だった。 その陰鬱さというか、最初から最後までまとわりつく後ろめたさのようなものが、当時の自分のムードに合っていたような気がする。 「潮騒」ではその一切が徹底的に排除されている。行き過ぎなくらい単純明快で、粘度や湿度の感じられない、ほとんど人工的なまでの爽やかさがある。 「仮面の告白」を読んだ当時の自分には、この作品は受け入れられなかっただろうと思う。 重松清の解説を読んで、この作品が持つ箱庭的な印象は、描写される風景の遠さにも要因があるのかもしれないと感じた。 噴水が置かれ、左右対象に設計されたヨーロッパ式の庭園と、雄大な山水に心象風景を重ね合わせ、岩を島に、細石を水に見立てる東アジアの庭園とでは、自然に対する意識が全く異なっていると聞く。 この作品は前者ではないだろうか。自然を支配し、設計しようとする態度に近いものを感じる。 そう考えると、作中では海や天気が猛々しく雄大に描かれているのも、奇妙なような納得するような、不思議な感じがする。 なんにしても、三島由紀夫の文章力はすさまじい。するする読めてしまった。 - 2026年5月24日
祈りの海グレッグ・イーガン,山岸真読み終わった - 2026年4月19日
踊るのは新しい体太田充胤読み終わった - 2026年4月12日
ラピスラズリ山尾悠子読み終わった長い間積んでいたのを読んだ。もっと早く読めば良かった。面白い。 金森修『人形論』は、人形について論じ考える中で、人間の人形化という可能性に触れる。 『ラピスラズリ』の主題は冬眠者だが、私はこれらの短編を人形にまつわる物語のように読んだ。人間が人形化され、人形が人間へと再生する循環についての物語ではないか。 千野帽子による解説の『再生するためなら世界は何度でも滅びる。』というタイトルは、この作品のコアとなる精神をはっきりと表していると思う。 循環する世界の再生の間際には滅びがあり、その滅びの直前の時間を丁寧に描いている。 膨張し切った世界全体が一斉に滅びに向かっているような感覚がこの頃はある。そんな世の中で、再生の前に訪れる滅びを描いたこの物語はいっそう胸に響く。 - 2026年3月24日
ビット・プレイヤーグレッグ・イーガン,山岸真読み終わった短編集。著者の作品では「白熱光」がめちゃくちゃ好きなのだが、同じ世界線の中編が2本収録されていて、それも面白かった。 牧眞司による解説で、イーガン作品の魅力はその文学的普遍性にある……というような記述があったが、これには私も同意する。 「失われた大陸」はそのまま現代の移民政策の問題についての話であるし、「孤児惑星」は外交問題、というように、SF的な設定や仕掛けとともに人間性そのものへ迫ろうとする作品が多いと感じる。 イーガン自身が、かつて移民政策に関して活動していたということも、この解説を通して知った。 イーガン作品の中に必ず人間讃歌が含まれている。テクノロジーと想像力をかけ合わせたSF作品においては特に、人間への希望を見出していたいと私は思う。 - 1900年1月1日
なぜ美を気にかけるのかニック・リグル,ベンス・ナナイ,ドミニク・マカイヴァー・ロペス,森功次読みたい - 1900年1月1日
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きみはメタルギアソリッド5:ファントムペインをプレイするジャミル・ジャン・コチャイ,矢倉喬士読みたい - 1900年1月1日
幻視絵画の詩学ヴィクトル・I.ストイキツァ,松井美智子読みたい - 1900年1月1日
聊斎本紀谷川毅,閻連科読みたい - 1900年1月1日
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テスカトリポカ佐藤究気になる - 1900年1月1日
ガダラの豚 1中島らも気になる - 1900年1月1日
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人形論金森修かつて読んだ太田充胤『踊るのは新しい体:複製可能な者たちのための身体論』の序盤で引用されていて読んだ。 人形とそれらを通じてわれわれが何を見ているかということについて、理解というよりも問いが深まるような本だと思う。 理論を超えて情念のようなものを感じる。それが註と参考文献の物量にも表れている。ナボコフ『青白い炎』のよう。 - 1900年1月1日
順列都市(下)グレッグ・イーガン,山岸真かつて読んだ
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