
yo_yohei
@yo_yohei
シンガポールでドラムを叩いています。シンガポールに来ることがあったら、気軽に声かけてください。
今ボクはゲーム作りにハマっているので、プレイしてコメントくれたら泣いて喜びます。以下URLからプレイできます。
- 2025年10月9日ソーンダーズ先生の小説教室 ロシア文学に学ぶ書くこと、読むこと、生きることジョージ・ソーンダーズ,柳田麻里,秋草俊一郎読み始めた@ シンガポール読みかけの本がいっぱいあるのに、この著者の『ラブレター』がとても面白かったので、積読してあったこの本を読み始めた。 まだ3%しか読んでいないけど、とても面白い。短編小説を1ページずつ読み進めて、そこに何が書いてあるか、読者はそのページを読むことでどのように変化するかを詳細に分析している。物語を深く読んでるって感じがする。
- 2025年10月5日読み返してる@ シンガポール高市早苗氏が自民党の新総裁になったことで、ジョージ・ソーンダーズの『ラブレター』を読み返した。 高市氏の危険な言動はあげればキリがないけど、有名なところで言えば、政権に不利になるような放送をした放送局は停波すると脅したり、その発言が記録されている公文書を怪文書だと言ったり、最近では、外国人がシカをいじめているというデマにのっかり、外国人差別を助長したりしている紛れもない極右思想の持ち主だ。 この『ラブレター』で言及されていた“ターニングポイント”の一つは今だと思う。我々はパズルに興じている場合ではなく、声を上げられるうちに立ち上がる必要がある。この『ラブレター』の差出人のように闘い方がわからないと言っている場合ではない。 電子書籍版では、ジョージ・ソーンダーズの小説は載っていないので、紙の本を購入してぜひ読んでみてほしい。
- 2025年10月4日ハンチバック市川沙央読み終わった@ シンガポールいきなり自分語りですが、自分で物語を作ったー3分くらいで終わるゲームを6本作っただけだけどーことによって 、作品全般の理解度が上がった気がしています。「なんでこれはこういう言い方にしたんだろう?」とか「なんでここにこの描写を入れたんだろう?」とか、そういう視点が増えました。 そういう視点から見ることができたこともあり、ハンチバックはかなり面白かったです。彼女、そして田中さんをなぜああいう人物像にしたのか、どうして今風の言葉が羅列される文体にしたのか。 ここからはボクの推察ですが、まず第一に、それは健常者に「この障害者の彼女は可哀想な人だ」という思いを抱かせないようにするため、同情心というノイズを生ませないためだと思っています。そのうえで、健常者に(おそらく読者の多くは健常者なはずです)、自分が持つ特権性をより深く突きつけているのだと思います。 そして、彼女とはある意味で正反対の恵まれた部分と恵まれていない部分を持つ田中さんを登場させ、物語に深く関わらせることで、物語がより深くなっていると思います。 著者の市川さんは嫌がるかもしれないけど、問題を明確にするために、あえて他の部分は恵まれているように描くところは村上春樹を思い出しました。 ラストの展開はボクは理解できていません。でも、それでいいんだと思っています。あのラストの展開があるから物語はさらに一段深くなっているし、理解できないまま抱え込むのが物語だと思っています。
- 2025年10月3日ハンチバック市川沙央読み始めた
- 2025年10月3日憲法学再入門 法学教室ライブラリィ木村草太,西村裕一心に残る一節読み返してる@ シンガポールこの本に「立法・行政がおかしくなったときのために裁判所があるけれど、裁判所がおかしくなったときのために、憲法学者がいる(大意)」という記載があって、それに深く感銘を受けたのを覚えていたので読み返している。 この本を読んだ当時、第二次安倍政権による徹底したメディアコントロールでマスメディアがおかしくなっていた(今もおかしいままだけど)。新聞やテレビに強い不信感を抱いていたので、「マスメディアがおかしくなったら、個々の専門家の意見を聞けばいいのか!」と目から鱗だった。そこからTwitterを再開し、信頼できる専門家を複数フォローして、各専門家の意見を見るようになった。 購入履歴を見ると、この本を購入したのは2019年6月。安倍政権が集団的自衛権の行使を可能にしようとしたのが2014年7月頃で、その頃から社会問題と向き合おうと考え始めたので、5年くらいは自分は色々と試行錯誤していたんだなあと感慨深く(?)なった。
- 2025年10月3日読み終わった@ シンガポール著者の考えには賛同するものの、本のタイトルから推察していたのは、なぜ「働けない」とされる人たちが生み出されるのか、なぜ日本は企業で働いている人以外が蔑ろにされてしまうのか、そもそも「働けない」って何なのかと言ったことを歴史的、社会学的、哲学的に検証していく内容かなと思っていたので、正直なところ、今の自分が求めているものとは違うものでした。 企業の「人材」としては働けない人の現状を記載している本です。 でも、もちろん、面白い考察もところどころありました。例えば、「文学者や芸術家の精神不安定さを“天才の悲劇”と括って理解したつもりになっているが、その精神的不安定さは、フリーランスという収入の不安定さから来るものだったのではないか」という考察は今まで聞いたことがないものだったので非常に興味深かったです。
- 2025年9月28日読み終わった@ シンガポール最近、ゲームづくりにハマっているので、いつもと違う本を読んでみた。この著者が関わったゲームをいくつかプレイして感銘を受けていたので。 この本では、この人がどのような考えのもとに作品を設計していったのか記載されている。この人にはこの人の美学があって、それを突き詰めたから、歪で面白いゲームができたんだろうなと納得した。 そして、この人が書いているとおり、この本に記載されている方法は、普遍的なゲーム作成方法などではなく、この人のゲームの作り方が書いてあるだけだ。(“だけ”と言うと、なんか乏しめているような感じになってしまうけど、ちゃんと面白かった。) 100人いたら100通りの美学があって、それぞれが自分の美学を突き詰めることが、ある種の歪みを生み、それが面白い作品になっていくのだろうなと。 一方、商業的な表現者にたまに(結構?)いるけど、この人は作品の芸術的価値と商業的価値を混同しているふしがあるなとも思った。商業的に売れた作品だから、それが芸術的にも優れた作品というわけでは決してないし、商業的に売れなかったとしても優れた作品は山ほどある。作品には、上下があるわけではなく、ただそれぞれの生きる場所が違うだけだ。 例えば、おそらくこの人はZINEの魅力とかわかってないんだろうなと若干否定的な気持ちにもなった。
- 2025年9月16日死なないと、帰れない島酒井聡平読まなきゃ@ シンガポールTBSラジオ「Session」の特集“【シリーズ戦後80年】硫黄島の元島民たちは、なぜ今も故郷に帰れないのか”で知った本。 硫黄島に帰島させない法的根拠がないこと(つまり憲法違反であるということ)、硫黄島返還時にアメリカとの密約があるのではないか、アメリカが硫黄島を支配していたときに硫黄島を核兵器の部品を隠す基地を作っていたこと(だから、民間人はいない方がいい)等、知らないことだらけだった。 本を読んで、もっと詳しく知りたい。
- 2025年9月16日アシュリー事件児玉真美読まなきゃ
- 2025年9月16日死の自己決定権のゆくえ児玉真美読まなきゃ
- 2025年9月16日初子さん赤染晶子読み終わった@ シンガポール最後の短編、「まっ茶小路旅行店」読了。 ユーモアと緊張感が同居している物語だった。そして、時空が歪む。汲み取り式トイレと携帯電話。戦争。蜃気楼。 この人の作品をもっと読みたいなあ。
- 2025年9月15日初子さん赤染晶子読んでる@ シンガポール「うつつ・うつら」読了 この著者はなぜ舞台に立つ人の辛さがこんなにわかるのか。「小説家ってそういうものだよ」と言われればそれまでだけど、すごい。 しかし、この物語はそれだけではない。じゃあ、どういう物語なのか、と言うと、どういう物語だったのか上手く説明できない。それもすごい。
- 2025年9月12日
- 2025年9月11日初子さん赤染晶子読んでる@ シンガポールこの短編集に収録されている「初子さん」を読んだ。 これは自分のことを書いたんじゃないかと思うくらい、初子さんが考えることがよくわかる。浴びせられる無自覚な加害や悪意なき無理解も含めて。 ボクはこの著者の、物語が始まった途端、フルスロットルでぶっ飛んでいく鋭い文体が好き。そして、この著者の世界の見方、切り取り方が好きだ。 この人の新作がもう読めないと思うとかなしい。
- 2025年9月9日読み終わった@ シンガポール定期的に、日本の政治家や“インフルエンサー”が安楽死の導入を主張するのを耳にするたび、私は強い嫌悪感を抱いてきました。なぜなら、その発言は優生思想から来るものだからです。 一方で、スイスは“安楽死先進国”として知られ、「進んでいる国」と称されることが多くあります。では本当に、安楽死を導入することが社会の未来のあるべき姿なのか。その疑問を確かめたくて、この本を手に取りました。 本に描かれていたのは、もともと終末期の患者に限定された例外的措置であったはずの“安楽死”が、さまざまな形で要件を緩和され、安楽死が「患者の権利」として、「死ぬ権利」として意味がずらされ、社会全体が死へと誘導されていく姿でした。医療機関が経済的な事情や臓器移植の利害、あるいは患者の気持ちへの無理解や思考停止を背景に、病気や障がいはあるけれど、まだ生きられる人を死へ誘導し、ときに積極的に死に加担しています。 手塚治虫の時代の漫画には、延命治療の果てに人間性を失ってもなお生命維持され続ける姿が描かれていました。しかし実際の未来では、経済的負担や社会からの圧力によって、生きたいと願う患者本人が「自己決定」という名のもとに生きることを諦めざるを得ない状況が広がっているのです。 「死にたい」と口にする人が本当に死を望んでいるのか。その背後には、社会保障や支援の不足があるのではないか。死ぬ以外に解決の道がないのか――そう問い直す必要があります。 本書の後半では、著者の経験に基づく日本の介護現場の実情が詳しく描かれ、そのうえで安楽死(=「死ぬ権利」)を導入すべきかを問うてます。私自身、長年精神疾患を抱えて生きてきたので、崖っぷちで踏みとどまるような生活がどのようなものか、身をもって知っているつもりです。安楽死の導入は、そうした人々を切り捨てるために機能してしまうのではないでしょうか。そして、ギリギリで生きている人を死へと誘導する社会を、果たして「良い社会」と呼べるのでしょうか。 社会が目指すべきは「死にたいと思ったときに死ねる社会」ではなく、「たとえ重い病気や障がいを抱えていても、生きたいと思える社会」だと思います。
- 2025年9月8日刑事司法とジェンダー増補牧野雅子読んでるまだ読んでる@ シンガポール途中まで読んだ感想を。 この本では、実際に起こった性暴力事件を取り調べの段階から詳細に追っていきます。そこで描かれるのは、取り調べから判決まで、強烈な偏見のもとに進められ、スティグマが再生産されていく様子です。それはおそらく男性のみで作りあげたシステムだからでしょう。 例えば、取り調べでは、強姦が性的欲求の解消として行われた前提で話が進んでいきます。しかし、TBSラジオ「Session」の特集「もしも家族が、性犯罪の加害者になったら?加害者家族の支援の現場から考える現場と課題」でも触れられているとおり、性暴力は、性的欲求のみで行われるのではなく、複合的な快楽が凝縮されたものです。 また、当事件は、加害者が、女性に対する差別意識、性被害にあった女性は「汚らわしい」と考えるスティグマを利用していますが、司法の各過程で、加害性の追求として差別意識やスティグマに言及している様子はありません。通報妨害や隠蔽工作の一種として指摘されているのみです。また、検察も「強姦されたことで母となる夢を壊された」という被害者が言っていない事柄を論告するなど、スティグマを再生産し、スティグマをさらに強固なものにするように動いています。
- 2025年9月6日ハンチバック市川沙央気になる読みたいいつか読まなきゃいけないと思ってる今週のNHKラジオ「高橋源一郎の飛ぶ教室」を聴いて、あらためて読んでみたいと思った。でも、読むのは、かなり覚悟がいるだろうなとも思っている。
- 2025年9月5日刑事司法とジェンダー増補牧野雅子読んでる@ 自宅2024年末の性暴力事件の無罪判決に対して、さまざまな抗議が起こりました。 その抗議活動の一環として、change.orgでの署名が募られましたが、その署名の宛先が裁判官訴追委員会だったことから、過剰とも思えるほどの反発・難癖が巻き起こりました。一部の弁護士からは、揶揄や嘲笑まじりで、「裁判官訴追委員会への抗議は裁判官の独立を脅かすものである」「判決文を読まず、報道の内容だけで抗議をするのは適切ではない」という内容の投稿が数多く出されました。 私自身は、裁判官訴追委員会への抗議は不適切だったと思うものの、抗議は正当なものだったと考えています。そして、無罪判決を出した裁判所、及び抗議活動した市民を揶揄したり嘲笑したりした一部の弁護士には今でも強い不信感を抱いています。 そのような経緯から、この本を読み始めました。
- 2025年8月30日
- 2025年8月27日ヘイトをとめるレッスンたなともこ,ホン・ソンス,朴鍾厚,相沙希子読んでるまだ読んでる@ シンガポール第4章読了。 差別をする人は、よく「表現の自由があるなら差別する自由もあるのではないか」と主張する。もちろん、自由主義の観点から自由の極大化はなされなければならないが、一方で、殺人や窃盗など他人に危害を加えた場合は当然に処罰される。 そこで4章では、ヘイト表現がマイノリティに対してどのような危害を加えているか、3つの類型に分類している。 また、「ヘイトのピラミッド」を紹介し、ヘイト表現の延長線上にジェノサイド(集団虐殺)があることを指摘している。 最後にヘイト表現の特殊性について言及し、侮辱や名誉毀損と違い、ヘイト表現が潜在的加害者に伝播していくことにも触れている。
読み込み中...