わたしのいるところ (新潮クレスト・ブックス)

25件の記録
福藻@fuku-fuku2025年11月10日読んでる家族のいない静かな夜、心底気持ちよさそうに眠っている猫のそばで読む。最近気に入っているクロモジとレモンバーベナのハーブティーを飲みながら、オレンジ色の明かりの中、ゆっくり一編ずつを味わう。この上なく贅沢なひとり(と一匹)の時間。 心地いい静かな空間で、何にも遮られることなく読みふけりたい本というのがある。隙間時間なんかには勿体なくて読めないような。この本は、まさにそんな本。この本を読むためだけの時間と空間を用意したい。そう思わせる美しい本。



kasa@tool2025年7月28日かつて読んだ1人の名前も出てこない小説。 でも彼女のいる場所や時間を読んでいるうちに、家族や周りの人々、街が頭の中に全部イメージされて心がクッとなる。 訳者あとがきに、名前も「押しつけられたもの」であり、ラヒリは自分で選んだイタリア語で書くときはそれも取り去ることにした。とあった。 小説なんだけど、著者の想いとか考えがなんとなく透けて、主人公に重ねられるような。 自分のなかでと美術館で彼の家でがお気に入り。


Ayako@aya_rb2025年4月2日読み終わった心に残る一節これからもずっと読むp155 〈わたしたちが通り過ぎるだけでない場所などあるだろうか? まごついて、迷って、戸惑って、混乱して、孤立して、うろたえて、途方にくれて、自分を見失って、無一文で、呆然として。これらのよく似た表現のなかに、わたしは自分の居場所を見つける。さあ、これがおまえの住まいだ。この言葉がわたしを世界に送り出す。〉























