前作『天使のアクアマリン』の終わり方が衝撃的で、万が一にもあのまま正義とリチャードの日常が失われてしまったらあまりに惜しいと思っていたため、今作の結末に胸を撫でおろしている。途中の展開には本当にハラハラドキドキしたが、エトランジェでの日々が守られてゆくことになって本当によかった。 リチャードの行方を追うべきか迷う正義の背中を谷本さんが優しく押す、その台詞にしみじみした。この二人のあいだに結ばれている柔らかな信頼関係が好きだ。正義のリチャードに対する「好き」という気持ちを、谷本さんが恋であるともそうでないとも断定しなかったのもよかった。「好き」という想いはそれぞれに尊くて、一様にラベルを貼って分類しなくてもよいはずなのだ。

すごかった。ジェットコースターに乗っているようだった。こんなに濃ゆい関係になってしまったらこの後正義とリチャードはいったいどうなっていくの…？ 平和な日常回が帰ってくるのかな…それもまた良き。兎にも角にも3巻から怒涛の展開が続いて大変興奮いたしました。これから何度でも読み返したい一冊。

1p目から、マジか〜となっている 6/1 01:04追記　「アレキサンドライトの秘めごと」まで読んだ。正義が自分のリチャードへの想いを見つめ直して、勢いだけでなく慎重に着実に強かに成長していて、胸がいっぱいになってしまった。しかも舞台がどんどん広がっていくから本当に楽しい。これでまだ4巻なの？信じられない。ありがとう。

EX.1「？？？」 ①「アレキサンドライトの秘めごと」 ②「導きのラピスラズリ」 ③「ホワイト・サファイアの福音」 EX.2「バイカラー・トルマリンの戯れ」