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つきつづ
@tsuzuru
明日から使う予定のない雑学を得ることができたり、重めの関係性を拗らせているミステリ寄りキャラ文芸が好物 積読の山はほどほどに高い方がいい派閥
  • 2026年5月23日
    コージーボーイズ、あるいは消えた居酒屋の謎
    コージーミステリのよいところは、その場での結論が出れば、真相には無関心でもよいところ なお、本作はわりと謎を持ってきてくれる人が、その後に答え合わせをしてきてくれるパターンが多め ああだこうだと各人がアイディアを持ち寄ったあとに、名探偵枠がひかえめなしぐさで登場する決まった流れも安心感があってよいですね よっ!名探偵!みたいな気持ちになる 三度の飯より……とまでは言わないまでも、短編ごとに「あとがき」的な余談がはいることで、いよいよゆるっとした空気感の作品になってて、のんびりと楽しめました
  • 2026年5月21日
    十角館の殺人 <新装改訂版>
    舞台を観に行く予定に向けて、全体の流れなどのおさらいがてら再読 さすがに核心部分は覚えていたものの、以前に読んだのが改訂前だったようで、それなりの衝撃はありつつ ページをめくる動作は紙の本ならではですからね…… それはそれとして、継承システムつきのあだ名には大学生とかいう絶妙な年齢設定も相まって、定期的にそわそわする みんないなくなる系ミステリ、たいていの場合犯人がとても忙しいので、犯人視点になると急にコメディ感が出てくるのがおもしろいなと思っています やることはとても多いし、イレギュラーは起こりがち なんてこわい一発勝負
  • 2026年5月16日
    棘公爵の花嫁 賭けをしましょう、旦那様
    負けず嫌い年下ヒロインと、人間嫌いのつよつよヒーローによる溺愛もの、たいへんに平成中〜後半のコバルト文庫の王道を感じられてよかったです 野薔薇白薔薇と、賭けのくだりがとても可愛いのと、固定CPの溺愛ものは精神にとてもよいので、すえながく幸せになっていただきたい このタイプの王道、だいたい連作になったタイミングに出る短編集などで掘り下げが入る、おそらく闇深めの背景がありそうだけど基本的には外野で楽しそうにしてる権力者枠がヘキ 権力とコネがないと貴族社会は生き残れないのか、たいていちゃんと枠があるのも面白さがある
  • 2026年4月29日
    三十路の逆立ち
    三十路の逆立ち
    最初に出会った作品が「わたしを空腹にしないほうがいい」なので、美味しいものをおいしく食べてふくふくしているときのきもちを目一杯あびたくなるときにエッセイを見かけると嬉しくなります ごはんが美味しいこと、そして美味しくごはんを食べられること、というのはたぶん生きていくうえで大切なことなので…… どこか変で、とびきり愉快なヒトビトと、そこに注がれることばたちがとてもあたたかいのとで、世界をこのくらい素敵に受け止められたらなぁ、と思うなどした矢先に、さまざまな憤り系エピソードが飛び出てくるのも面白くてよい ドラム式洗濯機と家族揃っての旅行がなんだかものすごくよいものに思えてきました
  • 2026年4月26日
    赤い月の香り
    どことなく閉塞的で、ひたひたと満ちていくような香りの描写たちのうつくしさよ 登場人物たちの秘密もさることながら、ちらほら描かれる一香さんと朔さんの間にある空気感がとてもよい 前作のときはあまり思わなかったんですが、よそから語られる一香ちゃん、たぶん今作の視点主のキャラクターもあって、きみもわりと不思議よりだな……?という感じがして面白かったです 朔さんによってつくられる香りに関する束縛激しめの世界は、相変わらずとても丁寧なくらし寄りなのですが、羨ましさより窮屈さが勝るな……という思考が過ぎるのはいかんともしがたい
  • 2026年4月25日
    理科系の作文技術
    理科系のひとのための「わかりやすいお仕事用文書」の仕組みをこまごまと分解してくれる解説本 ……のはずなんですが、「分かりづらい構造をした文の例」と示されるものに「それほどでもないのでは……?(途中に出てくる難しそうな用語はさっぱり分かりませんが)」をひたすら繰り返しており、だいぶ適性がなかったのかもしれません そもそも普段から勢いだけで書かれている文書とか、推敲されてない文書を読み慣れているせいか、論文として世に出せる程度に練った文書という時点でほどほどに読める文書なのでは……となるのがよくない それはそれとして、どの漢字をひらくか、赤ペン先生するときの校正記号などの各種まとめと、プレゼンお作法などがとても参考になりそうでした 図表の線の引き方問題(特に縦線)は「あっさいきんSNSでお見かけしたやつだ!」と大喜びしたレベル
  • 2026年4月23日
    奇談蒐集家
    奇談蒐集家
    すべては奇談のために お客さんから持ち込まれる奇談を喜びする恵美酒さんと、それはこう説明できますねと安楽椅子探偵するきれいな氷坂くんによる短編連作 全体的には「本当に怖いのは人間では?」系のつくりではあるんですが、お客さん視点で語られる世界がとても幻想的でよい 説明パートは王道寄りのオチが多い気はするんですが、最後の話でさらっと、本当にそのオチが現実として正しいのかはわりと怪しい……という状況に持ち込まれてびっくりしました まぁでもそこも踏まえて「この場での回答例はこれ」という感じで楽しむのが、この類の安楽椅子モノの楽しさなので……
  • 2026年4月19日
    名探偵の顔が良い2
    顔がいい推しとお姉さんが、ジャンクと罪とゲテモノの間ぐらいのごはんを食べたり、事件を解決したりするシリーズ 今回はややごはんが罪に寄り気味で、ふたりといっしょにお腹をすかせるなどしました 今回は全体的に怪盗たちを追いかけつつ、各話で事件も起こりつつ 登場人物たちもわりと濃いうえに、ミステリあるある欲張りセットみたいな事件を詰め込まれるとお腹いっぱいになるので、「やっぱり豪華な乗り物はハイジャックされるもの」ぐらいの、あるあるを楽しむ感じで読むのがちょうどよい気はします とりあえず、お部屋ごはんの誘いのために女装も辞さず、手作りごはんをお振る舞いする推しが、囲い込みへの布石を感じてよかった 懐っこくしつつ、着実に距離を縮めていってほしい
  • 2026年4月19日
    言語哲学がはじまる
    ジャンルの源流あたりのお話を、太郎君と〈ミケ〉などの例をくるくると取り上げつつ、軽い語り口調で展開される水量多めな「はじまり」のお話 とはいえ、「はーなるほど、あなたはそのようにお考えに」ぐらいのゆるさでおおむね受け流すので、たぶん哲学するには向いてない まぁ、富士山に登る猫もザ・日本の初代大統領も(どこかの世界線、あるいは世界のどこかには)いるかもしれないし…… はじめましての身からすると、入門書……というには、各種用語の取り扱いと考え方の大枠のはなしあたりにとっつきにくさを感じましたが、以前に内容が分からなさすぎて、同じ人の書いた本を5冊ぐらい読んだことを思えば、そもそも新書というのはそういうものなのかもしれません 特に概要を説明する系は細々した話も知りたいし、用語に慣れるためには数触れるのが早いという意味で なにはともあれ、書きぶりが柔らかで、時折見えてくる言葉遊びというか、考え方で遊んでる感じはとても楽しかったです たぶんもうちょっと理屈が分かってから読むとなお楽しいはず……
  • 2026年4月11日
    お祓いは家政夫の仕事ですか 霞書房の幽霊事件帖
    祓い屋くんと家政夫くんのバディの下敷きになんとなく別作品に通じる作者さんの癖を感じないでもない感じ まぁ、能力モノにおいて、顔のいい危なっかしい子はいいものなので…… 総合的にはご家族エピソード(藤椅子のお家と家政夫さんのお家)のあたたかさと、うっすら全編通して過去に囚われ気味のバディくんたちのまわりにある、仄暗さのあるご家族への愛がよいものでした 家政夫くんサイドはわりときれいに終わってるけど、祓い屋くんサイドの話としては続きそうなので、今後に期待 それはそれとして、保護者枠の女性陣と、若宮さん家には今後も末永くきゃっきゃしていてほしい
  • 2026年3月22日
    幽霊の脳科学
    幽霊の脳科学
    古くから「あるある」な幽霊話と、似たようなエピソードが出てくる症例を織り交ぜつつ、脳科学的にはこう説明できます、というのを教えていただくかたちで進んでいくわけですが、最終的に「ここまでで、だいたい7割ぐらいまで説明できます」で終わるのがオチとしてきれいでよかったです。 つまり、あと3割ぐらいは……?というのを否応なしに想像させるつくりが、たいへんに怖い話あるあるの終わり方をしているように思えるので。 まぁ、病名がつこうがつくまいが、怖いものは怖い。
  • 2026年3月20日
    ウォード博士の驚異の「動物行動学入門」 動物のひみつ
    とりあえず装丁がかわいくてよい 聞いたことはある話から、知らなかった話まで。動物たちのふしぎなあれこれを、軽い文章と愉快な体験談などで楽しくぐいぐい紹介してくれて、たいへん興味深く読み進めたんですが、それはそれとして本の厚みと重みで指と手首が死にそうになった場面は多々ありました 定期的に挟まるおもしろエピソードもとてもよかったです。研究者の奇行はどれだけあってもいいものなので……
  • 2026年3月20日
    メアリ・ジキルとマッド・サイエンティストの娘たち 下
    メアリ・ジキルとマッド・サイエンティストの娘たち 下
    ということで下巻 引き続き娘たちはハチャメチャしており、ミセス・プールの気苦労が留まるところを知らないわけですが、それはそれとして、探偵さんもいい塩梅でお茶目感があり、みんな可愛くてよろしい 海外文学にあまり触れてきていないので、元ネタが分かったり分からなかったりするのが……という気はします 拾いきれてない気がするものの、本編への支障はないので、これを機会に触れるかどうかは諸説
  • 2026年3月7日
    メアリ・ジキルとマッド・サイエンティストの娘たち 上
    メアリ・ジキルとマッド・サイエンティストの娘たち 上
    どこかで聞いたことがある登場人物たちが事件を追ったり旅をしたりしていて、たいへん賑やか 頻繁に本編の間で元気のいい掛け合いが行われるのも、全体の賑やかさを増していて楽しい こちらが細切れに読み進めていたことと、全体的にばたばたした進み方をするのとで、定期的に主目的を見失うのも、個人的には娘たちに振り回されている感じがして面白かったんですが、それでいいのか……?という気分にはなる
  • 2026年3月1日
    怪物のゆりかご
    展開はそれなりに陰惨寄りなんですが、登場人物たちによるどこかおかしな会話パートが息抜き的にとてもよかったです 変わった人多すぎてずっと眺めてたいけど、たぶんそれで1本展開されるとただの意味の分からない話になるんだろうな…… ふたりがなんとなくお母さんに逆らえなかったり、お父さんにご飯食べさせてもらってたりするのも、たいへん高校生感があってよかったです 適材適所を任せたり担ったりしつつ、末永く一緒におかしな掛け合いしててほしい
  • 2026年2月26日
    夜行堂奇譚 弐 下(4)
    夏の暑さにも冬の寒さにも弱めな千早くんと、食の好みを掌握している大野木さんの夏祭りパートを楽しむ光のこころと、夜葬のあちら側っぷりに喜ぶ闇のこころがあります 順調に解決方法が物理寄りなふたりがたいへんに脳筋でよろしいんですが、周辺はわりとちゃんと人間やめ気味なので、どこまで物理でやっていけるのか、という気もしています 少し目を離すと攫われて、あちら側の存在に気に入られがちな大野木さんが順調にピー◯姫と化してておもしろい つよく生きてほしい
  • 2026年2月26日
    夜行堂奇譚 弐 上(3)
    さまざまな因縁のあるおじさんたちは執着を拗らせている方がたのしい そんな押しかけ弟子の悪い人っぷりと、姉弟子の妖しいお姉さんっぷりが遺憾無く発揮されてて、手を叩いて喜ぶなどしました そして脇を固めるヒトビトのアクがつよいほど、メインのふたりの人間らしさ的なものが際立ってよい 守りたい、その優しさ シリーズのつくり的に時系列もメインもわりとばらばらしがちなので、ひと段落したところで時系列順に通したい気はするのですが、それはそれとしてネタバレ無しで別視点のお話を引いた時の「あーそこでそうなるのか」とか「やっぱり諸悪の根源はおまえ」という感覚がとても好き
  • 2026年2月25日
    芦屋山手 お道具迎賓館
    メインのつくも神と持ち主の「先生」がなんだかぽやぽやしているせいか、全体的にお金持ちの道楽というか、文化人の言葉遊びというか、歳を重ねた器物特有の余裕というか……そんな感じのおおらかな許容があるのがよい 与太話を延々として盛り上がってる感じがある。ここからここまでない話 あと、世が世なら国宝でもおかしくないけど、まぁ公には焼失扱い(諸説あり)の茶器でごはんを食べたりお茶会したり、たいせつに持ち歩いたりするひとびとと、そんな状況も嫌いじゃないよな茶器たちの関係が見え隠れするさまであったり、器物たちの「わたしいいものなのよ!」的なプライドの高さにほおが緩んじゃいますね……かわいいので さまざまな「※諸説あり」を楽しむパートも、わりと言いたい放題でたいへんおもしろかったです お気に入りのコップにちょっと手間のかかる飲み物を淹れたりとか、とっておきのお皿にきれいなお菓子を盛りたくなる
  • 2026年2月23日
    カウンセリングとは何か 変化するということ
    さまざまな魔法使いたちが創り上げてきた「ふしぎの国」、もといカウンセリングの世界を、分かりやすさ重視でご案内していただくガイドツアー的なつくりをしていた印象 特定の流派に寄りすぎないために言葉を尽くしていただいているのだろうなぁ、という気配はしつつも、なんとなくお歴々の大魔導士の系譜を感じるのが面白いですね まぁ、学ぶというのはそういうことなのかもしれない 観光ガイド兼夏休みのぼうけん感がありつつ、とはいえ魔法使いじゃん?みたいな感じもしつつ 参考事例がとても前向きに終わるのもよかったですね 脚注などで、学びを深めるための導線がそっと引かれている感じがしたので、気になった本についてはそのうち手を伸ばしたいところです
  • 2026年2月11日
    ジャレッド・エドワーズの殺害依頼
    お坊ちゃんの傲慢な純粋さに脳を焼かれた従者くんと、はじめてのオトモダチ()にどっぷり依存しちゃったお坊ちゃんの愛憎の成れの果て、メリバに至れない死体埋めEDでにっこりしました 扱いやすい玩具で綺麗な憎悪の対象で、だけどその純粋な傲慢さと真っ直ぐな好意がとてつもなく愛しかったことに二度と会えなくなってから自覚する従者くんと、すべてを譲り渡していいと思えるくらい大好きなオトモダチは自分のことをちっとも見てくれないのに、あれだけひどい間に遭わされても容易く許しちゃいそうになる自分と、そうはさせてくれない相手とにぐちゃぐちゃになっていく総合的に幸薄なお坊ちゃんが、クソデカ感情に狂わさていくさまの良さ 作中外野のコメント聞きたい感はある
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