つきつづ
@tsuzuru
明日から使う予定のない雑学を得ることができたり、重めの関係性を拗らせているミステリ寄りキャラ文芸が好物
積読の山はほどほどに高い方がいい派閥
- 2026年7月5日
心小泉八雲,平川祐弘読み終わったやや怪談のイメージがつよいけど、そういえばジャーナリストもしていた人だったな、という気持ちになる短編集 たぶんちょっとしたことばの運び方なんかが、障子ひとつぐらい隔てて見ている感じがあるのかもしれない もろもろあまり詳しくないんですけど、わりと知らない概念がさまざま出てきたのもなかなか…… もう少し語彙力なども積み上げていきたいですね それはそれとして、たしか朝ドラとの兼ね合いで書店に平積みされていた頃ぐらいに買ったはずなので、結構長いこと積んでいたような気もします - 2026年7月3日
人形館の殺人 <新装改訂版>綾辻行人読み終わった今回のトンチキ館、わりと立地も暮らしやすさもいい感じ (ここまでのシリーズの館比) 叔母さまとの薄暗共依存やら何やら、若干ロマンス始まらないかなとそわそわする人間関係があったんですけど、そういう方向性じゃない作品(のはず)なので、当然始まるはずもなく どんどん周辺がおかしくなっていくなかで、追い詰められた「わたし」が救いを求める先が探偵役なのが、たいへんにミステリ それはそれとして、うっすらそんな気配はあったものの、急な締め出しEDで笑った これはオチを知ったうえで仕込みを探してにやにやするタイプの再読がしたいかもしれない - 2026年6月8日
迷路館の殺人<新装改訂版>綾辻行人読み終わった作中作中……と、どんどんマトリョーシカをしていくので、どこまでいくのかわくわくしましたが、ほどほどの位置まででした いまのところ、見取り図的には今回の館が暮らすにはいちばん嫌かもしれない などと思っていたら、終盤にかけてさらに住みたくなくなるつくりをしていることが判明して、なかなかに愉快でした 全体的にやりたいこと全部やります!的な盛りだくさんの勢いを楽しみつつ、それはそれとして前後のあとがきを読み比べたりしてのんびり読み進めていたので、最後の最後にびっくりしました なるほどそのパターンもあるのか…… - 2026年6月7日
水車館の殺人 <新装改訂版>綾辻行人読み終わった前作を再読した流れで続きを読み始めました 山奥のお屋敷、仮面の男、メイドと執事……お約束要素がこれでもかと渋滞していて、そうそうこういうの!感はご満悦 あと、登場人物たちが好奇心ところにより欲望にわりあい忠実なのが途中からなんとなく面白くなってきたところに、お医者さんの口説きパートがはじまって大喜びした 謎解きはあまりせずに読むんですが、人間関係は楽しんでいることが多い あと、この代のミステリ作家さんたち、一定某大ミス研的な時期からのお付き合いがある場合が多いので、解説とかでお話されてるときに「許してもらえるだろうから……」みたいな話題がいろいろ出てくる感じがとても好きです - 2026年5月31日
勿忘草をさがして真紀涼介読み終わったトラブルに巻き込まれて部活を辞めることになり若干鬱々している高校生の主人公が、ひょんなことから庭仕事と読書がすきな大学生のお兄さんに出会い、植物がかかわる不思議な事件を解き明かしてもらうタイプの連作日常系ミステリ お兄さんと一緒にくらしているお婆さんがとてもお茶目でお話好きなんですけど、おやつが食べられるし……といそいそ出かけていってその相手をしてる主人公くんがたいへんに高校生 そんな主人公くんから見ると落ち着いたお兄さんな大学生は、お婆さんの長話にはわりとちゃんと辟易してるところにすごく孫みを感じました 各話に出てくる外野はあんまり優しくないんですけど、おばあちゃんの明るさと、ふたりが向ける思いやりで、なんとなく優しい世界が成立しており、主人公くんが話が進むにつれて前を向けるようになっていくのも相まってさわやかに終わるのもよかったです - 2026年5月30日
星の古記録斉藤国治読み終わった天体を眺めてやれ瑞兆だ凶兆だと騒いでいる記録たちに対して、計算してみたらそんなものは発生してないのでこれは少し話を盛ってる、だとか、たぶん書き写していく過程で混ざってる、みたいな判断ができるの、とてもすごいことだなぁ……という感覚 個人の日記ならともかく、国の歴史書的なやつなら、天もこの行いを認めています!的な話にするために多少盛って当然と思ってたんですが、ときどき「たぶんこれは本当にあった話」みたいなのが出てくるのもたいへん興味深い まぁ、今でこそ当然のように「次にこの現象が見られるのは◯年後で〜」などと説明されて、物珍しさに空を見上げてみたり、睡魔などに敗北して見逃したりしているわけですけど、確かに昼なのに急に空が真っ暗になったり、空の星が次々に流れていったら、何事かと大いにパニックになるし、「世界滅んじゃうのかも」ぐらいは書き残すような気はします - 2026年5月23日
- 2026年5月21日
十角館の殺人 <新装改訂版>綾辻行人読み終わった舞台を観に行く予定に向けて、全体の流れなどのおさらいがてら再読 さすがに核心部分は覚えていたものの、以前に読んだのが改訂前だったようで、それなりの衝撃はありつつ ページをめくる動作は紙の本ならではですからね…… それはそれとして、継承システムつきのあだ名には大学生とかいう絶妙な年齢設定も相まって、定期的にそわそわする みんないなくなる系ミステリ、たいていの場合犯人がとても忙しいので、犯人視点になると急にコメディ感が出てくるのがおもしろいなと思っています やることはとても多いし、イレギュラーは起こりがち なんてこわい一発勝負 - 2026年5月16日
- 2026年4月29日
三十路の逆立ちくどうれいん読み終わった最初に出会った作品が「わたしを空腹にしないほうがいい」なので、美味しいものをおいしく食べてふくふくしているときのきもちを目一杯あびたくなるときにエッセイを見かけると嬉しくなります ごはんが美味しいこと、そして美味しくごはんを食べられること、というのはたぶん生きていくうえで大切なことなので…… どこか変で、とびきり愉快なヒトビトと、そこに注がれることばたちがとてもあたたかいのとで、世界をこのくらい素敵に受け止められたらなぁ、と思うなどした矢先に、さまざまな憤り系エピソードが飛び出てくるのも面白くてよい ドラム式洗濯機と家族揃っての旅行がなんだかものすごくよいものに思えてきました - 2026年4月26日
赤い月の香り千早茜読み終わったどことなく閉塞的で、ひたひたと満ちていくような香りの描写たちのうつくしさよ 登場人物たちの秘密もさることながら、ちらほら描かれる一香さんと朔さんの間にある空気感がとてもよい 前作のときはあまり思わなかったんですが、よそから語られる一香ちゃん、たぶん今作の視点主のキャラクターもあって、きみもわりと不思議よりだな……?という感じがして面白かったです 朔さんによってつくられる香りに関する束縛激しめの世界は、相変わらずとても丁寧なくらし寄りなのですが、羨ましさより窮屈さが勝るな……という思考が過ぎるのはいかんともしがたい - 2026年4月25日
理科系の作文技術木下是雄読み終わった理科系のひとのための「わかりやすいお仕事用文書」の仕組みをこまごまと分解してくれる解説本 ……のはずなんですが、「分かりづらい構造をした文の例」と示されるものに「それほどでもないのでは……?(途中に出てくる難しそうな用語はさっぱり分かりませんが)」をひたすら繰り返しており、だいぶ適性がなかったのかもしれません そもそも普段から勢いだけで書かれている文書とか、推敲されてない文書を読み慣れているせいか、論文として世に出せる程度に練った文書という時点でほどほどに読める文書なのでは……となるのがよくない それはそれとして、どの漢字をひらくか、赤ペン先生するときの校正記号などの各種まとめと、プレゼンお作法などがとても参考になりそうでした 図表の線の引き方問題(特に縦線)は「あっさいきんSNSでお見かけしたやつだ!」と大喜びしたレベル - 2026年4月23日
奇談蒐集家太田忠司読み終わったすべては奇談のために お客さんから持ち込まれる奇談を喜びする恵美酒さんと、それはこう説明できますねと安楽椅子探偵するきれいな氷坂くんによる短編連作 全体的には「本当に怖いのは人間では?」系のつくりではあるんですが、お客さん視点で語られる世界がとても幻想的でよい 説明パートは王道寄りのオチが多い気はするんですが、最後の話でさらっと、本当にそのオチが現実として正しいのかはわりと怪しい……という状況に持ち込まれてびっくりしました まぁでもそこも踏まえて「この場での回答例はこれ」という感じで楽しむのが、この類の安楽椅子モノの楽しさなので…… - 2026年4月19日
名探偵の顔が良い2森晶麿読み終わった顔がいい推しとお姉さんが、ジャンクと罪とゲテモノの間ぐらいのごはんを食べたり、事件を解決したりするシリーズ 今回はややごはんが罪に寄り気味で、ふたりといっしょにお腹をすかせるなどしました 今回は全体的に怪盗たちを追いかけつつ、各話で事件も起こりつつ 登場人物たちもわりと濃いうえに、ミステリあるある欲張りセットみたいな事件を詰め込まれるとお腹いっぱいになるので、「やっぱり豪華な乗り物はハイジャックされるもの」ぐらいの、あるあるを楽しむ感じで読むのがちょうどよい気はします とりあえず、お部屋ごはんの誘いのために女装も辞さず、手作りごはんをお振る舞いする推しが、囲い込みへの布石を感じてよかった 懐っこくしつつ、着実に距離を縮めていってほしい - 2026年4月19日
言語哲学がはじまる野矢茂樹読み終わったジャンルの源流あたりのお話を、太郎君と〈ミケ〉などの例をくるくると取り上げつつ、軽い語り口調で展開される水量多めな「はじまり」のお話 とはいえ、「はーなるほど、あなたはそのようにお考えに」ぐらいのゆるさでおおむね受け流すので、たぶん哲学するには向いてない まぁ、富士山に登る猫もザ・日本の初代大統領も(どこかの世界線、あるいは世界のどこかには)いるかもしれないし…… はじめましての身からすると、入門書……というには、各種用語の取り扱いと考え方の大枠のはなしあたりにとっつきにくさを感じましたが、以前に内容が分からなさすぎて、同じ人の書いた本を5冊ぐらい読んだことを思えば、そもそも新書というのはそういうものなのかもしれません 特に概要を説明する系は細々した話も知りたいし、用語に慣れるためには数触れるのが早いという意味で なにはともあれ、書きぶりが柔らかで、時折見えてくる言葉遊びというか、考え方で遊んでる感じはとても楽しかったです たぶんもうちょっと理屈が分かってから読むとなお楽しいはず…… - 2026年4月11日
- 2026年3月22日
幽霊の脳科学古谷博和読み終わった古くから「あるある」な幽霊話と、似たようなエピソードが出てくる症例を織り交ぜつつ、脳科学的にはこう説明できます、というのを教えていただくかたちで進んでいくわけですが、最終的に「ここまでで、だいたい7割ぐらいまで説明できます」で終わるのがオチとしてきれいでよかったです。 つまり、あと3割ぐらいは……?というのを否応なしに想像させるつくりが、たいへんに怖い話あるあるの終わり方をしているように思えるので。 まぁ、病名がつこうがつくまいが、怖いものは怖い。 - 2026年3月20日
ウォード博士の驚異の「動物行動学入門」 動物のひみつアシュリー・ウォード,夏目大読み終わったとりあえず装丁がかわいくてよい 聞いたことはある話から、知らなかった話まで。動物たちのふしぎなあれこれを、軽い文章と愉快な体験談などで楽しくぐいぐい紹介してくれて、たいへん興味深く読み進めたんですが、それはそれとして本の厚みと重みで指と手首が死にそうになった場面は多々ありました 定期的に挟まるおもしろエピソードもとてもよかったです。研究者の奇行はどれだけあってもいいものなので…… - 2026年3月20日
メアリ・ジキルとマッド・サイエンティストの娘たち 下シオドラ・ゴス,原島文世,大谷真弓,市田泉,鈴木潤読み終わったということで下巻 引き続き娘たちはハチャメチャしており、ミセス・プールの気苦労が留まるところを知らないわけですが、それはそれとして、探偵さんもいい塩梅でお茶目感があり、みんな可愛くてよろしい 海外文学にあまり触れてきていないので、元ネタが分かったり分からなかったりするのが……という気はします 拾いきれてない気がするものの、本編への支障はないので、これを機会に触れるかどうかは諸説 - 2026年3月7日
メアリ・ジキルとマッド・サイエンティストの娘たち 上シオドラ・ゴス,原島文世,大谷真弓,市田泉,鈴木潤読み終わったどこかで聞いたことがある登場人物たちが事件を追ったり旅をしたりしていて、たいへん賑やか 頻繁に本編の間で元気のいい掛け合いが行われるのも、全体の賑やかさを増していて楽しい こちらが細切れに読み進めていたことと、全体的にばたばたした進み方をするのとで、定期的に主目的を見失うのも、個人的には娘たちに振り回されている感じがして面白かったんですが、それでいいのか……?という気分にはなる
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