つきつづ
@tsuzuru
明日から使う予定のない雑学を得ることができたり、重めの関係性を拗らせているミステリ寄りキャラ文芸が好物
積読の山はほどほどに高い方がいい派閥
- 2026年8月23日
読み終わった終盤のひっくり返しパートで「えっなにそれ忙しい!」とふるえあがるさま 閉ざされた環境での連続する犯行、犯人が忙しくないはずはないんですが、TLをお見せされることでいよいよ増すばかり 思ったより死者は多くて息子くんはあたおかでした いやまぁそれはそれでいいのか……? このあたり、幼少期ぐらいの姉弟の関係性やらお家の雰囲気はわりと気になるところです 基本的にはいつもどおり「警察に言う気はないよ」スタンスな探偵役が、ほんとうに好奇心に忠実でよろしいんですけど、そのわりにわりと安全地帯にいるので、好奇心に殺される日が来そうで来ません 車はわりと毎回壊れかけなんですけど 何にせよ、あとふつうに一発ネタだと思ってた作家(職業)が思ったより続いているようで何よりです まぁ、寺を継ぐ日は遠そうですし…… 相変わらず館は遊び心増量中なんですが、どこまでが建築家の構想で、どこからが施主の執念なのかは気になるところ - 2026年8月23日
読み終わった山奥の館にはヘキが詰まりがち 病気持ちのかわいい娘さんを住まわせるためだけのこだわり強めの屋敷と、娘さんの死後にそこに住みつづける顔がよくてちょっと心を病んでしまっているタイプの息子くんとかいうヘキの煮凝り 古き良き山奥の洋館あるあるな世界観ではあります 久しぶりの江南くんがそれなりにお元気そうに社会人をしておられて安心したんですけど、またろくでもないことに巻き込まれてる…… オカルトパートわりと一瞬だったの、なかなかにお作法を感じてよかったです 本筋がオカルトじゃない作品に見られるあっさり具合でよい あと、今回も安心と信頼のあんまり暮らしたくないタイプの館なんですが、ふだん暮らしてる人数が少ない、かつあまり客人を招かないから目立たないだけで、この部屋数で水周りこの設備なの大丈夫?みたいなことも若干気になります 世界の大豪邸、お手洗いとお風呂って部屋ごとにあったりしません? - 2026年8月15日
ばけもの食道楽紀行草森ゆき読み終わったかわいいバケモノとかわいい人の子の、ふたりならどこでも生きていけるタイプの短編集 ふたりも文体もわりと淡々としているので、そんなに気にならないんですが、罪があったりなかったりするモブのいのちはとても軽いし、たいへんドロドロした共依存のかたちでよろしい 大きいバケモノで暖を取る人の子とか、好奇心旺盛な人の子を尻尾で拘束するバケモノなどのシチュエーションと、警戒心ザルすぎてあらゆるものをたらし込んでいく人の子などもヘキに優しくて良かったです あと、バケモノへの思いをある程度自覚してからの人の子がわりとアグレッシブでおもしろい バケモノをひとりぼっちにしたくないと思う人の子と、いっしょにいるならおまえがいいのバケモノの希望を、じゃあ自分の腹で子を宿す方法探そう!で解決しようとするのはかなりのアグレッシブさ ここメディアワークス文庫(もしくはカクヨム)なんですけど…… ほんとうにふたりならどこまででも旅が続けられそうですが、それはそれとして寿命お別れベクトルに舵を切るのかどうかには興味があります ただあんまり長く生きても、生きづらくなるばかりのような気はするので、そのあたりは難しいところ - 2026年8月11日
龍ノ国幻想3 百鬼の号令三川みり読み終わった急に雰囲気変わったな……? 触りだけ出てましたが、思ったとおり穴の底はこわいところだったし、外の国はギスギスしてた 外野がギスギスするのは理解できるけど、フィクションのなかでくらい仲のいいきょうだいとか見てもいいと思うんですよね…… ようじょはたくましく育っていきそうで何よりです すこやかに育ってほしい いまのことろシリーズ中でいい感じの国造りをしてくれそうなのは有間くんだと思っているんですが、とはいえおまえも柵焼いちゃうタイプの蛮族か…… 意外と平和じゃないな?この世 姿を見せないわりに存在感は増してきてる不津くんが思っていたよりだいぶ不穏に暴れ回ってそうでたいへん面白い 急に外に出てそんなに基盤ちゃんとあるもんなんですかね?という点も含めて 国治めもまぁまぁ不穏で世界が穏やかじゃねぇな……というのと、国主あるあるな後継者問題の行方があんまり明るくなさそうなのと わりといい妻しようとしてる悠花さんがどの路線に向かうのかは気になるところですが、なんか失踪してしれっと夫の座に収まるかと思ったら、ちゃんと思春期の少年みたいな悩み事しててちょっと安心した ただ、主人公のこころの平穏のためにも離れずにそばにいてほしいんですけど失踪はしそう - 2026年8月11日
天翔る縁三川みり読み終わったおともだちのあかし、に天を仰いだ ごみくずなにんげんが……ぜんぶにんげんがわるい…… 伝統ひっくり返しものにおける、儀式失敗の流れはまぁ慣れてると「はいはいテンプレテンプレ」ぐらいのやつなんですが、おもに主人公からすれば自責案件なわけで、悠花セラピーがよくききます 不津くんが子育てに無茶苦茶失敗してる感あるのたいへんに面白い 王としてはまぁいいんだろうけど、万人にとっての穏やか治世とはまぁまぁ縁の遠そうな男 外の国からの新規参入がまぁいい感じに外の国の男という感じでよかったですね 蛮族(仮)の王になる男はやっぱりこのくらい野心と闇がないと…… つくづくメインっぽい登場人物たちの闇がさらっと深い 1巻の箱パートでも思ったけど、今回の龍を喚ぶ場面も光景としては無茶苦茶うつくしいことが容易に想像できてすごい まぁ、儀式と神話で国治めするなら、このくらいの箔付けは必要なのかもしれない おめかしパートも無茶苦茶よかったので、引き続き薄暗い執着を煮込みつつ、せっせとおめかしさせてあげてほしい - 2026年8月11日
神欺く皇子三川みり読み終わったあらゆるがっつり系ファンタジーとごりごりの歴史モノに共通する、設定を覚えていられるうちに通しで読むしかない……みたいな謎のプレッシャー ここからあちこちの国が絡んでいく展開になるとして、果たしてどこまで馴染めるのか…… まぁまぁ理不尽な思想のもとにある統治体制に立ち向かう主人公、後方で応援したくなりますね……!という気持ちで楽しく読めました 思慮深いところと、わりと勢いで走り出すところの差がなかなか愉快でよろしい 妻たちの秘密が闇深すぎていきるのってこんなにもしんどい……という気持ちになったので、はやめに世界を穏やかにして陽のもとで穏やかに過ごせればいいよねという気持ちと、それはそれとしてこのタイプの主人公たち、心へし折られかけた瞬間が輝くからな……という気持ちが複雑に絡み合っています 鬱屈したキャラがたいせつな光のために必死になるところも、傷だらけになってもいろいろ預けられたさまざまとか背負ったもろもろのせいで立ち止まることは許されない主人公の足掻きも、どれだけあってもいいですからね 謎解きパートはおおむね予想がつくところと、なるほどね?というところが半々ぐらい かわいい光の妻と、うつくしい陰の妻、そして線細めの旦那さま……百合の園の壁になりたいな……みたいな気持ちで過ごしていましたが、そんな感じにはならなくてしょんぼりです さておき、この類いの設定、わざわざ「何と言っている?」とか聞かなくても、そもそも聞こえる側が統治者になる方が話し早くない?と思わないでもないな…… - 2026年8月2日
後宮の双子星 氷の官吏はお飾り皇帝を甘やかさない古河樹,唯奈読み終わったふだんは全然そんな素振りを見せないくせに、心に決めたただひとりのためなら覚悟ガンギマリ従と、上下関係にわりとおおらかで無茶もするし傀儡にもなるけど昔馴染み(現従)が損なわれることだけは耐えられない主とかいう、お互いに脳を焼かれてるタイプの付き合いが長い主従が覇道に向かって突き進むタイプの国治めモノ、たいへんにヘキ 主人がちゃんと従者の湿度が高くてかなり重めの理想を受け止めて、そう在ろうとしてくれるのもたいへんによろしい おまえたちが夜空に輝くふたつぼし 今後シリーズにするとして、主従のお互いに対するスタンスと言うか、そばにいるうえでの考えみたいなのを、わりと早めにお出ししておいてくれるのもよろしい そのうえで従者くんがわりと闇の方向に湿っぽいので、そのへんをどう捉えるかで読み手側としては諸説ありそう 後宮(の一部)もこれには大盛り上がり このタイプの主従、だいたい理屈こねくり回してもどうにもならないところを、圧倒的な光の力(王威的なやつか、人たらしの本領発揮的なやつ)でどうにかしがちだと思っているんですが、ふつうに相手がただのわるいひとだったし、主も冴えわたってたのでね…… わるい人の雰囲気的に、改心パートがあるとかそういう感じでもなかったですし 続けようと思えば続けられそうな設定と終わり方ではあったので、続くといいなぁと思います このタイプの主従はどれだけあってもいいし、後宮にたくさんいるかわいい女の子たちのときにドロドロしてときに可愛い話もどれだけあってもいい 読みきりとしてはいい具合の人数だったんですが、かわいこちゃんいっぱい居そうなタイプの後宮だったのと、ヒトビトはたくさん働いているはずなので、続くならその辺も掘り下げられていくといいなとは思いました そうじゃないと主従が仕事多すぎて過労死しちゃいそうだからな……たぶんもうちょっと副官的なポジションが必要なはず - 2026年8月2日
- 2026年8月2日
読み終わったホラー小説、どうしても「人間がすまない……」もしくは「やっぱり人間がいちばんこわいな」という結論にいたりがち それはそれとして、おおむね本筋には関係がないので、さらりと記述で終わりがちなんですが、物理担当の大野木さんが順調に攻撃力を上げている様子がおもしろくていいですね おじいちゃんたちが気に入るのもわかる そんなメインは振り回したり振り回されたりしつつも、外野は相変わらずいろいろと渦巻いてたり、企んでたりする感じ 人間社会に馴染むにはひとのこころのないヒトビトが、わりと露骨になってきているのに、なんとなく全体のストーリーが進んでいるのを感じます 最初の方はちょっとだけ出てきたりして黒幕しぐさしてたけど、ちゃんと出てきていっぱい喋るようになってきました たぶん 千早くんが「俺には無理」って言いながら師匠筋とか頼りに行くのがとても末っ子みがあってよい きのこ鍋を食べてすくすく育ってほしい - 2026年7月12日
ある愛の寓話村山由佳読み終わったひととひとだったり、ひととひとじゃなかったりする、さまざまな愛の話短編集 とはいえおおむねどのお話においてもやることやってるわけですが 方向性的にはグレイ・レディが好きです 茶目っ気のあるお姉さん(概念)の語りと、「ずっと一緒よ」と言ってくれる系の甘やかしに弱い というか、わりと定期的に「はっこれは……!」とひととひとじゃない存在の関係性にこころをときめかせてたんですけど…… その路線もなくはなかったけど、艶めいた話はだいたい男のひとと女の人でしたね まぁそれはそう - 2026年7月5日
心小泉八雲,平川祐弘読み終わったやや怪談のイメージがつよいけど、そういえばジャーナリストもしていた人だったな、という気持ちになる短編集 たぶんちょっとしたことばの運び方なんかが、障子ひとつぐらい隔てて見ている感じがあるのかもしれない もろもろあまり詳しくないんですけど、わりと知らない概念がさまざま出てきたのもなかなか…… もう少し語彙力なども積み上げていきたいですね それはそれとして、たしか朝ドラとの兼ね合いで書店に平積みされていた頃ぐらいに買ったはずなので、結構長いこと積んでいたような気もします - 2026年7月3日
人形館の殺人 <新装改訂版>綾辻行人読み終わった今回のトンチキ館、わりと立地も暮らしやすさもいい感じ (ここまでのシリーズの館比) 叔母さまとの薄暗共依存やら何やら、若干ロマンス始まらないかなとそわそわする人間関係があったんですけど、そういう方向性じゃない作品(のはず)なので、当然始まるはずもなく どんどん周辺がおかしくなっていくなかで、追い詰められた「わたし」が救いを求める先が探偵役なのが、たいへんにミステリ それはそれとして、うっすらそんな気配はあったものの、急な締め出しEDで笑った これはオチを知ったうえで仕込みを探してにやにやするタイプの再読がしたいかもしれない - 2026年6月8日
迷路館の殺人<新装改訂版>綾辻行人読み終わった作中作中……と、どんどんマトリョーシカをしていくので、どこまでいくのかわくわくしましたが、ほどほどの位置まででした いまのところ、見取り図的には今回の館が暮らすにはいちばん嫌かもしれない などと思っていたら、終盤にかけてさらに住みたくなくなるつくりをしていることが判明して、なかなかに愉快でした 全体的にやりたいこと全部やります!的な盛りだくさんの勢いを楽しみつつ、それはそれとして前後のあとがきを読み比べたりしてのんびり読み進めていたので、最後の最後にびっくりしました なるほどそのパターンもあるのか…… - 2026年6月7日
水車館の殺人 <新装改訂版>綾辻行人読み終わった前作を再読した流れで続きを読み始めました 山奥のお屋敷、仮面の男、メイドと執事……お約束要素がこれでもかと渋滞していて、そうそうこういうの!感はご満悦 あと、登場人物たちが好奇心ところにより欲望にわりあい忠実なのが途中からなんとなく面白くなってきたところに、お医者さんの口説きパートがはじまって大喜びした 謎解きはあまりせずに読むんですが、人間関係は楽しんでいることが多い あと、この代のミステリ作家さんたち、一定某大ミス研的な時期からのお付き合いがある場合が多いので、解説とかでお話されてるときに「許してもらえるだろうから……」みたいな話題がいろいろ出てくる感じがとても好きです - 2026年5月31日
勿忘草をさがして真紀涼介読み終わったトラブルに巻き込まれて部活を辞めることになり若干鬱々している高校生の主人公が、ひょんなことから庭仕事と読書がすきな大学生のお兄さんに出会い、植物がかかわる不思議な事件を解き明かしてもらうタイプの連作日常系ミステリ お兄さんと一緒にくらしているお婆さんがとてもお茶目でお話好きなんですけど、おやつが食べられるし……といそいそ出かけていってその相手をしてる主人公くんがたいへんに高校生 そんな主人公くんから見ると落ち着いたお兄さんな大学生は、お婆さんの長話にはわりとちゃんと辟易してるところにすごく孫みを感じました 各話に出てくる外野はあんまり優しくないんですけど、おばあちゃんの明るさと、ふたりが向ける思いやりで、なんとなく優しい世界が成立しており、主人公くんが話が進むにつれて前を向けるようになっていくのも相まってさわやかに終わるのもよかったです - 2026年5月30日
星の古記録斉藤国治読み終わった天体を眺めてやれ瑞兆だ凶兆だと騒いでいる記録たちに対して、計算してみたらそんなものは発生してないのでこれは少し話を盛ってる、だとか、たぶん書き写していく過程で混ざってる、みたいな判断ができるの、とてもすごいことだなぁ……という感覚 個人の日記ならともかく、国の歴史書的なやつなら、天もこの行いを認めています!的な話にするために多少盛って当然と思ってたんですが、ときどき「たぶんこれは本当にあった話」みたいなのが出てくるのもたいへん興味深い まぁ、今でこそ当然のように「次にこの現象が見られるのは◯年後で〜」などと説明されて、物珍しさに空を見上げてみたり、睡魔などに敗北して見逃したりしているわけですけど、確かに昼なのに急に空が真っ暗になったり、空の星が次々に流れていったら、何事かと大いにパニックになるし、「世界滅んじゃうのかも」ぐらいは書き残すような気はします - 2026年5月23日
- 2026年5月21日
十角館の殺人 <新装改訂版>綾辻行人読み終わった舞台を観に行く予定に向けて、全体の流れなどのおさらいがてら再読 さすがに核心部分は覚えていたものの、以前に読んだのが改訂前だったようで、それなりの衝撃はありつつ ページをめくる動作は紙の本ならではですからね…… それはそれとして、継承システムつきのあだ名には大学生とかいう絶妙な年齢設定も相まって、定期的にそわそわする みんないなくなる系ミステリ、たいていの場合犯人がとても忙しいので、犯人視点になると急にコメディ感が出てくるのがおもしろいなと思っています やることはとても多いし、イレギュラーは起こりがち なんてこわい一発勝負 - 2026年5月16日
- 2026年4月29日
三十路の逆立ちくどうれいん読み終わった最初に出会った作品が「わたしを空腹にしないほうがいい」なので、美味しいものをおいしく食べてふくふくしているときのきもちを目一杯あびたくなるときにエッセイを見かけると嬉しくなります ごはんが美味しいこと、そして美味しくごはんを食べられること、というのはたぶん生きていくうえで大切なことなので…… どこか変で、とびきり愉快なヒトビトと、そこに注がれることばたちがとてもあたたかいのとで、世界をこのくらい素敵に受け止められたらなぁ、と思うなどした矢先に、さまざまな憤り系エピソードが飛び出てくるのも面白くてよい ドラム式洗濯機と家族揃っての旅行がなんだかものすごくよいものに思えてきました
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