目をあけてごらん、離陸するから

27件の記録
- GRASSLAND@grassland_books2025年7月4日読み終わった読書メモ詩的な文章にとろけた。 蜃気楼のように、とろとろにとろけて、読み終わったら、夏の暑さにも関わらず、体の中に涼やかな風が通り過ぎた。 大崎さんの新刊「湖まで」も良かったけと、これもかなり素晴らしい本だった。
- 福藻@fuku-fuku2025年4月22日読み終わった目をあけてごらん、離陸するから。って唱えると、胸の内で何かがぱちん、と弾けて静かな希望が生まれる。それは滲むように広がって、全身に行き届き、ぎゅっと閉じた瞼をほぐす。見ることを怖がらないでいようと思える。だからこの本はいつでも目に触れるところに置いていたい。 この本に収められたエッセイのような、小説のような一編一編はいずれも、エッセイです。小説です。とは言い切ってしまえない曖昧さを持つ。これが詩か、と打ち震えてしまった。 意味なんて言葉の持つ一側面でしかないのに、私はいつも言葉に意味を求め過ぎてしまう。「どういう意味?」が口ぐせの、味気のない人間である。 言葉はもっと自由でしょう、とこの本に諭された今、言葉を、頭だけじゃなくもっと身体で感じてみたい。大崎清夏という人の言葉にもっと触れたい。もうすぐ彼女は新刊を出す。タイトルは、『湖まで』。余白を求めて湖のそばで暮らしはじめた今の私に、もっとも必要な本なんじゃないかと思われてやまない。ものすごく待ち遠しい。