村田エフェンディ滞土録
26件の記録
汐見@siomi2509272025年10月28日読み終わったかつて読んだ知人に紹介して読んでもらっているので自分も再読。 この本は、自分にとっての「今までに読んだ全ての本の中で一冊選ぶとしたら」。10年くらい前に読んでからずっと。 初読で涙が滲んだことをよく覚えているし、再読するたびに改めて好きになる。 異国情緒と思索に満ちた本。ユーモアもある。 不思議なタイトルだと思うけど、「エフェンディ」とはトルコ語で主に学者など学問を収めた尊敬される人につける敬称らしい。考古学者・村田青年のトルコ滞在記。 19世紀末のトルコにて、英国夫人の下宿で暮らす日本、ドイツ、ギリシャの青年学者たちと、同年代の使用人のトルコ人。若者たちの対話と友情。歴史・宗教的に一致しない部分が多々ありながらも一先ずの折り合いをつけるさまに優しい知性がある。 そして絶妙な合いの手を入れる不思議な鸚鵡。 歴史と地続きで生きること、自分を保ちながら相手を受け入れること、戦争の虚しさ、など。 亡霊や神秘的な存在がやんわりと受け入れられる描写も大好き。なお本作は『家守綺譚』の姉妹作。そちらが好きな人はぜひ。 ものすごく個人的な好みとして、文庫版は新潮文庫の組版が読みやすく感じる(角川文庫版も購入済)。ご参考まで。




サカキ@sakaki08252025年10月6日読み終わったまた読みたい何とも形容できないけれど、とても惹き込まれる不思議な作品だった。国や宗教観を超えた 、1匹の鸚鵡と人種の違う5人の友情は本当に羨ましい。 「私は人間だ。およそ人間に関わることで、私に無縁なことは一つもない」 全て読み終えてから村田とディミィトリス、オットーの3人で雪合戦をするシーンを読み返すと涙が止まらない。




おきな@okina7242025年9月30日読み始めたもらった10年来の友達と本を贈り合おう!の回で私が贈られた本。 梨木香歩はもちろん知っていたけどこの作品は全く知らなかった。 今日から読み始めたので本当にさわりの部分までだけど、異国情緒と19世紀末日本の言葉遣いがあいまって海外旅行だとか別世界を覗き見している感覚。
ゆいちゃん@yui__arm2025年8月12日読み終わった感想めちゃくちゃよかった…… 読み終えた後、ゆっくりもう一周噛み締めて読んだ。 トルコへ留学していた考古学者の村田と、下宿先で出会ったいろんなものの友情(あえてこの言い方をさせてもらう)の、物語。 ずっと不穏な空気は流れていたのだけれど、前半と後半の対比があまりに鮮やかで後半はほろりと。鸚鵡〜〜。そこで「友よ!」はないてしまう。 過去があるから現在があって、過去は、想いはモノに宿るのかもしれない。 戦争も革命も苦しいけれど、国を憎まず、それぞれの信じるものをもち、友情をもつことはできる。 「家守綺譚」と世界が共有されているらしいのでそちらも読む。

りら@AnneLilas2025年8月10日読み終わった『家守綺譚』『冬虫夏草』と読み継いできて、どの作品もすごく良かったけれど、この『村田エフェンディ滞土録』は最終章がまさかの怒涛の展開で、思わず涙ぐんでしまった。 その後の綿貫、高堂の物語はもう読めないのだろうか。


りな@ainnaquartz2025年7月6日読み終わった文体慣れるのに苦労したけど、慣れたらもう読み終わっていた… なので、梨木香歩さんの美しい文章味わったかどうか問われると微妙… とある選書サービスで勧められた本で最後まで読み終わって欲しいと一言言われた意味がわかった。 今年読んでよかった作品。 『家守綺譚』も気になるので、『家守綺譚』→この作品を再読して文章の美しさを味わいたい。
















