遠慮深いうたた寝 (河出文庫)

30件の記録
- ちぃち@Chii2026年1月10日読んでる@ 自宅ノートは私だけの王国だ。世界がいかに複雑で滑稽で深刻で魅惑的であるか、思い出させてくれる。だからこそ生きるに値する場所なのだと教えてくれる。 「私だけの王国」 小川洋子さんが『なんでもノート』のようにメモ書きしたり、切り抜きを貼ったりしているノートについて、「私だけの王国」と表現している。 小川洋子さんの目に留まった断片を垣間見るだけでも、その世界の瑞々しさに触れてはっとさせられる。

m@kyri2025年12月12日読み始めた@ 自宅人生で唯一、自分自身の証拠となる名前を授けられるのは、その人を一番大事に愛している誰かであって、作家ではないのではないだろうか。と、余計な心配をしているうち、いつしか名前を考える間もなく、勝手に物語が動きはじめている。(p.25)








reina@dawn_392025年11月16日読み終わったああ、この人は言葉を心から愛しているのだなと感じる素敵なエッセイだった🍃 何回も推敲したのだろうと思われる、練度が高い言葉たちで文章が編まれていて、感性と言葉へのセンスが羨ましい...!!! ・私は何一つ間違ったことを言っていない。しかし、正しいからこそ夫をうんざりさせる。 正しいことを大声で言い募る私自身が、夫を傷つけている。 つまり言葉は、真実を表現する道具として、どこか不完全なのかもしれない ・毎日、母親の死体をまたいで、玄関を出入りしなければならなかった息子に、何故、と問うのは酷だろう。さっさとやらなければと思いつつ、結局何もやらないままに人生は過ぎてゆくのだ。(中略) ノートは私だけの王国だ。世界がいかに複雑で滑稽で深刻で魅惑的であるか、思い出させてくれる。だからこそ生きるに値する場所なのだと教えてくれる ・だとすれば、自分の人生の終わりも、より正しい何ものかが教えてくれるに違いない。そうであってほしい。たぶん、そうだと思う ・世の中の、すべてのことはいつか終わる。恋人との楽しいデートも、夫婦喧嘩も、つまらない仕事も、病気の苦しみも、本人の努力とはまた別のところで、何ものかの差配により、終わりの時が告げられる。 だから、別に怖がる必要などないのだ。どっしり構えておけばいい。終わりが来るのに最も適した時を、示してくれる何ものかが、この世には存在している。その人に任せておこう ・飛行機が欠航になったおかげで、私はこの一瞬に立ち会えた。人間の立てる予定になど大した意味はない。いつでも大事なことは、人間の計らいを超えたところに隠れているのだ ・言葉という道具の不自由さのまえで立ちすくむ、書き手のためらいこそが、物語の密度を高めるのではと思うからだ ・眠りに落ちる前のひととき、心配と悲しみと安堵と喜びと、たくさんの感情を味わうことが息子にとっては必要だった。ここにいて泣いたり笑ったりできる ・理屈では取り繕えない、人間の心の混沌に潜ってゆける。そもそも理屈から自由になるために、文学は生まれたのだ

森々@mori_hkz2025年11月16日読み終わったやっぱり文章、考え方や感覚が好きだなーと思える一冊。作品の時よりも小川洋子さん自身が身近にある。 「ブラフマンの埋葬」「琥珀のまたたき」「ことり」「小箱」について作品の誕生した経緯(周辺環境)が書かれており、ファンとしてはとても興奮した。特に「ことり」が好きなので何回か話題に上がっていて嬉しい。そして、数学・野球・ラジオと来たら「博士の愛した数式」。「小箱」は読んだ時にはよくわからなかったけれどガラスの箱の供養の話を読んでから造詣が深まった。 田辺聖子、森茉莉、小池真理子などにも興味が出た。調べて読もうと思う。 エッセイの中のP258「恋愛は読書によく似ている」、P262〜の「小説における言葉の美しさとはつまり、一文一文、一語一語に対する慎重さに尽きる」という話は考え方が自分にとっては新しいもので勉強になり、それについて述べられている文には納得がいく。「小説における〜」の部分は文章を書く際に役に立つのではないか。 信号待ちでも登校時でも、感じ方と表現の仕方が自分にはあっていて、小川さんの作品はやっぱり「好きだ」しか出てこない。


もぐもぐ羊@sleep_sheep2025年11月4日小川洋子の作品は小説しか読んだことがなかったのでエッセイをはじめて読んでみることに(まだ読んでいないけど) このきっかけをくれた河出文庫とヒグチユウコさんのフェア、ありがとうという気持ち。 帯と封入されているしおりがとても素敵。









































