Reads
Reads - 読書のSNS&記録アプリ
詳しく見る
いずみがわ
いずみがわ
いずみがわ
@IzuMigawa_itsu
フェミニズム、クィア、ノンフィクション、🇩🇪🇷🇺🇰🇷が気になる。児童文学再履修。
  • 2025年8月20日
    烏は主を選ばない 八咫烏シリーズ 2
    八咫烏シリーズを『烏に単は似合わない』、『望月の烏』、外伝の順という滅茶苦茶な読み方をしてる。やっと間を埋めにきた。 うつけと呼ばれる、ぼんくらのフリをしている主従ふたりに読んでいてどうもムズムズした。たぶんふたりが根本的にはいいひとだからだろう。 あせびや今回の黒幕のような突き抜けたキャラクターなら「この野郎〜!!!!」と笑い飛ばせるのだけど。 「人の顔を忘れない」というのは力がある政治家によくあるスキルらしい。なるほど。 『皇后の碧』読後だが、路近というキャラクターで作者さんの「こういうのが好き!」が垣間見えてニヤッとしてしまった。
  • 2025年8月17日
    現地発 韓国映画・ドラマのなぜ?
    斎藤真理子さんの『韓国文学の中心にあるもの』と併せて読めば、見たい読みたい作品が増え、解像度もぐんと上がるだろう。 『韓国文学の中心にあるもの』が年代を遡って作品を紹介する形式だったのに対し、本書は食事・家族・フェミニズム・格差・民主化運動というテーマが章別に分かれている構成。第五章の「激動の韓国現代史」がやはり読み応えがあっておもしろかった。 今日本も直面する課題、例えば少子化に「経断女」「若者の就職難」「教育費の上昇」など韓国の映画ドラマで描かれる視点を持って向き合えれば、某県のような頓珍漢なパンフレットなど制作できないと思うのだけど…。未だにブームだから、女性がハマるもの、という目で韓国の文化を見ているひとほど触れてほしいんだけどな! そして日本のドラマや映画も、韓国のヒット作のリメイクではなく、独自の批判目線をもってオリジナルを制作してほしい。切に。
  • 2025年8月16日
    呼人は旅をする
    呼人は旅をする
    変わらないわけないじゃん。 呼人とそうじゃない人が、本当にまったく同じわけがないじゃん、って。 p.225 国が発行する証明書や「呼人支援局」、支援制度が存在する。それでも様々なものを呼び寄せる「呼人」は旅をしなければいけない。ポーの一族みたいに。 長谷川まりるさんはマイクロアグレッションをしてしまう人を書くのがべらぼうに上手い。娘に「強くなれ!」と励ましてくる父親、「呼人かそうじゃないかなんて関係ない!みんな同じよ!」と周りにこどもに主張する母親…。その子をそのまま受け入れて愛するのってなんて難しいんだろう。 彼ら彼女らはそんな肉親と和解できなかったり、ズレを少し縮められたりする。そして行き先でchosen familyを見つけてゆく。 知識が頭をガチガチにする、というのはよく聞くことだ。でも知ることで誰かを傷つける言葉を選ばなくなるかもしれないし、心と頭は柔らかく自由になれる。知識や知ろうとする姿勢にはそんな力がきっとあると思う。
  • 2025年8月15日
    天山の巫女ソニン 巨山外伝 予言の娘
    死の臭いでよどんだ王宮から抜け出して、草原の乾いた空気と果てしなく広がる空の下で星について学んだイェラ王女の束の間の喜びが胸に沁みる。 『朱烏の星』で、どんなに小さく見える夜空の星も、実は全て太陽なのだいう言葉があった。王だけではなく、あのひともこのひとも皆等しく尊重されるべきなのに…。イェラ王女は目を逸らさず、自らの立場と才覚からも逃げない。そこで得た悲しみと怒り、決意が本編に繋がっていく。 彼女が国を治める話も読んでみたかったな。
  • 2025年8月15日
    天山の巫女ソニン 江南外伝 海竜の子
    菅野先生がこの作品をXで紹介していたことをキッカケに読み始めたのだった。 踊り子のお姉さんはこの巻以外には出てこなかったよな…?ちょっと残念。 クワン王子の「王子業」は周りの大切な人たちと生き延びるためのものだったんだ…。
  • 2025年8月15日
    天山の巫女ソニン 5 大地の翼
    読み終わってしまった。 ソニンと王子の関係性の絶妙な「キュン」が…!たまらない…!ソニンが自らの意志で(自分の気持ちに従って)行動できるように、王子が自らの殻に篭らず心を開けるようになる。シリーズものでこうして主人公たちの成長がパッとわかるのは、読んでて嬉しい。 イェラ王女とクワン王子。このふたりの立場は自分の意見さえ持たずにいれば、そこそこ脅かされない位置にある。そんなふたりが今の自分の地位を揺るがしてでも行動することが、ふたりとも真剣に自国と他国との関係性を考えているんだなと示していて、三国のよい未来を想像させてくれる。 読みやすい、驚くほど繊細で芯が強い。主人公ソニンそのものなこのシリーズ。 自らの目で見て考え、対話するファンタジー。 今読めてよかった。
  • 2025年8月15日
    天山の巫女ソニン(4) 夢の白鷺
    農作物で国を獲るという発想…!!
  • 2025年8月5日
    天山の巫女ソニン(3) 朱烏の星
    「彼らの語る歴史は、あくまで彼らから見た辺境の歴史にすぎません。正史というものは、民の父たる王の目で見た、この国の中心の歴史でなくてはなりません。偏った視点を入れるわけにはいかないのです」 p.204 舞台は工業、科学、文化を誇る北の大国・巨山。これまでで1番政治色が濃い、緊迫の3巻。 王権強化のために歴史を書き換え、科学のデータを改竄する。それを許す為政者は、対象が人間であっても同じだ。国の中央にいる声が大きい人々の支持を集めるために、周辺の小さな声しか持たない人々の住む場所を取り上げ、移住させ税を搾り飢えさせ、最後には報奨金で釣り上げて戦争の最前線に送る。 私たちが住む世界でも、今尚繰り返される支配の構造だ。ソニンたちはこの残酷なシステムを突き崩せるのだろうか。 欲だけあって思想がない空虚な内面、しかしそれを感じさせない輝くカリスマの鎧。巨山王のビジュアルは、私の中では松井優征先生作画になっている。シックスと尊氏なんだよな… ラストのイェラ王女の回想にも震え上がったけれど、この本が2008年初版なことはそれ以上の鳥肌もの。タイムレスな名作に巡り会えたことが改めて嬉しい。
  • 2025年8月1日
    天山の巫女ソニン(3) 朱烏の星
    クシャナ殿下(賢い強国の姫の概念)登場?! ますます面白くなってくる。
  • 2025年7月30日
    死に魅入られた人びと: ソ連崩壊と自殺者の記録
    死に魅入られた人びと: ソ連崩壊と自殺者の記録
    悪魔に鏡を見せる必要があります。自分の姿が見えないと思わせないように。 これが「この本はなんのため」という問いへの答えです。全ての問題は、妖怪にあります。この妖怪の息の根をたたなければ、私たちがそれに殺(や)られてしまうのです。 p.14 ソ連崩壊後に自死を試みた生存者、または自死者の周りの残されたひとの声を集めたインタビュー集。 「社会主義」国家というイデオロギーのラベルで語るには、あまりに普遍的な苦しみだと思う。変わってしまった社会のあり方と己が信じていたものの狭間で、心が引き裂かれる。この不安定な先行きが見えない世界で、私にとっても決して他人事に思えない。 個人的なことは政治的なこと。自ら死を選ぶという一見とても個人的なことが、こうして見るとかなり社会的なものであると感じる。 ひとつの敵ひとつの祖国があるという幻想に、戦争でどっぷりと浸からせる。女性から働きがいと社会との繋がりを奪い、家庭に押し込める。ある日突然隣人を「あいつらは●●人だから」といがみ合わせ殺させる。 誰が彼を、彼女を殺したのか?それは本当に彼ら自身なのか? 揺れ動いた7月に読めてよかった。たくさんの人がこの声に触れて、今の自分たちこれからの自分たち、あるいは巨大なものに翻弄される他者に想像を巡らせる機会があればいいのにと思う。 群像社さん、今こそ再販してください!!!! 神話がおそれるものはたったひとつ、まだ生きている人間の声です。証言です。最もおどおどした証言さえも、おそれます。 p.11
  • 2025年7月27日
    天山の巫女ソニン(2) 海の孔雀
    「そうだ。富はときに、法や命令より簡単に人を動かす」p.211 交易、養殖、嗜好品の製造で財を成す海の国が舞台の第二作。富、欲、雇い雇われる関係が随所に出てくる。上手く作用すれば喜びを生み、逆に使い方を誤れば毒になる。そんなモチーフが散りばめられており、ぎっしり重いフルーツケーキを食べたような気持ちになる。 華やかな容姿と輝く才覚を持ち、国民から絶大な支持を集める第二王子クワン。しかし彼が本当に欲しいものは、絶対にお金では買えない。彼が今後あの国でどう生きるのか、またシリーズを追う楽しみができた。 王子に仕えたい自分の意志をはっきり意識したソニンと、彼女との契約が当たり前でないと痛感したイウォル。雇い雇われる関係にこうして気づきと反省と喜びがあるのは、幸せだ。 そして… 発展した経済、拡大した格差の頂点に立つ黒幕は「お金を払って依頼する、お金の分働く」という他者との契約すら結ばずに、無意識に、息をするように搾取を続ける。『新宿鮫』「無間人形」にこういうひといたなぁ。時代と場所を問わず、富が集まるところに生まれる可能性がある普遍的なモンスターだ。
  • 2025年7月20日
    天山の巫女ソニン(2) 海の孔雀
    戦争の影響で、塩が昨年の倍の値になった。 これまたタイムリーな話題から始まる2巻。菅野雪虫さんこそ「夢見」をされているのではなかろうか?!
  • 2025年7月19日
    天山の巫女ソニン(1) 黄金の燕
    「貧しい家の女に、中途半端に学があってもロクなことはなかったわ。だからわたしは馬鹿なふりをすることにした。そのほうがみんな安心するし、油断する。ずっと生きやすいから」 p.248 俺たちが好きな土と風と草のにおいがするファンタジーに出会えたぞ!!! 物語の真ん中にいるキャラクターの容姿が殊更に描写されない、もっと言えば美しい描写になっていないことが新鮮だった。ファンタジーとはいえ、もう食傷気味なので…。 シスターフッドや異性間の恋愛抜きの信頼関係あり。かと思えばものすごく生々しい人と人、国と国の妬み嫉みあり。「こういうマッチョな国のリーダーいるよね。そういう点を支持されてるよね」と思わず唸ってしまう。2005年初出なことに何度も驚いた。 〜微妙にネタバレ〜 主人公ソニンと合わせ鏡の存在が今作のボスだった。王(子)と結婚するというシンデレラストーリーを狙っていた彼女。(作中に「玉の輿」というタームが潜んでいて巧い…) そのベタ、ファンタジーものとしてのベタ、そして彼女の予言めいた遺言にソニンは乗るか乗らないか…。 シリーズを読むのが楽しみ。
  • 2025年7月18日
    天山の巫女ソニン(1) 黄金の燕
    『TRUE Colors』の短編で心を掴まれた菅野雪虫さんが書くファンタジーが気になったので。単行本の方を読みます。
  • 2025年7月18日
    死に魅入られた人びと: ソ連崩壊と自殺者の記録
    死に魅入られた人びと: ソ連崩壊と自殺者の記録
    群像社さん!!再販してください!!! 『セカンドハンドの時代』に部分収録されているようだけど、やはり全部読みたいので図書館で他館のものを取り寄せてもらった。 つらいので少しずつ。
読み込み中...
読書のSNS&記録アプリ
hero-image
詳しく見る
©fuzkue 2025, All rights reserved