追悼文、亡くなった方への送る言葉。 あとウェブでも読んだのだけど、高嶋弟さんのインティマシー・コーディネーターについて。

毎年この時期の楽しみの一つになっている。 肌寒くなって、年末へと向かっていく空気感の中で、自分の2025を振り返りつつ読む。

“読書とは、一冊の本を読み切ることではない。読んでいる時間を指して、読書というのである。” 原田宗典「読書ということ」

タイムラグはあれど、同時代に生きるからこそ、今を読み、今を感じ、今を知る時間も必要なのかもしれないと巡らせ、頁を捲った。とりわけ心に残ったのは三木卓さんにふれた川村湊さんと佐伯一麦さんの文章。遅れてきた読者は改めて作品の深みを知らされる。小川洋子さんの作風や人柄に感じ入る。短編小説を読み終えた心地。

『ベスト・エッセイ』に毎年いくつか収められる追悼文、自分にもその作品やお名前に馴染みがある方が増えてきました。この本にも谷川俊太郎、小澤征爾、新川和江、三木卓その他鬼籍に入られた方たちへの、心のこもったエッセイが。それ以外では、不思議な奥様との短い交流が印象的なほしよりこ「お屋敷の奥様」、共有語彙としてのチェーン店の食べ物を語る最果タヒ「チェーン店が描く地図」がよかった。

様々な肩書きのひとたちの書いたエッセイが、贅沢に詰まっている。 しかも数ページの短いものなので、ちょっと読むのにとてもいい。 いちばん笑ったのは、岸本佐知子さん…！

このシリーズ初めて手に取った。文鳥のエッセイたまらん

書き手それぞれに異なる経験があり、その経験に裏打ちされた世界への視点があることを感じた。 考えれば当たり前のことだけど、これほどに多くの人が書いたエッセイをまとめて読むことはそうない。

ベストの名に恥じない一冊。 ブギウギ好きだったから富田望生さんのエッセイに感動したし、高嶋政伸さんのインティマシーコーディネーターの話はもっと多くの方に読んでほしいと思った。天童荒太さん、村上春樹さんの追悼文も大作家が書くとこんなものになるのかと驚いた。

エッセイを書き出して8ヶ月くらいになりました。 本が到着しました。旬のエッセイを読んで、真にベストなエッセイに触れたいです。

今日お招きしたした本