古くてあたらしい仕事
75件の記録
句読点@books_qutoten2026年7月5日読み終わった昨日のイベント出店の店番中に読了。 前にも読んだことがあったけど、久しぶりに読み直した。 やはり島田さんの文章がとても好きだ。優しさが滲み出ている。 今自分の年齢が、島田さんが夏葉社を立ち上げた時と同じ、33歳。(正確には8月で)だからかもしれないが、今この本読み直して、余計に心に沁みた。 この本を読み終えると、夏葉社から出ている本をたっぷり時間をかけてゆっくり読んでみたくなる。 島田さんの仕事観は、今どんな状況に置かれている人にも灯台のような光を投げかけてくれると思う。将来が不安で仕方ない人、現状に満足できていない人、あるいは今の仕事に満足できている人にとっても。 お金よりも前に、自分が必要とされること、自分を必要としてくれる人のために動きたいと思うこと、これがあらゆる仕事の最も根源的なところにあるのではないかという。 世の中にはお金や成績や、さまざまな価値基準によって数値化されるもの以上に、数値化不可能な価値はたくさんあって、言葉にできないもの、なんてことないような思い出とか、感情の動きとか、そういうものが「仕事」のスタート地点にはあるという。 島田さんの優しさの裏にある悲しみや孤独、不安、そうしたものもひりひりと伝わってくるけど、だから余計に優しさが沁みる。嘘がないと感じる。 若松英輔さんが『悲しみの秘儀』などの中で、「かなしみ」は「悲しみ」とも書くし、「愛しみ」とも書く、ということを書かれているけど、島田さんの文章からはまさにそれを感じる。 従兄との夏休みの思い出が本当にきれいで、こちらまで泣きそうになる。夏葉社という名前、本当に素敵だなあ。従兄弟の家族たちと海岸で服を燃やすシーンはありありと映像が浮かんできて小説のよう。 夏葉社の事業計画書の、その経験に裏打ちされた具体性、シンプルさは揺るぎなくて、お手本にしたい。 いろいろ文章が良すぎて引用したらキリがないのだけど、いくつか今気になったものを。 「これだったらまず大丈夫だろう、というような手堅い企画も、得てして売れない。 思うに、読者はすでに評価が定まっているような既知のものよりも、生活にほんのすこしの風穴を開けてくれるような、あたらしいものを望んでいるのだ。それは、自分のことを考えてみると、よくわかる。」p.166 「あたらしいものは古くなるし、古いものはあたらしくなる。けれど、まれに、いつまでも新鮮で、あたらしい姿のままのものもある。それが優れた仕事というものだろう。」p.168 →「古くてあたらしい仕事」! 「ぼくが本屋さんが好きで、本が好きなのは、それらが憂鬱であったぼくの心を支えてくれたからだ。それらが強い者の味方ではなく、弱者の側に立って、ぼくの心を励まし、こんな生き方や考え方もあるよ、と粘り強く教えてくれたからだ。 それは本だけではない。音楽や映画やアニメーション。喫茶店や中古レコード屋さんや映画館。 こうしたものは、人生を支えてくれる。それは既に力ある人たちの権力を補うものではなくて、そうでない人たちの毎日を支える。 それらは特効薬のような効果はないかもしれないが、本ならば一冊の本を読み終える時間を、映画ならば一本の映画を観るという豊かな時間を、喫茶店であれば一杯のコーヒーを飲む時間を提供するものとして、読むもの、観るものに、夢を与える。 それは、夢を叶えるという意味での夢ではなくて、日常とは異なる世界で時間を過ごすという意味での、文字通り、夢を見る時間だ。 現実の世界だけでは、ときどき、たまらなく苦しい。逃げる場所もないようにみえる。それは、スマートフォンでニュースを見ていても、SNSを見続けていても同じだ。 けれど、現実に流れる時間とは別の、もうひとつの肥沃な時間を心のなかにもつことができれば、日々はにわかにその色を取り戻す。 本を読むことは、音楽に耳を澄ませることは、テレビの前でスポーツに熱中することは、現実逃避なのではない。その世界をとおして、違う角度から、もう一度現実を見つめ直すのだ。あるいは、そうした虚構のフィルターをとおして、悲しみやつらいことを時間をかけて自分なりに理解するのだ。 必要なのは、知性ではなく、ノウハウでもなく、長い時間だ。現実に流れる時間とは異なる時間を、自分以外のどこかに求めること。そうすることで、生きることはだいぶ楽になる。素晴らしい作品は、いつまでも心のなかから消えず、それは内側から生活するものを支える。」p.183-184 →この部分は深く頷きながら読んだ。自分の本屋でも異なる時間の流れを大事にしたい。







畳@hikari_t2026年5月10日読み終わったわたしももっと誠実に働きたい、働こうと思えた。 大企業があるからこそ小さな会社やお店ができることがある、というのも納得。それぞれにしかできない、得意な仕事がある上で、自分はどちらで働きたいのか。わたしも自分の仕事が大好きだと言える人になりたい。具体的な個人を思って働きたい。


tony_musik@tony_musik2026年2月22日読み終わった積読チャンネル手間や時間をかけて丁寧にものを作り、手触りを感じられる関係性を大事にすることで、豊かさを守る。離別や転職活動の失敗をきっかけに出版社を始めた著者のエッセイ。「強者」に対する眼差しには少し違和感を覚えたものの、本の素晴らしさについて語る文章に深く感動した。


蛙@QuaeNocentDocent2026年1月2日読んでる本の編集、装丁屋さんのお話。 感銘を受けた本を思い出す時は内容そのものより、感銘を受けた時と場所のシチュエーションの方が鮮明だったりする。好きな作家のラストシーンに大号泣した狭苦しい当直室。彼女と好きな本を交換して、お互いに黙々と別の本読んでるのに幸福を感じた薄暗いカフェ。父から譲り受けた本に書かれた父のサインの下に、自分のサインをした裏表紙。肌触りのある体験こそ、深く記憶に根付いている気がする。 残念ながら本の装丁が私の記憶に深く刻まれたことはないけど、きっと著者のこだわりぬいた仕事への愛に触れる時、きっと記憶に残るんだろうなと感じた。 人の記憶に残ってこその仕事。

花実@hanami_kajitsu2025年12月31日読み終わった@ 自宅自分の人生に本が必要な理由を島田さんの言葉によって改めて気付かされた。 そして、夏葉社を立ち上げるきっかけになったヘンリー・スコット・ホランドの詩を読み、思わず泣きそうになった。 私はまだ身近な人を亡くした経験がなく、いつかくるその日に怯えながら過ごしている。でもこの詩があると知っておくとことで、長い人生への不安が少しだけ希望に変わる。そんな体験を生み出す島田さんの仕事はかけがえのないものだと心から思う。

@nk@nk_250828-2025年12月13日読んでる立ち戻る1冊があるのって、ほんとうに有難い。棚からふと手に取り、すすすと3分の1くらい読み進む。もやもやといろんなことが落ち着かない最近なのだけれど、だいぶ取り戻せたような。





さくら@saku_kamo_ne2025年10月16日読み終わった忘れられてしまいそうで、消えてしまいそうな、等身大で誠実な働き方。著者の島田さんは、まさに古くてあたらしい仕事をされていた。夏葉社の本をぜひ読んでみたい。 本が好きな人や、一度は本に救われたことがある人ならば、読んでいて心地がいいと思う。そんな本でした。




大根餅@daikonmochi2025年10月7日読み終わった仕事において大事にしている事が「私の仕事で世界なんて絶対に変わらないけど、どこかの誰かが今日だけ生きておいてやるか、と思う"何か"の一部になりたい」という事なのですごくこの本に共感して読めた。結局仕事って地続きなんだよな〜 それはそうと帯に簡単に「感涙エッセイ」とか書くのはやめてほしい。この本はお涙ちょうだいの物語ではなく、もっと現実的で、ビジネス書とかには絶対に書いていない仕事に対する真摯な姿勢の本だと思う。感涙エッセイではないよ。

ユメ@yume_bookworm2025年7月12日読み終わった心に残る一節感想夏葉社の島田潤一郎さんが、ひとり出版社を立ち上げるに至るまでの出来事や、本を届けることに対する信念を綴ったエッセイ。紡がれる言葉はとてもシンプルかつ、一文一文に真摯な祈りが込められており、しみじみと胸を打つ。転職活動に追われているタイミングで読んだこともあり、島田さんの仕事に対する想いがいっそう沁みた。最近は日々気持ちが落ち込んだり、焦ったりしてばかりだったのだが、島田さんの「人生は嘆いたり、悲しんだりして過ごすには、あまりに短すぎる」という言葉に大いに励まされ、よし、もっと前を向こうと思わされたのだった。 島田さんは本というものの持つ力をひたむきに信じていて、そのことにも心を照らされる。私は最近、前述の理由から本を読むことも、既に読み終えていた本の感想を書くこともなかなかできずにいて、それによっていっそう気持ちが滅入っていた。だが、そうではなく、私にとっての積読ってそれを読むことを楽しみにして頑張れるものだったなと思い出させてくれたのも本書だ。「一冊の本を家に持ち帰ると、その本の存在がしばらく、ぼくの日々の明かりとなった。それは、なんというか、生活の小さな重心のようなものだった」という言葉に大きく頷く。おそらく忙しない日々は当分続き、心のバランスが崩れそうになることもあるだろうけれど、大好きな本に重心をとってもらいながら一歩ずつ進んでゆこうと思えた。折に触れ読み返したい本と出会えて嬉しい。


橋本吉央@yoshichiha2025年5月28日読み終わった『長い読書』は、著者にとって本を読むということがどういうものだったか、それによってどう支えられてきたかということが書かれていて、「読書に支えられてきた自分」ということに少しナイーブな印象を受けたが、本書では、読書への想いは変わらず、人のために本を作ること、本を作ることを通して人と関わることなどを通して、「人のために仕事をする」というテーマが懇々と書かれており、ナイーブというよりは、体温が感じられる内容でとても良かった。 もともと作家志望であったという島田さんの、誠実な想いが感じられる文体がありつつ、はたらくことは人のために何かすることだ、ということが丁寧に書かれていて良い。
パッポピ@wood22025年5月14日読み終わったほんの入り口にて 1ヶ月ほど前に購入して積んでいた、、 いざ読んでみると良すぎて2日で読了 夏葉社というすてきな出版社を知る機会にもなって よかった


さぁ@sayuri32025年5月1日買った読み終わったさよならのあとでが出てきてびっくり 3年前、雑貨と本gururiさんでおすすめしてもらった本で大切にしたくなるほど美しい一冊 どちらも御書印きっかけで訪れた本屋さんで出会った本、自分の人生の中で繋がった感じがして嬉しい


































































