古くてあたらしい仕事

37件の記録
- ユメ@yumeticmode2025年7月12日読み終わった心に残る一節感想夏葉社の島田潤一郎さんが、ひとり出版社を立ち上げるに至るまでの出来事や、本を届けることに対する信念を綴ったエッセイ。紡がれる言葉はとてもシンプルかつ、一文一文に真摯な祈りが込められており、しみじみと胸を打つ。転職活動に追われているタイミングで読んだこともあり、島田さんの仕事に対する想いがいっそう沁みた。最近は日々気持ちが落ち込んだり、焦ったりしてばかりだったのだが、島田さんの「人生は嘆いたり、悲しんだりして過ごすには、あまりに短すぎる」という言葉に大いに励まされ、よし、もっと前を向こうと思わされたのだった。 島田さんは本というものの持つ力をひたむきに信じていて、そのことにも心を照らされる。私は最近、前述の理由から本を読むことも、既に読み終えていた本の感想を書くこともなかなかできずにいて、それによっていっそう気持ちが滅入っていた。だが、そうではなく、私にとっての積読ってそれを読むことを楽しみにして頑張れるものだったなと思い出させてくれたのも本書だ。「一冊の本を家に持ち帰ると、その本の存在がしばらく、ぼくの日々の明かりとなった。それは、なんというか、生活の小さな重心のようなものだった」という言葉に大きく頷く。おそらく忙しない日々は当分続き、心のバランスが崩れそうになることもあるだろうけれど、大好きな本に重心をとってもらいながら一歩ずつ進んでゆこうと思えた。折に触れ読み返したい本と出会えて嬉しい。
- haze@haze2025年5月28日読み終わった結局、自分がこれまでやってきた仕事の延長線上にしか、あたらしい仕事はないのだ、と思う。 その土台を無視して、まったく違うことを始めたり、あたらしい展開を試みたところで、それはやっぱり、ただの付け焼き刃に過ぎない。 次の仕事は、いつだってこれまでやってきた仕事が規定する。それがよいものであれ。悪いものであれ。 (p.141)
- 橋本吉央@yoshichiha2025年5月28日読み終わった『長い読書』は、著者にとって本を読むということがどういうものだったか、それによってどう支えられてきたかということが書かれていて、「読書に支えられてきた自分」ということに少しナイーブな印象を受けたが、本書では、読書への想いは変わらず、人のために本を作ること、本を作ることを通して人と関わることなどを通して、「人のために仕事をする」というテーマが懇々と書かれており、ナイーブというよりは、体温が感じられる内容でとても良かった。 もともと作家志望であったという島田さんの、誠実な想いが感じられる文体がありつつ、はたらくことは人のために何かすることだ、ということが丁寧に書かれていて良い。
- さぁ@sayuri32025年5月1日買った読み終わったさよならのあとでが出てきてびっくり 3年前、雑貨と本gururiさんでおすすめしてもらった本で大切にしたくなるほど美しい一冊 どちらも御書印きっかけで訪れた本屋さんで出会った本、自分の人生の中で繋がった感じがして嬉しい