名著でひらく男性学 <男>のこれからを考える
20件の記録
JUMPEI AMANO@Amanong22025年11月1日読み終わったお風呂読書@ 自宅新書ですいすい読めてしまうけど、中身がちゃんとあるしとてもよかったな。205頁からの「メンズリブには『語ることがない』?」、「男性が抱える『転落の恐怖感』」の節は特によかった、というか引き続き考えていかないといけない問いかけだった。

JUMPEI AMANO@Amanong22025年10月30日まだ読んでる@ 電車朝からラジオの立ち会いで移動時間が長めだったので、コンネンル『マスキュリニティーズ』の章を読む。第一部のまとめも兼ねているだけあって読み応えあるし、巧みに整理されていてかなりありがたい。 「性役割」ではなくなぜmasculinities(複数形の男性性)なのか。「脱出のポリティクス」の困難とは。「女性嫌悪と女性賞賛の同居」の節なんかも、今読めてよかった感じ。 以下のくだりは今つくっている本とも関係するし、そうでなくとも重い指摘なので心に留めておきたい。 〈運動を成立させるためには、何らかの局在的な基礎をベースに連帯をつくり出していく必要があるのですが、これがやはり脱出のポリティクスというのは非常に難しいんだという評価になるんですね。なのでメンズ・リベレーション(男性解放運動)のようなものに対しても、コンネルはいろいろな表現をしているので一貫したことは言いづらいのですけれども、なかなか広がりづらいんだ、といったことを主張するわけです。〉(128頁) 〈[...]現代風に言うとインターセクショナリティとなるのかもしれないですけれども、そういった他の社会構造とジェンダーとの相互作用の場の中に可能性があり得るんじゃないか、ということですね。つまり「男性性以外の理由に基づいて男性間の連帯が求められることで、ジェンダーの正義へのプロジェクトが支持される可能性がある」とコンネルは考えていて、例えば反植民地主義や労働運動などの中で「同じ状況におかれた女性たちとの明確な連帯の場」が築かれていく可能性を見出しています。〉(130頁) ほか、まとめ部分に出てくる白人性(ホワイトネス)の問題と同じようにアジアの中の日本という文脈で「日本(人)性」的なものを考える必要がある、という指摘にも同意。マジョリティ性の交差、「複雑性罪悪感」の感覚、といった話も。


JUMPEI AMANO@Amanong22025年10月29日まだ読んでるお風呂読書@ 自宅彦坂諦『男性神話』の章、とても読み応えがあった。高市早苗が耐え難い、そんな日に読めてよかったかもしれない(状況は何もよくはなっていないけれど)。 〈重要なのは、彦坂が一貫して、戦争と平和、戦時と平時を、連続体として捉えていた、ということです。そして非日常と日常を同時に貫くような、歴史的かつ構造的な男性性(男らしさ)の問題について論じている。/というよりも、われわれが日常において無意識のうちに、無感覚なまま、常に維持強化してしまっている構造的暴力があり、それを凝縮して示すものがまさに「戦争」なのであり、戦場における性差別や性暴力であると。〉〈89頁) 耳が痛い。





JUMPEI AMANO@Amanong22025年10月28日まだ読んでるお風呂読書@ 自宅セジウィック『男同士の絆』の章を読む。 ホモセクシュアル、ホモソーシャル、ホモフォビアの関係がわかりやすく整理されていた。以下のあたりは自分も考えていきたいところ。 〈彼らの関係は、同質的な集団の中でのホモソーシャリティではなく、階級差を前提としつつもそれを超えるようなホモソーシャリティであり、いわばポストモダン・ホモソーシャリティみたいなものじゃないか。そんなふうに、男同士の絆の結び方も多様な形がある。ホモソーシャルという概念を拡張的に考え直さないといけないんだなと思いました。/逆に言えば、「ホモフォビアやミソジニーのないホモソーシャリティ」「善良なホモソーシャリティ」というものもあるのかもしれない。〉(85-86頁、杉田)



















