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ひなこ
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@hnk927
いつも1番悪いことを考えて、その上でせいぜい我慢しようという男
  • 2025年5月4日
    理想
    理想
    「理想」の定義をフロイト読みながら一生懸命に考えてた時期があり、なんとなく手に取った。 えっこれ私の脳内を読まれてる?と思いっぱなしであったが、ここまで「やだなー」を「こうだったら良いのに」に明文化して表現したことがなく。しかもそれが全部全部声に出して笑うほど面白い。「ぐうたらグマ」がいたらもちっとマシな人間になれる気がする。 こういう素敵な人たまにいるけど。本当に一緒にいて楽しい気分になるんだよね。真似しよう。
  • 2025年5月4日
    夜明けの花園
    理瀬シリーズ第4弾かな?いくつか他の本で読んだ話もあったけど、聖と黎二の話がまた読めるのは嬉しいし、「麦の海」でもやもやしてたところの一部が補完されて満足。この「三月の王国」という舞台があまりにも素敵すぎて、「麦の海」1回だけ登場なのは惜しいと思っていた。あの一瞬のきらめきだからこそ美しいのかもしれないけど。
  • 2025年5月1日
    わが指のオーケストラ 1
    小学校のとき手話クラブの先生に借りて読んだ漫画で、もう一度読みたいと思っていた。 ものに名前があると初めて一作が知るシーンや、子どもたちは自分たちに話しかけていた!と親たちが気づくシーンはやっぱり今読んでも感動だし素直に良いと思う。 けど、権力を保つために差別が使われること、同じ「差別されない未来」を目指すはずの人とも連帯ができないこと…どんどん悪くなる社会情勢と共に描かれる後半パートこそがこの漫画の真髄だと思う。これが差別のある社会の中で生きるということだ。 「我々がおし つんぼと差別を受けてきたことと、今度の震災で朝鮮人や社会主義者が虐殺されたことは決して無関係じゃない」「我々は聾唖者が手話をすることが認められる世界…さらにはすべての人々が手話を理解する世界を理想とします」 重い重い。重いけど、冒頭の米俵のシーンのように、その重さが教えてくれることがある。
  • 2025年4月29日
    ルームメイト
    表紙が北見隆さんだったのでチャレンジしたら大当たり。そろそろ家出なくちゃなあと思いながらページ捲る手が止まらず。この手のミステリー形式のホラーまでは行かない不穏な話、好きなんだよなあ。もう亡くなってしまった方らしいがこれから他の作品も読みたい!
  • 2025年4月22日
    てんげんつう
    最近一話ずつ寝る前に読んでいた本。これまでシリーズ一番好きなのねこのばばだったんだけど、これは変わってしまうかも…。良い子だった若だんなの赤ん坊みたいな一面、金次のしょぼくれた(大人気ない)姿に、いつもケロリとしている寛朝和尚の頭を抱える姿、涼しい顔で何でもこなす仁吉が振り回され調子を崩している姿。良いねこういうのも!でも一番は若だんなの大人な姿にほろりときたかな。
  • 2025年4月21日
    性格診断ブームを問う
    ようやく読めた!!!!!! 終わり方、「私はちょっと悲観的です…」で職場にも関わらず笑ってしまったけど、「性格診断にこだわるよりは、多くの体験をして、対話を積み重ねるほうが良いのではないでしょうか」が全てだと思った。 大学の最後2年間で心理学のこと勉強してフロイトとかコフートとかたくさん本読んだけど、やっぱり結論として「人間のことなんかわからない」。だから、インスタントにわかろうとしないで、他の人間とも自分とも対話を続けること。そのためには礼儀と信頼関係を大事にすること。結局そこに行き着くと思った。 ユングも読みたいな〜
  • 2025年4月16日
    三月は深き紅の淵を
    大人になってこの本を読むと、子どもの頃に味わいきれなかったこの本の凄みを思い知る。これほどまでに本に対する愛の深い本はないのではないか。それに、恩田陸さんにとってもものすっごくメモリアルな本なのではないか。 「回転木馬」の「こういう雰囲気で、読んだらこういう気分になる本」を書くという箇所、ものすごく納得。恩田陸さんの本って設定が精緻とか展開で読ませるとかメッセージ性が強いとかそういう意味での名作感はないのだけど、読んだ時の感覚が忘れられないし、ジャンル「恩田陸」としか言いようのない雰囲気がある。いやほんと雰囲気としか表現できない。 そして、語られていない物語があって、それを語ろうとしている、という位置取りで書いているのもすごくわかる。いつまでも本を読もう。
  • 2025年4月13日
    「ほとんどない」ことにされている側から見た社会の話を。
    うぐぐぐぐぐぐ。今日はずっと信田さんが書かれていた「自分が悪いということにした方が世界は合理性を保てる」の話を読んでいる気がする。社会のあり方を選べるなら、生まれてきた者を歓迎する社会がいい。こんなどうしようもない残酷な社会だが、あなたがあなたとして生きていくことを歓迎します、という社会が。 SNSという、マーケティングによって作られた蛸壺の中で生きられるようになったからこそ、「痴漢OK子」なんていう存在するかも怪しい存在を当たり前に信じてしまい、「痴漢冤罪」の話の中で「痴漢した当人」は透明化され、差別に対して本当ならば連帯できるはずの人たちがいがみ合い、無関心の人からはさらに煙たがられる。なんと、ぐったりがっかりする世界だが、何度脱力しても、立てた中指を心に留めて、少しでもマシな世の中をと書き連ねる著者の語りには勇気づけられる。
  • 2025年4月13日
    それで君の声はどこにあるんだ?
    その時には読まなかったが、ずっと頭に残ってしまう本というのはある。「それで君の声はどこにあるんだ?」。 読んでいるとなんとなく著者と一緒に授業を受けているような感覚を覚える。頭を掻きむしってわからなさと対峙して、ある時本や先生のたった一言が光明に感じられる。世界に対する大きな問い、自身の生に対する大きな問いを背負った者だけが感じるあの感覚、懐かしい。 「黒人問題ではない、黒人の危機だ」「私たち黒人は、これまで何人ものトランプと対峙してきた」などハッとさせられる。「あんたにはわからない問題(勝手に命名)」についても書かれており、なんと開かれた正直な本かと思った。
  • 2025年4月12日
    北見隆装幀画集 書物の幻影
    小学生の時に「麦の海に沈む果実」を手に取った時から好きなイラストレーターの方。ずっと欲しかったが読んでおらず、この度の個展を機に購入した。 表紙はまだしも、挿絵が入っていると、物語に没頭しているところをハッと引き戻されてしまう時がある。しかし、この方の絵は作品世界から生まれていて、本から作り上げた「わたしの」物語を決して壊さない。むしろ物語の世界に誘ってくれる、不思議な吸引力のある絵だと思う。 「あの」お茶会はまだ続いていたようで嬉しかった。いつまでも続く本の世界への深い愛が詰まった一冊。
  • 2025年4月12日
    なぜ人は自分を責めてしまうのか (ちくま新書 1845)
    自責感情それ自体を深掘りするものかと勝手に想定していたが、母娘の関係から紐解いていく感じだった。実は最も関心を寄せているため、非常に面白かった。でも読みながらしんどいなっていう自分もいて、まだ名残があることに気付く。先生と話したくなった。
  • 2025年4月8日
    東京都同情塔
    東京都同情塔
    国立競技場にも行きたくなったし、建築家というものにも興味が湧いた。生成AIにプロンプトを入力して、確率論が弾き出した文章が浮かび上がるのを眺めながら、妙な気持ちになる。この誰のものでもない、何物でもない、無味無臭の文章はなんだろうと思う。AIが吐き出してると思うからかもしれないけど。この本を読んで「AIっぽさ」というのがなんとなくわかるものなんだなと思っておかしくなった。
  • 2025年4月7日
    丕緒の鳥 十二国記
    うー!全部読み終わっちゃった。白銀の墟ではどれだけ王がみんなの希望になっているかを感じたけど、この本では王の手が届かないところでみんなが戦っている。現代に通じるファンタジーなので、自分ができることは何?って思わされる短編集。
  • 2025年3月30日
    魔性の子 十二国記
    映画ゴーストワールドとか、最近「この世界の人間じゃないかも」と考える話に当たる。広瀬の「この世界の人間だったことがわかってしまった」痛みは切実すぎる。今はこの世界の人間として生きていくことを受け入れているけど、でもやっぱり「この世界の人間だった」落胆は忘れない。まあ、やっぱりね、という感覚に近いのだけど。十二国記の他の本を読んだからこそそのテーマを掬えたのではないかという感覚もある(ホラー苦手なので)が、単なるエピソード0としての面白さより、広瀬の痛みが読み手に伝播するような、本筋そのものの面白さが上なのがすごい。
  • 2025年3月30日
    「ほとんどない」ことにされている側から見た社会の話を。
  • 2025年3月18日
    イスラエルについて知っておきたい30のこと
    もう何年も前に「ガザに地下鉄が走る日」が話題になって、それでも何も読まなかった。今更読むなんて恥ずかしいが、本当に何も知らなかった。流石にパレスチナで起きてることは宗教対立ではないとわかっていたし、あれ?と違和感持ってからボイコットなどもできる限りやってみているけど、もっと早く知るべきだった。日本が世界の紛争に大きく加担していること。ちゃんと学ばないといけないこと。ずっと同じことを繰り返していること。根底に差別と暴力があること。
  • 2025年3月17日
    性格診断ブームを問う
    巷のMBTIは心理テストくらいの意味合いで接していたら、意外と真実だと思っている人もいるらしいと知って怖くなった。インスタントに他人を、自分をわかった気になれるからこういう心理学の濫用は怖い。やはり小塩先生。
  • 2025年3月16日
    だまされ屋さん
    「あんたに言ったってどうせわからない」「誰かにわかってほしい」「自分なんかいなくなった方がマシだ」「もう誰も傷つけたくない」人生の中で何度も何度も何度も何度もそんな衝動を飲み込むことがある。被害者にならないことも加害者にならないこともどちらもどうやったってできない中で、どうやって人と生きていけるか。途中から、これはすごいものを読んでいるぞ、という恐れに近い感覚を抱いた。
  • 2025年3月16日
    千年のフーダニット
    文句なしに面白かったー!SFとしても結構世界観がしっかりしていて読み応えあるし、ミステリーとしてもめちゃくちゃ面白い。森ミステリとちょい質感が似てるような。
  • 2025年3月15日
    白銀の墟 玄の月 第四巻 十二国記
    わぁぁついに読み終わってしまったー、感慨深い。これ3巻と4巻の間リアルタイムで待ってたファンはすごい。4巻の最後の章に入ってもなお、「本当にこの巻で終了なんだよね?」と不安になるくらい、今回は怒涛のピンチ続き。阿選はみんなから何故謀反をしたのか、と問われることを一番恐れていそうなので、最後「討たれた」とだけ書いてあって少し安心した。
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