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@konokono301
  • 2026年7月10日
    架空の犬と嘘をつく猫
    末っ子の死を受け止められず精神を病む母、女へ逃げる父、家族を受け入れられない姉、哀しみを抱え心のよりどころとして架空の犬を撫でながら育った主人公「山吹」の30年間の物語。 重く歯痒い展開が繰り返されると覚悟して読み進めたけれど、山吹の成長が著しかった。
  • 2026年7月5日
    夫は松田龍平じゃないけれど
    タイトルが個性的で手にとったエッセイ集。 読み進めると著者は山口在住で教師でもあり、歌人でもあることを知る。 エッセイや短歌の他に夫との夫婦往復書簡もあり、盛りだくさん。 夫婦の往復書簡は自分にも出来るだろうかと想像するも、思わず身震い。 堀さん家族、素晴らしいです。
  • 2026年6月28日
    カフネ
    カフネ
    主人公の薫子は法務局務めの41歳で国家公務員という設定。この設定の小説は初めてかも。 薫子は不妊治療の末に流産そして夫から離婚を突きつけられ、更にひと回り下の最愛の弟の突然死により、私生活は酒に溺れる日々。 弟は遺言書保管制度を利用して法務局に遺言書を預けていた。そして、遺言書に書かれていた弟の元恋人「せつな」と出会うことになる。 タイトルのカフネの意味は「大切な人の髪にそっと指を通すしぐさ」とのこと。人と人が分かり合えるのは難しいが、大切にすることはできるというメッセージをしっかり受け止めた。
  • 2026年6月21日
    52ヘルツのクジラたち
    さすが本屋大賞2021年受賞作品。 グイグイ引き込まれ、心を鷲づかみにされ揺さぶられた。 虐待、ネグレクト、LGBTQとかなり深刻なテーマだった。 声なき声を聞き手を差し伸べるということは、こんなにも困難だけどとてつもなく尊いということをこの作品から学んだ。 キナコと少年の未来がどうか明るいものでありますように。
  • 2026年6月15日
    笑う四姉妹 ひとつの庭と四つのおうち
    戦後を生き抜いた四姉妹それぞれについて描いた作品。視点は四姉妹だけでなく姪からのものもあり時代の特徴をうまく捉えていると思った。 きっかけはさまざまだが仙台から東京に移り、一つの庭を囲んで四姉妹は家を建てて暮らす事になる。持ちつ持たれつも同居でない絶妙な距離感が良い。 父の借金と失踪、母の死、姉妹の老いと別れが現実として押し寄せてくるが、それでも明るく生き抜く姉妹から力を貰った。
  • 2026年6月15日
    阿弥陀堂だより
    物語の前半は作家となった孝夫の少年期から高校の同級生で医師となった妻美智子との結婚までを。 後半は妻の心の病いをきっかけに孝夫の故郷信州へ帰郷する事になり、そこで阿弥陀堂の堂守おうめさんや役場の若い広報担当の小百合との出会いを描いたもの。 おうめさんの俗世から切り離された慎ましやかな暮らしはまるで仙人のよう。 美智子は小百合さんの癌の治療に関わることで、自らの心の病から回復していく。 地味ながら深い作品でした。
  • 2026年6月3日
    ときどき旅に出るカフェ
    会社勤めの主人公瑛子が偶然見つけたカフェは元同僚が営むお店だった。 そのお店はカフェ・ルージュという名で、元同僚の店主が世界各地旅で出会った料理を提供する一味違った喫茶店である。 意外な美味しさに出会えそうで、実際にあればぜひ行ってみたい。 終盤の店主を巡るトラブルにはヒヤヒヤさせられたけれど、毅然とした潔さに触れることができて晴れやかな気持ちで読み終えることができた。
  • 2026年5月26日
    55歳からのハローライフ
    5編の中短編小説で、題名のとおり55歳あたりから晩年へと向かう年齢の人々が書かれている。 婚活、ホームレスの親友との死別、熟年夫婦のペットロス等重めの話で、今さら知りたくもないというか嫌な気分。 主人公が常にフルネームで書かれているのもキザっぽくてどうも鼻につく。 頑張って最後まで聴いたのは、オーディブルのナレーターが原田美枝子さんだったからかな。
  • 2026年5月18日
    和菓子のアン
    デパ地下の老舗和菓子屋でアルバイトとして働き始めた通称アンちゃん18歳が主人公。 和菓子屋の店員達はプロフェッショナルだけど実はかなり個性的なところが魅力的で、アンちゃんとのやり取りにクスッと笑える。 和菓子や和菓子に関わる人の謎解きで物語は進んで行く。 暖かいやり取りばかりで、安心して気持ち良く読むことができた。 そして改めて和菓子の良さを感じたので、今週末は上生菓子を買って帰ろう。
  • 2026年5月12日
    木挽町のあだ討ち
    時代小説はほとんど読まないのだけど、映画にもなっているのでストレスなく読めると踏んで手に取った。 あだ討ちを目撃した芝居小屋の面々とあだ討ちをした菊之助とのエピソードが次々と語られていく様は、テンポが良いのですぐに引き込まる。 そして、案の定スッキリとした気分で読み終えることができた。 オーディブルのナレーターは6人と多く、芝居を見ている感覚に近い気がした。
  • 2026年4月26日
    永い言い訳
    永い言い訳
    主人公の人気作家津村敬(本名:衣笠幸生)は浮気中に妻がバス事故で亡くなる。死なれるのは迷惑だという思考の自分勝手ぶりと人に向ける悪態につくづく嫌な気持ちになる。 それでも展開が見えて来ないので終わり方が気になり読み進めると、人の弱さと再生に寄り添うような内容で感動がじんわり込み上げて来た。 オーディブルのナレーターがなんと池松壮亮と黒木華さんで、映画を観ているかのような錯覚さえしてしまう。 素晴らしかった。
  • 2026年4月26日
    イン・ザ・メガチャーチ
    推し活はさぞ楽しいだろうと羨ましくなるが、搾取されるのはごめんだ。 陰謀論を実しやかに聞かされることもあるが、ある意味純粋なのねーと感心してしまう。 角田光代さんの「方舟を燃やす」もそうだったが、この作品も社会の狭間で人が操られていく構造がよく見える。 正解がひっくり返されて来た歴史を私たちは先人から学んで来たけど、それを生かせていないことを知りつつもある。 なにわともあれ、この頃はソコソコが心地良い。
  • 2026年4月21日
    エピクロスの処方箋
    早世した妹の息子を引き取るために大学病院を退職し、京都の地域医療の病院へ異動した医師のマチ先生が主人公。 患者やその家族、命との向き合い方がとても真摯で暖かく、内視鏡の名医というまさに理想の医師。 さらに控えめで先輩からは可愛がられ、後輩からは慕われ、甘いものに目がないとうお茶目ぶりまでこぼれ落ちてくる。 これほどまでに完璧なのに全く嫌味もなく、スピノザ的哲学が神々しいノンストレスな作品でした。 爽やかな気持ちで読み終える事ができて、あぁスッキリした。
  • 2026年4月12日
    カフェーの帰り道
    大正から昭和の時代への移り変わりが、東京上野の寂れたカフェーを舞台として書かれてる。カフェーで働くのは女給さん達。 女性が外で働く事がまだ豊かなことではないとされていたが、夢のため、生きるために動き始めた女性達が頼もしい。 やがて戦争に巻き込まれ、身動きできなくなっていく。そして大切な人を戦地へ送り出さなくてはならない。 市井の人々の物語なので展開は一見穏やかにも思えるが、100年前の自分の日々として置き換えると胸が詰まる。 後から後からじんわりと思い出しては日々の大切さが感じられる。良い作品でした。
  • 2026年4月11日
    女王さまの休日
    待ってたよ〜マランカランの新作。 これは発売してすぐに読んだもので、今回はお店ではなく台湾が舞台。 シャールさんは変わらずとても魅力的でした。 少数派を排除しない「おおまかな合意」という考え方に共感。これからの時代に必要な気がする。
  • 2026年3月28日
    あなたのゼイ肉、落とします
    ダイエットの個別指導を行う大庭コマリの見た目は、一見ふくよかだけどよく見ると筋肉質。そしてキルティングのバックを持って登場する。 指導を依頼した49歳女性管理職や記憶喪失になった32歳エリート男性そして10歳の男の子まで、すっかりコマリさんによって心のゼイ肉まで落とされ、人生が好転して行く。 垣谷さんの作品は読む前から面白いに決まってる。 タイトルから想像していた軽妙さを遥かに超えて、社会問題や人間の尊厳にまで踏み込んだ物語に、読んで悔なしでした。
  • 2026年3月28日
    三頭の蝶の道
    三頭の蝶の道
    まだ女流作家と言われていた3人の小説家の葬儀から始まる作家と編集者、文壇界隈を書いた作品。 モデルとなったのは、河野多恵子、大庭みな子、瀬戸内寂聴らしい。 交流のあった若手作家として登場しているのは、作者の山田詠美さんではないかと言われている。 なんとも個性豊かでしたたかで、女流を逆手に取ったり利用したりと圧倒されるほど。 40年前に瀬戸内寂聴さんの講演を実際に聞いたことがあるので折に触れ動向を気にしてはいたが、久しぶりに本を手に取ってみようかなと思っている。 オーディブルのナレーターは高畑淳子さん。 個性的ゆえに声色がすべて高畑さんで、今のは誰だった?となりつつも好きな俳優さんなので楽しく聴けた。
  • 2026年3月8日
    板上に咲く MUNAKATA: Beyond Van Gogh
    版画家棟方志功の妻チヤが亡き夫を回想する形で物語は紡がれている。 ゴッホのひまわりに感化され自分もゴッホになると決めた棟方のパワーの凄まじさよ。一方で妻への愛情は深く、子煩悩でもあった様子も知ることができた。 オーディブルのナレーターは俳優の渡辺えりさんで、津軽弁の軽快さと力強さをリアルに体感できたことでこの作品がさらに際立った気がしている。
  • 2026年3月6日
    ⾳を⽴ててゆで卵を割れなかった
    さまざまな理由で「食べられなかったもの」をめぐるエッセイ。 着眼点やタイトル、装丁が今っぽいなあと思いつつ特に留まるものもなく読み終えた。 忘れてしまったのかなぁ、私も幼少期は繊細だったはずなんだけど。
  • 2026年3月6日
    暁星
    暁星
    大臣を襲撃した殺人犯である永瀬暁の話かと思いきや、後半は作家である白金星香の話しが始まるという二部構成となっていて、あれ?となりつつも読み進めると、あれよあれよいう間に二人が絡み始め、目が離せない展開になった。 親から背負わされた業という共通点が重くのしかかり、貧血になりそうな気分。 お互いを思いやる二人の気持ちがひたすらに切なく、読み終えて茫然とするもひと筋の光が見えたのが救い。
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