脳のお休み

35件の記録
- doji@doji_asgp2025年6月30日読み終わった記憶が記憶を呼び起こし、整理されないままの感情をことばが届ける。あまりに精細な描写に入り込んでいくと、ぎょっとするような傷や痛み、死に出会う。他人の記憶なのに、じぶんの記憶も掘り返されるような気持ちになった。著者の他者に対しての視線を読んでいると、なんだか涙腺がゆるむような気持ちになる。「私は、早く目覚めてほしいと願いながら誰かの顔を覗き込むことが愛だと思った」p166
- 久保みのり@kubomisan2025年6月19日読んでる@ 自宅私は明らかに足りていない。けれど足りていないから産んではいけないというか、いつか子が「2」や「1」になり、「0」になったとき、そうなったのは親が「4」だったからだと子が思えば、親を憎むしかなくなる。産んだ子に殺されるかもしれない。その前に殺してしまうかもしれない。(p.200) もう、もうやめてくれ。と思うけれど読んでしまう、泣いてしまう。 この人は賢い。賢くて自分を責める人は、きっと辛い。弱い自分を認めてよ!と言えたらどんなに楽なんだろう。 出生率が下がるのは当たり前だよ。弱い自分、どうしようもない自分を認めてもらえない環境で、誰が産むか。産んだら産んだで「あなたが決めたことでしょう」と母の責任にする偏り。 頼むから、弱くてもいいよと言ってほしい。誰に?私は、家族にも社会にもそう言われたい。
- 久保みのり@kubomisan2025年6月18日読んでる@ 自宅地獄なんてどこにでもある。(p.148) カバーに書かれている「高い金払って大学行かせてもフリーターか。くその役にも立たないな。」はどこに書いてあるんだろうと怯えながらページをめくっていたら、この言葉の近くにあった。 経済成長、マッチョイズム、それらの皺寄せが弱き者にいっているのではなかろうか。暴言を吐く父親だって弱き者だ。この父親をどうにかしても、心が殺される人は別の場所にたくさんいるだろう。涙が出た。
- 久保みのり@kubomisan2025年6月14日読んでる@ 奈良市「私はセブン-イレブンの地縛霊だと思う。」(p.062) こんな冒頭なかなかない。コピーをつくる才がありすぎる。元アルバイトとしてのセブン-イレブンへの期待を地縛霊と表すなんて。もし蟹の親子さんと友だちだったら、自分では気づかない妙な癖を指摘されそうでドキドキする。ドキドキしつつも、この人の見てる景色をもっと知りたいと思ってしまうのは確かで、本にしてくれてありがとうございます。
- blue blue@blueblue2025年3月9日読み直した「どれだけ補充しても脳のエネルギーがまたすぐに無くなってしまう状態ですから」と言われて、あ…と腑に落ちる。 脳のお休み、とは本当に的確だなと、この本を思い出した。これなら読めた。
- 白川みどり@midorishi_2024年7月5日かつて読んだ霧の中にいるような読書体験だった。ひんやりと冷たく、静かで、重たい何かが身体を纏う。じっと目を凝らしてみる。淡々と、独白のように吐露される文章は、容易く共感することを決して許してくれない。