光の犬(新潮文庫)

25件の記録
- 夏海@myhookbooks2025年9月16日読み終わった核家族であるということ、血の繋がりゆえの嫌悪、優しさを黙らせる自己防衛、達観し線引きし関わらないこと、諦めゆえの負担、さまざまな要因から歪み、歪なまま固まり老いていく人々。 一家族を軸にした話なので、逃げ場がなくて辛かった。 核家族の中で発生する歪みは、優しい人への負担にしかならない。優しい人はどうにかしようとしても、歪みは硬く、優しい人を傷つけ、疲弊させ、諦めさせる。 添島家の話は、決して珍しい話ではなく、よくある話だからこそ、惹きつけられるのだけど、同時に虚しさも感じた。 タイトルが「光の犬」だけど、犬は添島の光だったのだろうか。そういう意味なのだろうか。あまりにも風景のように描かれた犬たちだった。 作者の意図とは違うかもしれないけど、核家族について考えさせられる話だった。核家族で育ったから、核家族の良いところがたくさんあるのは分かるし、核家族で良かったと思うけど、子供を育てるということだけを考えると、核家族はとても不向きなシステムだと思う。ただ祖父母と一緒なら良いという訳でもなく、やはり複数家族で見守り育てるのが良い気がする。たくさんの目、価値観、立ち位置、役割の中で育った子はどんな風に大人になるのだろうか、としばし考えた。
- ekmiico@ek-wine19722025年9月14日読み終わった昨日、朝5時すぎに起きて残り200pあまりを読み切る。朝の読書は捗る。 松家さんの本は4冊目だと思う。どれも大事にしたい本ばかりだ。
- ブックスエコーロケーション@books-echolocation2025年4月5日新刊入荷@ ブックスエコーロケーションブックスエコーロケーション、4月5日(土)オープンしております。19時まで。ご来店お待ちしております。 松家仁之『光の犬』新潮文庫 ひとりひとりの人生は奇妙にゆがみ、奇妙に偏っている──。助産婦の祖母、独身の三人のおばたち、会話の少ない父母、のびやかな姉・歩と気難しい弟・始。それぞれの願いと葛藤が溶けあいながら、三世代の時間は進んでゆく。北海道の小さな町を舞台に、失われてゆく一族の姿と、色褪せない人生の瞬間を、記憶をたどるようにして描き出す。百年にわたる家族の物語。 #信州 #長野県松本市 #松本市 #本屋 #書店 #ブックスエコーロケーション