琥珀の夏

36件の記録
- えびわさび@ebiwasabi2025年9月23日読み終わったミライの学校で自主性を育てるために親と離れて共同生活を送る子どもたち。特殊な境遇にある子どもたち。そんな子たちと過ごした夏休みの思い出。 自分とは全く違う、無関係だと線を引く一方で、都合の良い時にだけ思い出から取り出して、まるで自分事のように感傷に浸る。 同じ経験がある訳ではないものの、全く身に覚えがないとは言いきれない。自分の中にある直視したくないズルさを突きつけられ、責められているような気分になる小説だった。 ミライの学校の問題が表沙汰になるまでに、きっと多くの外部の大人たちがその問題に気付いていた。それでも全員、見て見ぬふりをしてきた。自分には無関係だと、都合良く線を引いてきた。そうやって見捨てられた子どもたちにも明日はあり、未来がある。そのことを、大人たちは心に刻む必要がある。
- りら@AnneLilas2025年5月21日読み終わった@ 自宅たまたま現代の法子と同い年で、ミカやノリコの初登場時の年齢の子供がいて、保育園に落ちたこともあるという共通点もあって、ぐいぐい引き込まれた。 ミカがノリコにだけ秘密を打ち明けるひそやかな連帯感や、ずっと友達ではいられなかった哀しみ、思いもよらない形での再会……小学校時代にスポーツの合宿でしか会わない友人がいたことを久方振りに思い出して、何ともエモかった。
- 権子@m_gonko2025年3月7日読み終わった心に残る一冊2025/3/7 読了 白骨化した少女の遺体が見つかった事から、ある小学生の夏の合宿の思い出が蘇る弁護士の主人公。少女の遺体の発見から過去を巡り、事件に翻弄される。 読み応えたっぷりで、終盤になるにつれ、登場人物に感情移入し、涙が出そうになった…。圧巻の辻村作品でした!
- Ai@aaaai2025年3月6日読み終わった誰しもが心当たりがあるであろう、幼少期の友人関係の中のヒリヒリした感情、膨らんだ自意識… 子どもたちを描く辻村さんの文章はいつもリアルで、子どもを侮らずリスペクトしていることが伝わってきて好き。 子どもたちが共同生活を送るカルトと批判された施設が舞台。 教育をめぐる理想は、カルト的なものとグラデーションなのかも。
- haru_68@haru_682024年10月5日読み終わったNo.7(2024年7冊目) 『琥珀の夏』 辻村深月 ✒︎ ___________________________________________ カルト集団は少し前に話題になりました。 現実のカルト集団の内部はわかりませんが、 この本を読み進めるうちに、頭の中でそのイメージが 自然と作り出されていくような感じ、、、 子ども目線での描写にも注目です^ ^ 特に最終章! 法子とミカの回想には自然と引き込まれました^ ^ ✳︎あらすじ✳︎ かつて、カルトだと批判を浴びた<ミライの学校>の敷地跡から、少女の白骨遺体が見つかった。 ニュースを知った弁護士の法子は、無騒ぎを覚える。 埋められていたのは、ミカちゃんではないか――。 小学生時代に参加した<ミライの学校>の夏合宿で出会ったふたり。 法子が最後に参加した夏、ミカは合宿に姿を見せなかった。 30年前の記憶の扉が開くとき、幼い日の友情と罪があふれ出す。
- 𝒎𝒂𝒎𝒊@mami_literaryescape2023年11月5日読み終わったあらすじをサッと読んで購入した本なんだけど、胸に来るものがあるというか、ズーンとするというか…… ご時世的にも考えさせられるものがありました。 人にすすめるか、というと微妙なところではある。