年年歳歳

21件の記録
Sanae@sanaemizushima2026年8月23日読み終わった最近、仲良くなった韓国の子にファン・ジョンウンってとってもいい作家だと思う、と伝えたら、彼女は大ファンで目をうるうるさせて喜んでいた。というわけで、邦訳は全部読まなきゃと思う。 ファン・ジョンウンを読むのは個人的に、気持ちもきちんと座って読める感じがする。 朝鮮戦争や貧困で苦労された母、イ・スンイルが喧嘩をする娘二人を見て思うシーン 「子供たちは小さい時みたいにしょっちゅう争いはしなかったが、はるかに辛辣で、母親には理解できないことをめぐってけんかした。それが何であれ、イ・スンイルは呵責を感じた。それが何であれ、自分の手で渡したものがあの子たちの手に渡って割れ、その破片を握り締めて子供たちは血を流すのだと、イ・スンイルは思った。」(p102) 森崎和江「からゆきさん」で、圧倒的な苦しみは三代に渡って続く、みたいな表現があったと記憶していて、それに近いお母さん自身の苦しみなのかなと思った。 「大人になる過程って、地面に落ちたものを拾って食べることなのかもしれないとハ・ミヨンは言った。もう落ちて汚れたものの中から、それでも食べられそうなもの選び、汚物を払って口に入れること、とにもかくにもその中の、少なくとも自分から見てちょっとはマシなものを食べること、それが大人の仕事なのかもしれないね。それってつまり、忘れることなのかな。」(p136) ヴァージニア・ウルフの「波」の中の表現と響き合っているセリフなのだが、印象的でこれからも思い巡らせたいのでメモ。 そして何より毎度の如く、訳者の斎藤真理子さんの解説は間違いない。解析度が上がる。









なかちきか@susie_may41412026年2月15日読み終わった@ 3rddg books+瞎驢庵『野蛮なアリスさん』が、なぜか合わず放り出してしまったので、こちらも積読だったのだけれど、『曇る眼鏡を拭きながら』でくぼたのぞみさんが、訳した斎藤真理子さんにお礼を言って褒めていたので、読み始めたら一気だった。 ハン・ガンが光州事件と済州島を描いて、ファン・ジョンウンは鉄原を描いた。朝鮮半島は国土が戦場になり、村が丸ごと消滅したような体験が生々しく記憶されているのだと、今さら気づかされた。 くぼたのぞみさんも指摘しているし、作者のあとがきからも感じるように、これは家族の物語でなく、一人一人がその人生をここで生きるということを描いた作品。俯いたり背を向けたりしている女たちの足元から、ぽっと小さな希望の光が打ち上がるのを見るような読後感でした。



幸緒@kons_03202025年7月2日読み終わった遠景に歴史や社会があり、その近景にひとびとが生きている、というわけではなくて、ひとびとのなかに歴史も社会もおり込まれているのだ、と読後おもった。ファン・ジョンウンのほかの作品も読みたい































