複眼人
44件の記録
画伯@ggahak2025年9月1日読み終わったパワーズ『オーバーストーリー』にも通じるものがあるお話で、オーバーストーリーが怒りに似た切迫感、焦燥感で駆動するとすれば、複眼人は諦念というか、喪われるものへのさめざめとした悲しみ、惜別に覆われている。台北などの都市部ではない台湾が舞台で、複数の少数民族が主要な登場人物に含まれる。あとがきによると著者にも聞いて彼らの話す単語のよみがなはできるだけその言語の発音に近いものにしているそうだ




春日部@1112345678999_w2025年8月26日買った@ SAKANA BOOKS(サカナブックス)買うつもりなかったのに行ったら思いがけず気になっていた本が置いてあり購入、出会ったら勝てない❕️
徒然@La_Souffrance1900年1月1日読み終わった装丁に惹かれて読み始めたけれど、文章が想像以上に凄かった。頭の奥が痺れるような感覚。 作者が環境問題に関心のある人らしいけれど、読むあいだはそれに関連付けて読み解くことはせず、ただ流れに身を任せてページをめくった。 読後なんとなくSEKAI NO OWARIの虹色の戦争という曲を思い出した。 それから自然と、作者が環境問題をどう考えているのかに思いを馳せた。多声的に描くことで、二項対立が緩まる気がした。しかしなんというか、多くの登場人物が現れるものの、それぞれが役割的だったり、限られた人間関係の中で描かれていたりする印象もあり、それの意味を測り兼ねている(意味……というのは言葉が過ぎるけれども)。 以下は環境問題以外の感想 アトレや先住民の人々など、自然とともに生きる者たちの描写を美しいと感じると同時に、どこか後ろめたさを覚えた。 なぜなら文明の側に立つ私は、ときに自然と共にある他者を理想化し、純粋さや調和をそこに投影する。そうしたロマン化のまなざしは、一見すると共感のようでいて、支配の歴史と隣り合わせにある可能性をもつ。「自分たちは文明化された存在である」「彼らは自然に生きる原初的存在である」という上下関係や、「自然と共に生きることこそ素晴らしい」というような美化というかたちをとった支配。自分が感じた憧憬がこれに近いものなんじゃないかと思って。







































