

蔭山
@kie_doors
定有堂教室の読書会で取り上げられた本
システムの外に出ていく本
気ままに読んだ本
- 2025年11月22日
絶縁ラシャムジャ,ハオ・ジンファン,アルフィアン・サアット,ウィワット・ルートウィワットウォンサー,村田沙耶香,韓麗珠読んでる村田沙耶香の『無』を読む。最初は笑って読んでいたが、自立した人間として社会の中で生きるのに必要な前提さえも揺さぶってくるような恐怖を感じた。 - 2025年11月21日
自分以外全員他人西村亨読み終わった中学生の頃、太宰治の『人間失格』を読んで「これ、私だ…」と思った。中年の今、『人間失格』を読んで作家を志したという西村亨が書いた『自分以外全員他人』を読んで「これ、私だ…」と思った。 - 2025年11月19日
アファーマティブ・アクション南川文里読み終わった2025年11月の「読む会」の本。「積極的差別是正措置」と訳されるアファーマティブ・アクション。具体的には入試、就職、昇給試験の際に人種、出自を考慮するなど。黒人をはじめとした人種差別問題が根強いアメリカでのアファーマティブ・アクションの歴史を書いた本書。それに関した政策や訴訟を通して「自由」「公平」「競争」というアメリカ人的精神も学べる。 - 2025年11月15日
- 2025年11月8日
- 2025年11月1日
受け手のいない祈り朝比奈秋読み終わった交通事故で、人が車に轢かれて何mも引き摺られたという報道をたまに聞くけど、引き摺られた人はどうなるか、ここに書いてある。 人は二日三日ろくに寝ずに働くとどうなるのか、ここに書いてある。 胃潰瘍、小腸に開いた穴、目の前の「見える」人体を科学的に処置する医師の姿と、食べ物が喉を通らない、眠れない、微熱状態が続くなどの極度の疲労を溜め込んだ彼ら自身の身体の中身と発狂寸前の精神の対比を興味深く読んだ。 - 2025年10月26日
まぶた小川洋子読み終わった15歳の少女が、髪を美しく整えていて、紳士的だけど陰のあるおじ様と逢瀬を重ねながら、彼の頼りないかっこ悪い姿の数々を見ることになる表題作「まぶた」など、どれも美しく語りながら微妙にいや〜な気持ちになる短編小説8篇。 - 2025年10月18日
- 2025年10月13日
特別料理スタンリイ・エリン,Stanley Ellin,田中融二読んでる『儚い羊たちの祝宴』収録の『儚い羊たちの晩餐』の影響で読んでみた。『儚い〜』も事件の真相を詳らかにはせずそれが逆に想像を促し恐怖を演出していたが、この『特別料理』はもっとスマートにレストランでの客、店主、給仕のやり取りを描いていて目が点になった。 - 2025年10月12日
金閣寺三島由紀夫読み終わった地方の貧乏寺の一人息子がこんな華麗なレトリックを用いて長広舌ふるうわけない。これは金閣寺放火事件の犯人に寄り添うものではなく執筆当時ボディビルをはじめていた三島の「己の美意識を行動に出す」「体現する者になる」という意志の表明のように思われた。 - 2025年10月4日
- 2025年9月30日
青い落ち葉キム・ユギョン,松田由紀,芳賀恵読み終わった北朝鮮から脱北した作家の短編小説集。北朝鮮の農村での話、脱北者視点の韓国での暮らしの話、脱北途上の中国での話、色んな切り口で北朝鮮出身者の苦難、懊悩が書かれていて興味深く読んだ。 - 2025年9月27日
- 2025年9月17日
ジョゼと虎と魚たち田辺聖子読み終わった収録作品のひとつ『恋の棺』の主人公・宇禰、大人の余裕ぶっこいて物語は終わっているけど、実はこの後泥沼になるんじゃないかと私はにらんだ。 『荷造りはもうすませて』、身をよじって読んだ。 - 2025年9月13日
メメントラブドール市街地ギャオ読み終わった「私」にはいくつか顔がある。マッチングアプリでノンケの男を釣って喰っては「たいちょー」として行為シーンを裏アカに上げ、平日昼間はSIer企業の院卒若手正社員「忠岡」として労働しながら、新宿区住まいの家賃のために「うたちょ」の姿で男の娘コンカフェのキャストとして立つ元“高専の姫”ポジションー(帯分より) この時点で目まぐるしい生活をしているらしい主人公にくらくらするのだが、 チー牛という概念が生まれて、それまで曖昧だった情けなさに輪郭が与えられて、本当に良かったと思っている。そういう男たちには一生ジェネリックコンバースみたいなスニーカーを履いていてほしいのに、最近のチー牛たちはちゃんとウォーキングシューズじゃないほうのニューバランスや型落ちしたエアマックスなんかを履いていて小賢しい。(5ページ目より) 店を出て二秒でもち助に撒かれて、別に一緒にタク乗りたいなんて思ってなかったしそもそも私チャリだし、でもちゃんと不愉快さが勝つ。(44ページ目より) 住んでいる文化圏が違うので「共感」というのではないけれど、主人公が自身の感情の機微を斬新な言葉遣いでつぶさに掬い上げていて面白かった。 - 2025年8月15日
朝鮮短篇小説選(下)三枝壽勝,大村益夫,長璋吉読んでるNHKラジオ高橋源一郎と読む「戦争の向こう側」で李箱の『翼』が紹介されていた。放送では翻訳家の斎藤真理子さんがゲストで、彼女が翻訳した光文社古典新訳文庫を源一郎さんが一部だけど朗読された。それを聴いてあまりに不思議な文章に衝撃を受けた。うちに積読していた本作に長璋也さん訳で『翼』が収録されていたので全部読んでさらに衝撃。 - 2025年5月16日
- 2025年5月16日
信仰村田沙耶香読み始めた帯文にある「なあ、俺と、新しくカルト始めない?」と言った男のゴミ野郎ぶり、「好きな言葉は「原価いくら?」」の主人公の想像以上のクレイジーぶり、伏兵の同級生の化けっぷり、鼻の穴の美白という創造、すんごい濃密な50ページ。 - 2025年5月5日
しろいろの街の、その骨の体温の村田沙耶香読んでる - 2025年4月29日
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