くらのかみ

28件の記録
- 紫嶋@09sjm2025年7月19日読み終わった借りてきた「田舎の旧家の相続問題と、不穏な祟りの噂」という舞台設定は、否応なしに仄暗い事件を予感させてくれる。 事実、この家の後継問題は泥沼化している様子ではあるのだが、この本は元々が子供の読者も想定したミステリーということで、人間の醜さや死の気配の描写は最低限であり、それよりも「力を合わせて真相を暴き、犯人を見つけて親を守ろうと奮闘する子供達の姿」にスポットが当てられている。そういう意味では少年探偵団的なワクワクとした要素も含まれる。 とはいえ、田舎の家特有の迷路のような広大な構造や複雑な家系図を読み解きつつ謎を考察するパートはなかなかに本格的だった。また「いるはずのない子供に扮した座敷童子」というファンタジー要素が一粒加えられることで、独自の空気感が生まれている。 泥沼化した大人の話し合いの詳細が明かされない分、はっきりしない点も多くて物足りなさを感じるという部分もあるのだが、残虐表現などがないため子供がミステリー小説デビューをする際の最初の一冊にはちょうど良いと思う。
- amy@note_15812025年3月12日かつて読んだ感想小野不由美小野不由美の「くらのかみ」文庫化!待ってた!小野不由美は何を書いてもめちゃめちゃおもしろい…ほんとに…。なんか前も言ったな? これは主役が子どもたちなんだけど、その子たちが自分たちで情報を集めて謎を解明していく本格ミステリ。ホラー風味のある本格ミステリなのだが、こんなん小野不由美の十八番だからおもしろいに決まってる。 子どもたちが大人の間に起こった問題を解決すべくあれこれと探るのだけど冒険譚の風味もあるので、大人と渡り合える子ども像という意味では名探偵コナンとかにも近いかもしれない。もちろん大人が読んでも楽しくてミステリファン、ホラーファンにも読んでほしい
- はなつめ@hanatsume2025年3月7日読み終わった上質なホラーミステリ小説。相続問題で本家に人が集まり不可解な事件が起こる。それを解決すべく子どもたちが頭を悩ませる。魅力的かつ引き込まれる文章で、一気読みしてしまった。
- まお@mao_ssss2024年7月15日読み終わっためっっっっちゃ良かった……いろんな要素が盛り込まれてるけどその回収がとてもスマート。ホラー!?って身構えていたけど、全然そんなことはなくて、あたたかいお話だった。子供だったころに読みたかった、と思ったり。分かりやすく読みやすい。改めて小野主上の幅の広さに感服です。