ひきなみ (角川文庫)

22件の記録
- しおり@Kaffee58882025年10月3日読み終わった千早茜さんの作品はすごく好きな時とすごく嫌いな時がある。今回は嫌いな方。 というのも、自分も女性なのだが、この主人公が誰かに助けられたがっているのが見て取れるし、誰かに依存しようとしているのが見えるのが気に食わないのだ。これはもしかしたら同類嫌悪、というやつなのかもしれないが。 人はひとりでは生きていけない、とは言うが、ひとりでもちゃんと生きていけてしまうのだ。それなのに、被害者です、みたいな顔しているのが好きじゃない。ひとのことを信用できない、でも人からは好かれたい、みたいな思想が透けて見える。多分私はこの主人公とは仲良くなれない。真以のようにはなれない。こう、だと決めてかかるのも自分で見た景色だけを信じて別の角度からみないことも、なんとなく鼻につく。うん、多分苦手なんだろうこの主人公のこと。 途中で出てきた脱獄犯だが、主人公が感じたこととは違うものを汲み取った。多分、「被害者で居てほしい」というのは本当なんだろうと思う。真以が会いにきて、また親交を続ければ真以は被害者でなくなるかもしれない、また週刊誌などに狙われるかもしれない。そういうのから守ったんじゃないかな、と思う。逃げた、のではなく。 私も私が見たいものを、読みたいものを、汲み取りたいことを勝手に汲み取るから違うかもしれないけれど、おそらく絶対主人公とは思想は違うし、仲良くはなれないなと思った。
- 藤松@seu_ng162025年5月28日読み終わった久々に千早茜さんの本を新しく読んだよーーーー あらすじに惹かれて買ったものの、1番私が惹かれた部分についてはそこまで触れられてなくて少し残念ではあった でも女性として生まれた自分が、今まで生きてきて感じた理不尽等をうまく言語化して書いてくれてたと思う この本を読んで、これだけ女性は大変なんだ!それに比べて男性は楽に生きられていいよね。なんて考えの人が増えやんことを願う。そういうことじゃないんだよね。 女性に焦点を当てた物語やから女性はもちろんなんやけど、男性にもぜひ読んでほしい1冊やなって思った