
ひかりとかげ
@hikakage
- 2026年2月22日
元NTT職員から書道家になった著者が「道」を歩む中で社会に蔓延する常識や与えられた認知から脱却し、生きることに向き合い直した話だと思った。 義務感や競争、夢みたいな他人からの評価によって「今この時」を手放してしまうのではなく、日常の行為をあたかも書道や茶道のように一つ一つの所作や時間をただ愛する。それがタイトルにある「丁寧道」であるのだろう。 本書の最後の方に昭和までの世の中と平成以降の世の中を前者を孔子的な「仁」の思想、後者はむしろ老師的な「藁の犬」の思想に立ち返るタイミングじゃないかと言っていてその風向きの変化は確かに生きていて感じる。 きっと「今、この時」に生きないと何かが削れて大事なものを無くしてしまっても、対価の補償も無いし誰も責任を取らない。だからこそ「今この時」を生きたいと思える本だった。 - 2026年2月15日
禅学への道坂本弘,鈴木大拙読み終わった当時の西洋人に向けた禅の概念を説明した本。 キリスト教的な主観と客観、思惟と世界というような二元論を剪除する事を前提に、 ・神的存在に対しての理解や崇拝ではなく最後は自己に到達すること。 ・肯定と否定との論理的対立を超えて高次の肯定に達する事。 ・禅は過程や組織、訓練ではなく一箇単純絶対の経験としている事 を説いている。 この本を読んで禅の体系や奥義や悟りを習得できるものではなくあくまで「あらすじ」を書いた本。 とはいえかなり書き方や専門用語が難解故に私自身はこの感想程度の理解しかできていないのであしからず。 - 2026年2月2日
〈わたし〉からはじめる地方論工藤尚悟読み終わった同じ英治出版さんの「風の谷という希望」を読んで感じた「地方創生」的な言葉の違和感を、最初の一章から「それは中央から与えられた言葉」であるとバッサリ言っている。人口減少を「課題」としてではなく「現象」と捉えた時に、地域に住む〈わたし〉は何をするべきかという真の問いが生まれる。住民一人一人が問いとアクションによって街を自分ごとにしていく事こそ「地域創生」ではないだろうか?と読んで理解した。 - 2026年1月30日
「風の谷」という希望安宅和人読み終わった地域おこし、地方創生、まちづくりみたいな言葉のむず痒さの原因は「人を呼ぶ前にやる事色々あるんじゃないか?」という事がこの本を読んで気付いたこと。もちろんこの本でも適度に人を呼ぶ事や交流についても触れていて、それらに対して批判した本では無い。しかしながら地方のエコノミクスに合わないインフラやせっかくの絶景を破壊するような植林、高度経済成長の裏でいかに地方は杜撰に作られているか。都市に大事なものを依存しながらその土地の文化や自然を削ってしまえばそりゃ地方から人は居なくなるよなって思った。
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