本当に美しくて、大切にしたい物語。 いろいろな想いの涙やその場の情景を思い浮かべながら読むと、色彩豊かな光景が目の前に広がっていく感じがする。 素敵な装丁に惹かれ、まだ読んだことのないハン・ガンさんの作品だったということで手にした本でしたが、幸運でした。

いろんな方々のロイヤルホスト愛と思い出エピソードたちが詰まってた。 読んだら最後、気づいたらロイヤルホストのメニューやら、最寄り店舗やらを検索し、足を運んでしまうこと必至。

その時の情景がありありと浮かんでくる。空気感も伝えられる文章ってすごい。 「眠らない夜のきらめき」は、憧れてた夜の過ごし方すぎて、このお話を切り取って持ち歩いて、ずっと側におきたいくらいお気に入り！

好きだからこそ、ぐるぐると考えてしまう。そんな心模様をそのまま言葉にしたような、ひたむきなファンとしての想いが書かれてた。

気負いすぎない自然体な北欧の人たちの在り方を素敵な写真と共に伝えてくれている。 日々の生活の中で、少しずつそのマインドをとり入れていければと思った。

同じ構図で同じ水という対象をとっているけれど何となく喫茶店の雰囲気やスタイルが感じ取れるのが面白い。 写真と写真の合間にエッセイが挟まっているのも良かった。

淡々と日々は過ぎていくけれど、1日の中に色々な感情があって、次の日に持ち越すような気持ちもある。 自分じゃない方の366日を覗き見させていただきました。

「猫は家につく」とはよく聞くけれど、こんなに旅上手な猫さんは見たことない！ たくさんの国での旅の様子がとても素敵で、とってもかわいい。

恋愛に関係したお話が多いけど、どんな人間関係にも言えるところもあるなぁと思った。 「エモい」という言葉を使ったことのない世代だけど、じんわりくる感じはわかった気がする。

想像していたよりもずっと淡々と語られていく文体だった。 自分の世代だけでなく、母親世代にも思い巡らせながら読んだ。

外国語としての日本語の見え方がとても新鮮。 言語を学ぶひとりとしても、とても励まされた。