特別に何もない日でも、亀之助の詩を、日本酒ちびちびして読めば、何かがあったような気がする

江國香織作品の中で目にしてから、ずっと気になっていた詩集。装幀も好き。

読了。 旅先で手に入れた本書。しばらく本を読んでいなかったので、リハビリ感覚で読む。 初夏を感じる春昼、ゆったりと過ごしたい気分のため本書を読み進めてみる。 80年前の詩とは思えないほど現代的な文章、どこか懐かしい情景、優しい言葉。 夜も昼も全部包み込んでくれるような、懐の深い詩が私の意識をゆらゆらと運ぶ。 尾形亀之助、これがあなたの目に映っていた世界なのですね。

「私は自分を愛している 限りなく愛している」 という言葉から始まる「春」という詩がこの人の中で一番好きなので収録されていて嬉しい

旅先で装丁に惹かれて購入。 思い出と共にゆっくり読み進めたい。

月あかりの静かな夜 私はとぎれた夢の前に立ちどまっている

タイトルが声に出したくなる

物語がはじまる

尾形亀之助の花や灯りが好き。

“私はよく晴れた春を窓から見ているのです” 装丁もとってもすてき

🌒💤🪔

詩集、幻想的 眠らずにいても朝になったのがうれしい p.44 電燈が花になる空想は 一生私から消えないだろう p.68 私が電車を待つ間 プラットホームで三日月を見ていると 急にすべりこんできた電車は 月から帰りの客を降ろして行った p.114 電車の音が遠くから聞こえてくると急に夜が糸のように細長くなって その端に電車がゆわえついている p.128