猫を抱いて象と泳ぐ
109件の記録
ロッタ@rotta_yomu2026年7月3日読みたいふたりの読書会より。 「話すのが苦手なら喋らなくていいし、大きな声も出さなくていい。自分を表現できる手段をなにかひとつ持ってさえいれば、それだけで思いを伝え合うことができる」 そんな物語だそうです。




夕つけ@niwatori7772026年6月7日読み終わった身体の小さな少年が、チェス盤の下にもぐりこんで指す「リトル・アリョーヒン」として才能を開花させていく物語。言葉を尽くして自己を表現するのではなく、チェスという静かな世界の中で他者と出会い、自分だけの宇宙を築いていく姿が描かれる。 読み終えてまず感じたのは、主人公のリトル・アリョーヒンは現実で出会っていたら、おそらく自分とはまったく相容れない人だろうということだった。私はどちらかといえば、自分の考えを言葉にして伝えたいし、主張することに価値を見出すタイプだ。しかしだからこそ、この小説の中で彼と出会えたことに感謝したくなる。自分とは異なる在り方を持つ人間の世界を、こんなにも近くで見せてもらえたからだ。 また、この作品はチェス小説でありながら、チェスそのものを描いた小説ではないようにも思う。作中で語られるチェスは、単なる勝敗のゲームを超え、言葉では捉えきれない広大な世界として存在している。そしてこの小説自体もまた、盤上のチェスのように、一読しただけでは到底理解しきれない奥行きを持っている。読後には物語を理解したというより、深い海を覗き込んだ感覚だけが残った。 印象的だったのは、リトル・アリョーヒンを取り巻く人々が皆、どこか「限られた居場所」の中で生きていることだ。屋上、壁の隙間、バスの中、山の中、そして盤下。彼らは決して広々とした世界の住人ではない。しかし、チェスもまた八×八マスという極めて限られた盤面の上で行われる営みである。 それでも、その小さな盤面は海のように広く、無限の可能性を秘めている。限られた場所だからこそ、そこに果てしない世界が生まれる。リトル・アリョーヒンたちの人生もまた同じだったのかもしれない。 言葉よりも雄大で、鮮明で、美しい世界がある。そのことを静かに教えてくれる小説だった。


社会人の精度@card_shi2026年5月24日読み終わった仕事に忙殺されながらようやく読み終わったが、静かで十分時間のある中でいつかもう一度読み直したい。 優しい世界と人の中で、出会う不条理を受け入れ、ここからという時の悲劇だったが、せめて幸福のまま逝ってくれたことを祈る。
勝つのは煮干@usasasausagi32026年4月29日読み終わった文章が繊細で、物語を追うことと同じくらい、文章から景色を想像することを堪能した マスターとの回送バスなどのあらゆる風景が、ファンタジーのようだけど、どこか現実にもありそうな気がしてならない


- 寝るの幸せ@kotatsu_netetai2026年4月24日読み終わった「すべてはゆっくりと行われるが、後戻りすることはない」 大きくなることに恐怖を抱く、盤下の詩人リトル・アリョーヒンは、チェスを通して、海を旅する。マスターの「慌てるな、坊や」が頭の中でこだまし、ポーン、インディラ、ミイラとリトル・アリョーヒンと美しい旅だった。


よむこ@y_books2026年4月20日読み終わった@ 自宅棋譜の美しさを重視するリトル・アリョーヒンのチェスとの向き合い方に心打たれる。 リトル・アリョーヒンがインディラやミイラと深い海を泳ぐ時、自分も海の中を漂っているかのようだった。 静かに静かに読み終えて、心に残る一冊となった。


ヒナユ@abesanzuu32026年4月7日読み終わった切ないけど美しいラストでした。名作。 「何となく駒を動かしちゃいかん。いいか。よく考えるんだ。あきらめず、粘り強く、もう駄目だと思ったところから更に、考えて考え抜く。それが大事だ。偶然は絶対に味方してくれない。考えるのをやめるのは負ける時だ」 マスターのこの教え⋯⋯本当に素晴らしい。あらゆる物事に通じるねこれ。 そんな教えを受けてきた主人公が、終盤に教える立場になるのが良かった。彼女からの感謝の言葉がこの小説の個人的ピーク。あそこまで読んで本当良かった⋯⋯









ぱちか@pachica2026年4月5日買った吉田篤弘さん、梨木香歩さん、伊坂幸太郎さん、森見登美彦さんの小説が好きで、歴史や建築・美術に興味があると自分の持つ本のリストと共にAIに説明し、分析させるといつも必ず小川洋子さんの本をお勧めされる。
チクワクウチワワ@maynard_19582026年3月30日かつて読んだNetflixにあるクイーンズ・ギャンビットと骨子は似ていた。ただしあちらが孤独だった少女が仲間を獲得していく話の一方で、こちらは得ては喪失を繰り返す話。主人公はずっと肥大化に対する恐怖を感じているが、私はそれが何を意味するのか分からなかった。 長くて難しい小説。- 名無しの積読家@UNOwen2026年3月22日読み終わった読了。 思わず涙がぽろぽろ流れてきてしまった。 大きくなることに恐怖を覚える主人公。 実在のチェスマスター「アレクサンドル・アリョーヒン」を模した人形の中に入りチェスを指し続けてひっそりと亡くなるお話。 大切な人が亡くなったり、目の前から去ってしまったり、おそらく認知症になってしまったりどこか無情さを感じる内容でありつつも、最後に救われたような気持ちになれた。


- 名無しの積読家@UNOwen2026年3月21日読み始めたYouTubeでの紹介動画で知って図書館で借りてきた一冊。 全18章のうち半分読了。 主人公がある出会いからチェスを始めるお話。 チェスについて疎く、物語中の棋譜や展開がわからなくとも先が気になる文体で面白い。

はれのき・ちゅうた@harenokichuta2026年1月8日気になる博士の愛した数式から読み始めた小川洋子。 あの優しく温かいイメージで他の本を読むと真逆のものも多くあり面食らってしまったことも。 さてこの本はどっちの本なんだろうか?
まっつ@mattus_1232025年7月24日読み終わった表紙と裏表紙丸ごと使ってこの作品への愛を綴った帯文に二回目の恋をして購入。 通勤時間でちょこちょこ読み進めていたけれど、早くこの作品の、小川洋子さんの描くチェスの海に潜りたくて仕方なくなってしまう、そんな不思議な引力を持つ作品でした。 作品を通して主人公が囚われ続ける警句に「大きくなること、それは悲劇である」というのがある。これは、大きくなり過ぎたが故に一定の場所から出られなくなったり、惨めな扱いを受けることとなった人を目の当たりにして刻まれていったもの。 彼が生涯を通してこの警句を克服できたかは分からないけれど、「屋上に取り残された象」に対して本来感じていた「羨望」を、彼自身の「小さく在り続けながら置かれた場所に留まる」という生き方を通して少しは取り戻せていたらいいな。 素敵な冒険をありがとう、リトル•アリョーヒン。























































































