夜と霧

35件の記録
- ジア@sheletmego2025年9月17日読み終わった本編より先に解説が来る構成の本で、解説の時点で凄まじいホロコーストの記録が残されている。ホロコーストは「何が何でもユダヤ人を殺そう」といった明確な殺意・熱狂から来ているのではなく「どこかに追いやって隔離する」という発想の施策が限界まで来た結果「処分しよう」→「どうせ処分するなら労働力を絞りきってからにしよう」という考えに行き着いてしまった印象を受けた。極限状況を生き延びるのに大切なのは身体的な強さではなく、願いや使命感といった未来への希望を持ち続けることであり、どんな状況でも「なぜ生きるのか」を見失わないことが、最大の力になるのだと感じた。
- 絹@indigo_mtm2025年8月1日読み終わった友人が極右政治活動にのめりこむようになって縁が切れてしまい、それをきっかけにナチスについてちゃんと知ろうと思って読み始めた 最初はものすごく重い強制収容所の実態で読んでいて辛いし苦しい けれど最後には希望すら見出せるようになるさわやかな終わりだった 新版も読み比べてみたいと思う
- 雨の夜@asatoyoru2025年4月7日読み終わった「子どのように泣きじゃくる君に無理を強いて一言一言私の口伝えの遺言を暗記させた」 人間性が壊れていく中でも泣くような感情が発露してしまうことは幸いだったのか不幸なことなのかを考えて、いつもここで進むのが難しくなる。
- 白木蓮@a2025年3月5日読み終わった「囚人の仮りの存在様式に相応じている現実の完全な価値低下は、囚人に自らを放棄し低下せしめるように誘うのである・・・収容生活の外的な困難さを内的な試練の試みに変える代りに、彼らは現在の存在を真面目に受けとらず、それが重要でないものに貶しめ、過去の生活に想いを寄せることによって現在の前では目を閉じるのが最もよいと考えるのである。」(p175)
- 村崎@mrskntk2024年2月4日この先もずっと読み継がれていくべき本だと。心理学者の視点から描かれる限界状況における人間の姿。非道なことが行われていた、という事実をまた違う側面から考えられるのだと思います。