裏庭

37件の記録
- さくらゆ@skryuh_2025年7月17日お気に入り読んだ好きな作家三世代に渡っての壮大な解呪の物語でした。幼少期日本で育った英国の姉妹。その姉妹の友人だった少年少女。レストランを経営している夫婦と双子の片割れを亡くした娘。それぞれ、姉妹が暮らしていたお屋敷と縁のある人々。そして、上手く絡み合って現代を生きている。 不思議な力で導かれるように、縁が強く結ばれた時、それぞれが抱える傷(呪い)が癒され(解かれ)ていく。 現実世界とファンタジーが織り混ざった冒険譚でもありました。裏庭に迷い込んだ少女は清濁様々な感情を覚えて大人になる。裏庭は精神世界。そこを豊かにすることで、人間の成熟度が増すのだと思う。裏庭を耕し、そこで得た知見を現実世界に活かせれば良いけれど、裏庭にばかり囚われてしまうと現実世界では生きられない。 現実も裏庭もどちらも愛することで、現実世界では人間関係を潤滑にし、裏庭はより美しく豊潤に保たれるのかもしれない。
- 海老塩@ebi_salt2025年4月22日買った読書日記『西の魔女が死んだ』で大好きになった、梨木香歩さんの『ヤービ』シリーズを図書館で借りて読んでいたのだけれど、梨木香歩さんの作品に触れれば触れるほど、梨木香歩さんの作品は私がずっと求めていた事が書かれていると感じて、手元に置いておきたくなったので少しずつ集めていく事に。 今回は『裏庭』と『春になったら苺を摘みに』の2冊。 宝物ように、お守りのように、梨木香歩さんの作品を大切にしていきたい。 けれど、梨木香歩さんの世界からこんなにも色んな事を感じられるのは、今の私だからだと思うし、きっとこんな私になる為に今まで沢山のことを乗り越えてきたんだなと思う。 今までの全てが報われるような、救われるような作品に出会える読書体験ってとても貴重だし、本を読む人で良かったと思う。
- 明らか@akiraka2025年4月16日読み終わった少し感覚的な文章で、初読だと掴めないところも多かったかも。 でも怒りの発露のシーンが好きだったな。 「真実なんて……。真実なんて……。一つじゃないんだ。幾つも幾つもあるんだ。幾つも。幾つも。幾つも。そんなもの、そんなもの、つきあってなんかいられない」 「そうだ、自分は腹を立ててさえいた。」 「唯一無二の、確かな真実なんて、どこにも、存在しない。という事実に。」 最後の庭のやり取りでマーサを好きになった。