星になっても

23件の記録
- 読書日和@miou-books2025年8月21日読み終わった哲学者の著者が、父の死をきっかけに書き綴った、喪失と回復の道のりを優しくたどるエッセイ。 10円玉をひつぎに入れて火葬する北海道の風習、「どうして人は死んじゃうんだろう」と言う3歳の息子、まだ小学生だった著者に大通公園でとうきびの粒に群がるハトを見て「あの鳩(はと)を幸せだと思うか」と聞く父―。父の死の直後からの出来事や生前のエピソードが具体的に描かれる。 人の死は誰にとっても避けられないことだけれど、どう受け止めて、どう回復していくのか。生きていく側にとっての大きなテーマだなと感じた。 通勤電車で読んでいて、何度か涙ぐんで焦りました…。 私自身はまだ両親が健在だけど、最近少しずつ老いを感じることも増えてきて、この本を読んで色々考えさせられた。 離れて暮らす中で、どれくらい会えるんだろうとか、どうやって自分の生活と両立させていくのかとか。 中でも特に心に残っているのは、まだお父様が元気だった頃、東京に出張で来た際に著者と弟にご飯を奢ってくれたという話。 さりげないけれど、子供の成長を誇りに思っていること、嬉しく感じている親目線があったかくて、忘れられないエピソードでした。
- ドーナツ太郎@n__k_m2025年8月9日読み終わったかなしさを忘れたのではなく、かなしさが分解されて自分の体全体に行き渡って、かなしさと自分が一体化し、感受性も物の見方もなにもかもが変容してしまった、みたいなところすごいと思った そうだと思う
- 読んだ本と聞いた本@202506282025年6月28日読み終わった@ 自宅229頁「ところが、いまの心境は、死は生の自然である、というもの。必然と自然。似ているが、その語感はちょっと違う。必ず死ななければならないという観念と、おのずから死にゆくものだという観念は、死を避けられないものとする点では同じである。ただ、前者には、死への抵抗の気分がどことなく伴うのに対し、後者にはそれがなく、生と死を一つのものとみなす心持がないだろうか。死は自然の事実にすぎない。それは、論理的なものというより、動物的なものだ。」
- 水曜日@wednesday2025年4月28日買った読み終わった胸がギュッとするけれど、とてもよかった。何度も読み返すことになりそう。 死は必然ではなく、自然である という言葉が深く残った。 書影はいつか追加されるのかしら〜